12 / 12
おまけ・外伝
五月雨の幽霊
しおりを挟む
「本日よりこちらでお世話になります。臨時任用の杵玄人です。クロウトと書いてゲントと読みます。担当は化学です。よろしくお願いいたします。」
古びれた校舎の職員室で、俺はそう挨拶した。
まばらな拍手を受け、隣のフレッシュな新任教師(女性)が自己紹介を始める。
俺はそれを聞き流しながら、内心、ため息をついていた。
彼女の挨拶の後の拍手は、心なしか俺より多く、盛大だった。
ここに2年間、閉じ込められるのかと思ったら、出勤初日だと言うのに憂鬱になったのを今でも覚えている。
バタバタした新年度の行事と、慣れない授業と今時の生徒達にも、何だかんだで順応し、何とかこなせるようになった頃、空模様は暗くどんよりし始めた。
ゴールデンウィークの初夏の暑さはどこへやら、何となく肌寒い。
そんな折、俺は明日の実験の準備の中で、用意し忘れたものがあることを思いだし、化学準備室に向かった。
一昨日から雨が続き、時間も時間なので辺りは薄暗い。
廊下の電気をつけても良かったが、すぐに済むので、自分ひとりの為にわざわざつけるのも面倒で、そのまま歩いて行った。
鍵を回し、ガラリと引き戸を開ける。
「……っ!!」
「……っ!?」
中に人がいた。
制服を着ていたので生徒だとわかる。
そいつは俺を見て、酷く驚いていたようだった。
悪いが驚いたのはこっちだ。
どうやって入ったんだ!?こいつ!?
化学準備室には、薬品保管庫もある。
いくらボロい学校だからと言っても、薬品の紛失は大問題になる。
そしてその責任は、この準備室を使っている俺になるのは目に見えている。
「おい!お前!どこから入った!ここで何をしているっ!!」
とにかく取っ捕まえて、生徒指導担当の先生と相談だ。
一歩間違えれば新聞沙汰の大問題だ。
逃がすわけには行かない。
「え?あ!?ご、ごめんなさいっ!!」
そいつは大胆に化学準備室に入り込んだ割には、おろおろと素直に謝った。
謝って済んだら警察は要らないんだよ!
「いいからこっちに来い!」
「すみません!ごめんなさい!」
俺が捕まえようと腕を伸ばしたその時、そいつは、すぅ、と薄くなって消えた。
「!?!?」
辺りをキョロキョロ見回す。
誰もいない。
あちこち探したが、見つからない。
辺りには冷たい雨音だけが、静かに響く。
「………………!?」
おいおいおいおいっ!!
嘘だろ!?冗談だろ!?
26年間生きてきて、初めて見たわ!!
しかも何だよ!?あのはっきりしない感じは!?
もっとそれっぽくしろよ!?
混乱した俺は、明日の準備も忘れて、無言のまま準備室を出た。
ピシャリと引き戸を閉め、鍵をかける。
「……どうしました??」
「うわあぁぁっ!!」
一息ついたと思ったその瞬間、声をかけられ、俺は飛び上がった。
振り向くと、再任用で週に数回来る生物講師の常田先生だった。
「あ、その……。」
俺は自分の見たものを話していいのか戸惑った。
今時、幽霊をみましたとか、いい大人が言えるわけがない。
しかもここは学校だ。
教師がそんな事を言っていたら問題になる。
そんな事をぐるぐると考えていると、常田先生は、ああ、と納得したような顔をした。
「もしかして、見ました?彼?」
「え?あ、ええと……多分??」
「そうですか……。う~ん、夏が近いですね~。」
どぎまぎする俺とは真逆に、常田先生はしみじみとそう言った。
そのまま生物準備室にお邪魔して、コーヒーを入れてもらった。
見たものが信じられなかったが、この学校に長い人にはお馴染みの幽霊らしい。
「いやはや、彼が出てきたという事は、もう夏ですね~。」
先生は呑気にそう言った。
聞いたところによると、あの幽霊はこの学校の七不思議の1つで、梅雨時に現れて特に何かしたりはしないそうだ。
見つかると逆にむこうが慌てたり、恐縮して謝ったりするそうだ。
見たからと言って、何か呪われたり付きまとわれたりもない、知る人ぞ知る、初夏の風物詩なのだそうだ。
「いや~、来て早々の杵先生がご覧になるとは思いませんでしたが…特に何もないので安心して下さい。」
「安心と言われましても……。」
「私もこの学校に長いですが、一度だけ見てそれっきりですよ。だから杵先生ももう探しても会うことはないと思いますよ?」
「探しませんけど……それなら良かったです。」
何でも、10年くらい前からたまに見かける人がいるらしい。
10年前に学生と言うことは、同い年位だな、等と少し思った。
そんな感じで、俺の初の心霊体験は終わった。
人に話せるほど面白いものでもなかったが、ある種、貴重な体験だった。
それにしても、何で梅雨時だけなのだろう?
