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マク●ナルドのハンバーガーって、あれ、実は正式にはサンドウィッチっていう名称なんだって

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「とりあえず、女性を雇ってみるか」

 俺はそう言いました。
 実のところ、女性の犯罪率というのは、男性に比べてかなり低いのです。
 といっても、女性は軽犯罪を犯しやすいとも読み取れるデータではありますが……。

「大丈夫か? 体力的に? 女だとそんな長時間は働けないぞ」

「体力はまあ、魔法も使えるし問題ないだろう。それに、今まで悪さをしていたのは全員男だ。女だからって犯罪をしないとも限らないが、犯罪率は低いんじゃないかと思ってな」

「犯罪率?」

「男と女のどっちが犯罪を多くするのかっていう数値のことだ」

「ふーん」

「まるで興味ないって顔だな」

「おうともさ! 俺は金さえ手に入ればなんでもいい!」

 そう自信満々に言い放つカイセルでしたとさ。

 そろそろ、コイツとやって行けるか俺は不安になってきました。

「とりあえず、今ある資金で乳牛はふやせないか?」

「一か月後には食肉用になるメス牛がいたんだけど、それを乳牛に回すことにしたから、乳牛は増やせるぜ」

「なら。ここまでは順調だ。とりあえずは信頼できる奴を雇っていくのが最優先だ」

 まあ、そうは言っても完全に信頼できる奴なんてそうそういないわけで、サボりや盗みはある程度は見逃すことになるのだが、最初に来たのは、なんと俺に仕事を紹介したあの女の子でした。

「や……。やあ……」

「また、会ったね……」

 気まずい挨拶のあと、面接に映るのだけど、少し前まで透明だった水色の服もリボンも、今では砂を被って汚れてしまっていて、とても大変なことがあったような様子でした。
 俺としてはちょっと心配してしまいました。

「大変だったみたいだな」

「ちょっとね」

「これから、面接をするわけだが、なにがあったか聞いても?」

「ちょっと転んだだけ」

 女の子はそう言いますが、到底一回や二回転んだ程度でできる汚れとは思えませんでした。
 まあ、嘘を言っていると言っていいでしょう。

「まあ、あの時、仕事を紹介してもらって助けてもらった恩もあるし、雇うことは決めているんだが、俺としては君のことが心配なんだ。心の底から助けてあげたいと思ってる。何があったか聞いても良いかな?」

 そう言いつつも、俺が助けられるとは思ってもいませんでした。単に、余計なことに巻き込まれたくなかったから先に聞いておいただけのことです。俺はなんてクズでしょう。

「私は平気。だから、大丈夫」

「そうか。強いんだな。君は。なら、名前と年を聞いてもいいかな?」

「名前はロレーヌ。年は15」

 ロレーヌは、そうきっぱりと言いました。

 まあ、仕方ないのでロレーヌは採用として面接が終わり、次に移るのだけど、来たのは、また幼い女の子でした。

 ここは中学校か何かでしょうか?

「よろしくお願いします!」

 なんと元気のいい挨拶でしょうか。

 やって来た女の子はアイロンの付いた紫色の服を着ていて、身なりがとても整っていました。お金にもそれほど困った様子はなさそうですし、なんならお金持ちなのでは? と思うほど服装の質も良かったのです。

 それに、手入れがされたピンク色の髪の毛がふわふわと浮かんでいて可愛らしいですし、俺もちょっとデレデレしちゃいます。

「こちらこそ、よろしくね。俺は武田丈。名前を聞いても良いかな?」

「はい! アンリ・モナと申します」

「モナちゃんだね。じゃあ、どうして働きたいのか聞きたいんだけど、聞いても良いかな?」

「はい! お母さんの誕生日プレゼントのために自分で働いたお金で買ってあげたいと思ったんです!」

 はい。採用です。こんなに可愛らしくて親思いの子を落すなんてできません。

 それからのことですが、販売は完全に人に任すことにして、俺は基本的に事務作業ばかりするようになりました。工務店の仕事なんてそっちのけで事務作業を続けるため、親方がたまに殺しにきたりしますが、俺はなんとか生き延びて作業を進めていました。

 経営規模が拡大すると、一か月で大体51万シニーの利益が出ました。かなり売り上げです。

「最初は経営が火の車になるかと思ってたけど、案外売れてればそんなことにはならないんだな」

「まあ、危険ではあったが、最初から勝算はあったからな」

「で、次はどうするんだ?」

「次は本格的にパンを売ろうと思う」

「え? 今だってパンは売ってるだろ?」

「今の状態だと、パン屋から直接パンを買ってるから利益は殆ど出ていないんだ。簡単なものでもいいから自分たちで作れるようにしないと利益は殆ど出せない。それに、100年も生き残る企業は、必ず商品を自社で生産して売っているんだ。簡単なものでも良いから自分たちで売らないとこの先も生き残ることはできない。誰か、パン作りの知識とかあれば良いんだが……。パン屋で働いている奴らをスカウトするのもありか……」

 と俺がそう言うと、モナちゃんとロレーヌが手を上げました。

「はい! 私、本格的にパンが作れます」
 とモナちゃんが言いました。
 なんて優秀な子なんでしょう!

「私は簡単なものしかできません」

 とロレーヌが寂しそうに言いました。
 どうにもロレーヌは自分の腕に自信が無い様子でした。

 が、正直なところ、俺としては、ロレーヌの方を囲っておきたかったのです。なぜなら、モナちゃんは、お金が貯まれば早々にお店を止めることになるはずなのです。だって親へのプレゼント台が貯まれば、長く続ける理由が他にないからなのです。そうしたら、俺としては長く働いてくれそうなロレーヌちゃんを囲っておきたい気持ちでいっぱいです。

 それに、俺の言うパンには、難しい技術は必要ありません。

 俺はロレーヌの肩に手を添えて元気づけようとします。

「ほら、ロレーヌ、自信を持って。大丈夫。簡単な物の方が良いんだよ。俺らが目指すのはただのファストフードなんだから」

「ファストフード?」

 と疑問に思うロレーヌでした。

 そう。なんたって俺が目指すパンは、世界中で大成功しているマク●ナルドのハンバーガーですから!

 



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