変な幽霊だ。
長雨が続き、俺は小テストと授業プリントのチェックで、化学準備室に籠っていた。
職員室でやっても良かったのだが、今日は1年生が問題を起こして、ざわざわしていたので、こっちに逃げてきた。
単調に続く雨音をBGMにペンを走らせる。
集中しいて瞬きの回数が減っていたのか、目の中に違和感を感じて、ちょうどおいてあった鏡を手に取った。
「………!?」
ふと、鏡に映る自分の背後で何かが動いた。
じっと観察すると、例の幽霊だった。
何だ?あいつは??もう見ないんじゃなかったのか!?
幽霊は俺がいることを気にしながら、そうっと忍び足で窓と窓の間の壁を見に来た。
なぜ、幽霊の方が忍び足なんだ??
そもそも足音なんかしないだろうに??
そう言えば、初めて見た時も、あそこに立ってたな?
そこで、そこに何があったかを考えた。
温度計と湿度計だ。
それが何だって言うんだろう??
訳のわからない幽霊だ。
幽霊はやはり、温度計と湿度計を見ているようで、ノートのようなものにそれを書き込んでいた。
温度と湿度をチェックする幽霊??
何なんだろうか、一体??
「おい。」
「ひゃいっ!?」
俺が声をかけると、幽霊は飛び上がって驚いた。
本当、反応が逆だろう。
俺はくるりと向きを変えた。
「ごめんなさい!気づいてると思わなくて!!」
「あ~いい。別に消えるな。怒ってない。」
「……でも怖いでしょう?一応、幽霊?らしいんで??」
なぜ疑問系?
こっちが聞きたいわ。
「別にお前は怖くない。と言うか、幽霊って自覚があるなら、もう少し幽霊らしくしたらどうなんだ??」
「う~ん。なってみると、幽霊らしくってなんなのかよくわからなくて……。」
「何なんだよ、お前は??」
「さぁ?幽霊らしいです?」
「幽霊はわかったよ。何でこの学校にいるんだ?」
「さぁ?気づいたらここにいて、他の場所にも行けなくて……。」
「何か未練があるのか?」
「さぁ……?わからないです?」
「覚えてないのか?」
「あんまり……。」
「名前は?」
「わからないです。」
「変な奴だな。」
「すみません……。」
幽霊はそう言って恐縮してしまった。
何だ、本当、悪いやつでは無さそうだ。
なので俺は気になっていた事を聞いた。
「……何でお前、梅雨にしか出てこないんだ??」
「いや、ずっといるんです。でも、人に気付かれるのが梅雨時だけ見たいで……。」
「何だそれは??」
「だいたい雨が3日続いた時は見える見たいで、それで梅雨時によく見つかる見たいです。今、湿度と温度を記録してて、だいたい気温が20℃前後からで、湿度が60%が続くと見える見たいです。」
あ、それで温度計と湿度計を見てたわけか。
ずいぶん研究熱心だな、おい。
「カビか、お前は??」
「かびるんるんと呼んでください。」
「古いな、お前。」
懐かしい単語に少し笑った。
ちょっと親近感が持てた。
「呼び名としても、かびるんるんはちょっとな。」
「仕方ないじゃないですか。」
「ん~、霖(ながめ)とかどうだ?」
「え?」
「お前の呼び名。霖、長雨の事だよ。」
「確かに長雨の時にしか見えないですけど…。何で名前をつけるんですか?俺に?」
「面白いから。」
「面白い!?」
「お前の研究熱心さはちょっと面白い。だが、一人だと見えてるか見えないかわからないだろ?手伝ってやる。」
「本当ですか!?」
「ああ。」
「ありがとうございます!そこがいつも困ってたんです!あまり人前に出ると幽霊だって騒がれるし、皆、怖がるし!でも、いつ見えて見えないのかは自分だとわからないし!!」
「だろうな。」
「助かります!ええと……?」
「杵。杵玄人。」
「杵さんですね!あ、杵先生って言った方が良いのかな?」
「どっちでもいい。で?お前は霖でいいか?」
「はい!では、今後もよろしくお願いします!」
そう言って笑った初夏の風物詩の幽霊である霖は、そこいらの学生と何の代わり映えもしなかった。
いや、素直すぎる点では、今時の生徒とは違いすぎるが。
これが俺と霖の出会いであり、霖という幽霊についての探究の始まりだった。
古びれた校舎の職員室で、俺はそう挨拶した。
まばらな拍手を受け、隣のフレッシュな新任教師(女性)が自己紹介を始める。
俺はそれを聞き流しながら、内心、ため息をついていた。
彼女の挨拶の後の拍手は、心なしか俺より多く、盛大だった。
ここに2年間、閉じ込められるのかと思ったら、出勤初日だと言うのに憂鬱になったのを今でも覚えている。
バタバタした新年度の行事と、慣れない授業と今時の生徒達にも、何だかんだで順応し、何とかこなせるようになった頃、空模様は暗くどんよりし始めた。
ゴールデンウィークの初夏の暑さはどこへやら、何となく肌寒い。
そんな折、俺は明日の実験の準備の中で、用意し忘れたものがあることを思いだし、化学準備室に向かった。
一昨日から雨が続き、時間も時間なので辺りは薄暗い。
廊下の電気をつけても良かったが、すぐに済むので、自分ひとりの為にわざわざつけるのも面倒で、そのまま歩いて行った。
鍵を回し、ガラリと引き戸を開ける。
「……っ!!」
「……っ!?」
中に人がいた。
制服を着ていたので生徒だとわかる。
そいつは俺を見て、酷く驚いていたようだった。
悪いが驚いたのはこっちだ。
どうやって入ったんだ!?こいつ!?
化学準備室には、薬品保管庫もある。
いくらボロい学校だからと言っても、薬品の紛失は大問題になる。
そしてその責任は、この準備室を使っている俺になるのは目に見えている。
「おい!お前!どこから入った!ここで何をしているっ!!」
とにかく取っ捕まえて、生徒指導担当の先生と相談だ。
一歩間違えれば新聞沙汰の大問題だ。
逃がすわけには行かない。
「え?あ!?ご、ごめんなさいっ!!」
そいつは大胆に化学準備室に入り込んだ割には、おろおろと素直に謝った。
謝って済んだら警察は要らないんだよ!
「いいからこっちに来い!」
「すみません!ごめんなさい!」
俺が捕まえようと腕を伸ばしたその時、そいつは、すぅ、と薄くなって消えた。
「!?!?」
辺りをキョロキョロ見回す。
誰もいない。
あちこち探したが、見つからない。
辺りには冷たい雨音だけが、静かに響く。
「………………!?」
おいおいおいおいっ!!
嘘だろ!?冗談だろ!?
26年間生きてきて、初めて見たわ!!
しかも何だよ!?あのはっきりしない感じは!?
もっとそれっぽくしろよ!?
混乱した俺は、明日の準備も忘れて、無言のまま準備室を出た。
ピシャリと引き戸を閉め、鍵をかける。
「……どうしました??」
「うわあぁぁっ!!」
一息ついたと思ったその瞬間、声をかけられ、俺は飛び上がった。
振り向くと、再任用で週に数回来る生物講師の常田先生だった。
「あ、その……。」
俺は自分の見たものを話していいのか戸惑った。
今時、幽霊をみましたとか、いい大人が言えるわけがない。
しかもここは学校だ。
教師がそんな事を言っていたら問題になる。
そんな事をぐるぐると考えていると、常田先生は、ああ、と納得したような顔をした。
「もしかして、見ました?彼?」
「え?あ、ええと……多分??」
「そうですか……。う~ん、夏が近いですね~。」
どぎまぎする俺とは真逆に、常田先生はしみじみとそう言った。
そのまま生物準備室にお邪魔して、コーヒーを入れてもらった。
見たものが信じられなかったが、この学校に長い人にはお馴染みの幽霊らしい。
「いやはや、彼が出てきたという事は、もう夏ですね~。」
先生は呑気にそう言った。
聞いたところによると、あの幽霊はこの学校の七不思議の1つで、梅雨時に現れて特に何かしたりはしないそうだ。
見つかると逆にむこうが慌てたり、恐縮して謝ったりするそうだ。
見たからと言って、何か呪われたり付きまとわれたりもない、知る人ぞ知る、初夏の風物詩なのだそうだ。
「いや~、来て早々の杵先生がご覧になるとは思いませんでしたが…特に何もないので安心して下さい。」
「安心と言われましても……。」
「私もこの学校に長いですが、一度だけ見てそれっきりですよ。だから杵先生ももう探しても会うことはないと思いますよ?」
「探しませんけど……それなら良かったです。」
何でも、10年くらい前からたまに見かける人がいるらしい。
10年前に学生と言うことは、同い年位だな、等と少し思った。
そんな感じで、俺の初の心霊体験は終わった。
人に話せるほど面白いものでもなかったが、ある種、貴重な体験だった。
それにしても、何で梅雨時だけなのだろう?
変な幽霊だ。
長雨が続き、俺は小テストと授業プリントのチェックで、化学準備室に籠っていた。
職員室でやっても良かったのだが、今日は1年生が問題を起こして、ざわざわしていたので、こっちに逃げてきた。
単調に続く雨音をBGMにペンを走らせる。
集中しいて瞬きの回数が減っていたのか、目の中に違和感を感じて、ちょうどおいてあった鏡を手に取った。
「………!?」
ふと、鏡に映る自分の背後で何かが動いた。
じっと観察すると、例の幽霊だった。
何だ?あいつは??もう見ないんじゃなかったのか!?
幽霊は俺がいることを気にしながら、そうっと忍び足で窓と窓の間の壁を見に来た。
なぜ、幽霊の方が忍び足なんだ??
そもそも足音なんかしないだろうに??
そう言えば、初めて見た時も、あそこに立ってたな?
そこで、そこに何があったかを考えた。
温度計と湿度計だ。
それが何だって言うんだろう??
訳のわからない幽霊だ。
幽霊はやはり、温度計と湿度計を見ているようで、ノートのようなものにそれを書き込んでいた。
温度と湿度をチェックする幽霊??
何なんだろうか、一体??
「おい。」
「ひゃいっ!?」
俺が声をかけると、幽霊は飛び上がって驚いた。
本当、反応が逆だろう。
俺はくるりと向きを変えた。
「ごめんなさい!気づいてると思わなくて!!」
「あ~いい。別に消えるな。怒ってない。」
「……でも怖いでしょう?一応、幽霊?らしいんで??」
なぜ疑問系?
こっちが聞きたいわ。
「別にお前は怖くない。と言うか、幽霊って自覚があるなら、もう少し幽霊らしくしたらどうなんだ??」
「う~ん。なってみると、幽霊らしくってなんなのかよくわからなくて……。」
「何なんだよ、お前は??」
「さぁ?幽霊らしいです?」
「幽霊はわかったよ。何でこの学校にいるんだ?」
「さぁ?気づいたらここにいて、他の場所にも行けなくて……。」
「何か未練があるのか?」
「さぁ……?わからないです?」
「覚えてないのか?」
「あんまり……。」
「名前は?」
「わからないです。」
「変な奴だな。」
「すみません……。」
幽霊はそう言って恐縮してしまった。
何だ、本当、悪いやつでは無さそうだ。
なので俺は気になっていた事を聞いた。
「……何でお前、梅雨にしか出てこないんだ??」
「いや、ずっといるんです。でも、人に気付かれるのが梅雨時だけ見たいで……。」
「何だそれは??」
「だいたい雨が3日続いた時は見える見たいで、それで梅雨時によく見つかる見たいです。今、湿度と温度を記録してて、だいたい気温が20℃前後からで、湿度が60%が続くと見える見たいです。」
あ、それで温度計と湿度計を見てたわけか。
ずいぶん研究熱心だな、おい。
「カビか、お前は??」
「かびるんるんと呼んでください。」
「古いな、お前。」
懐かしい単語に少し笑った。
ちょっと親近感が持てた。
「呼び名としても、かびるんるんはちょっとな。」
「仕方ないじゃないですか。」
「ん~、霖(ながめ)とかどうだ?」
「え?」
「お前の呼び名。霖、長雨の事だよ。」
「確かに長雨の時にしか見えないですけど…。何で名前をつけるんですか?俺に?」
「面白いから。」
「面白い!?」
「お前の研究熱心さはちょっと面白い。だが、一人だと見えてるか見えないかわからないだろ?手伝ってやる。」
「本当ですか!?」
「ああ。」
「ありがとうございます!そこがいつも困ってたんです!あまり人前に出ると幽霊だって騒がれるし、皆、怖がるし!でも、いつ見えて見えないのかは自分だとわからないし!!」
「だろうな。」
「助かります!ええと……?」
「杵。杵玄人。」
「杵さんですね!あ、杵先生って言った方が良いのかな?」
「どっちでもいい。で?お前は霖でいいか?」
「はい!では、今後もよろしくお願いします!」
そう言って笑った初夏の風物詩の幽霊である霖は、そこいらの学生と何の代わり映えもしなかった。
いや、素直すぎる点では、今時の生徒とは違いすぎるが。
これが俺と霖の出会いであり、霖という幽霊についての探究の始まりだった。
0
お気に入りに追加
2
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
人気アイドルグループのリーダーは、気苦労が絶えない
タタミ
BL
大人気5人組アイドルグループ・JETのリーダーである矢代頼は、気苦労が絶えない。
対メンバー、対事務所、対仕事の全てにおいて潤滑剤役を果たす日々を送る最中、矢代は人気2トップの御厨と立花が『仲が良い』では片付けられない距離感になっていることが気にかかり──


ボクに構わないで
睡蓮
BL
病み気味の美少年、水無月真白は伯父が運営している全寮制の男子校に転入した。
あまり目立ちたくないという気持ちとは裏腹に、どんどん問題に巻き込まれてしまう。
でも、楽しかった。今までにないほどに…
あいつが来るまでは…
--------------------------------------------------------------------------------------
1個目と同じく非王道学園ものです。
初心者なので結構おかしくなってしまうと思いますが…暖かく見守ってくれると嬉しいです。

真面目系委員長の同室は王道転校生⁉~王道受けの横で適度に巻き込まれて行きます~
シキ
BL
全寮制学園モノBL。
倉科誠は真面目で平凡な目立たない学級委員長だった。そう、だった。季節外れの王道転入生が来るまでは……。
倉科の通う私立藤咲学園は山奥に位置する全寮制男子高校だ。外界と隔絶されたそこでは美形生徒が信奉され、親衛隊が作られ、生徒会には俺様会長やクール系副会長が在籍する王道学園と呼ぶに相応しいであろう場所。そんな学園に一人の転入生がやってくる。破天荒な美少年の彼を中心に巻き起こる騒動に同室・同クラスな委員長も巻き込まれていき……?
真面目で平凡()な学級委員長が王道転入生くんに巻き込まれ何だかんだ総受けする青春系ラブストーリー。
一部固定CP(副会長×王道転入生)もいつつ、基本は主人公総受けです。
こちらは個人サイトで数年前に連載していて、途中だったお話です。
今度こそ完走させてあげたいと思いたってこちらで加筆修正して再連載させていただいています。
当時の企画で書いた番外編なども掲載させていただきますが、生暖かく見守ってください。

笑わない風紀委員長
馬酔木ビシア
BL
風紀委員長の龍神は、容姿端麗で才色兼備だが周囲からは『笑わない風紀委員長』と呼ばれているほど表情の変化が少ない。
が、それは風紀委員として真面目に職務に当たらねばという強い使命感のもと表情含め笑うことが少ないだけであった。
そんなある日、時期外れの転校生がやってきて次々に人気者を手玉に取った事で学園内を混乱に陥れる。 仕事が多くなった龍神が学園内を奔走する内に 彼の表情に接する者が増え始め──
※作者は知識なし・文才なしの一般人ですのでご了承ください。何言っちゃってんのこいつ状態になる可能性大。
※この作品は私が単純にクールでちょっと可愛い男子が書きたかっただけの自己満作品ですので読む際はその点をご了承ください。
※文や誤字脱字へのご指摘はウエルカムです!アンチコメントと荒らしだけはやめて頂きたく……。
※オチ未定。いつかアンケートで決めようかな、なんて思っております。見切り発車ですすみません……。

【蒼き月の輪舞】 モブにいきなりモテ期がきました。そもそもコレ、BLゲームじゃなかったよな?!
黒木 鳴
BL
「これが人生に三回訪れるモテ期とかいうものなのか……?そもそもコレ、BLゲームじゃなかったよな?!そして俺はモブっ!!」アクションゲームの世界に転生した主人公ラファエル。ゲームのキャラでもない彼は清く正しいモブ人生を謳歌していた。なのにうっかりゲームキャラのイケメン様方とお近づきになってしまい……。実は有能な無自覚系お色気包容主人公が年下イケメンに懐かれ、最強隊長には迫られ、しかも王子や戦闘部隊の面々にスカウトされます。受け、攻め、人材としても色んな意味で突然のモテ期を迎えたラファエル。生態系トップのイケメン様たちに狙われたモブの運命は……?!固定CPは主人公×年下侯爵子息。くっついてからは甘めの溺愛。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる