11 / 12
本編
青春を謳歌せよ!
しおりを挟む
異世界で勇者として死んだ霖(ながめ)が叶えたかった願いとは何だろう??
赤くなって俯いた霖を見つめて考えた。
「……あれか、青春を取り戻したい、的な?」
ぼそっとキネセンが言った。
その瞬間、霖がさらに赤くなって、キネセンを睨んだ。
「気づいたならっ!言わなくってもいいじゃんっ!!」
「いや、確認は必要だろう??」
淡々とキネセンが答えるが、霖はまた半透明になってしまった。
そこに追い討ちをかけるように鳩の女神が言う。
「その通りです。勇者の願いは、普通の若者のように学校に行って、友達と笑い合い、誰かに恋をするような普通の青春を送ってみたかった、でした。」
「わ~っ!!何でみなまで言うんですか!!インディラっ!!」
霖は立ち上がり、じたばたしている。
可愛い。
恥ずかしがってジタバタする霖、可愛い。
俺はにまにまとそれを見ていた。
「それで学校に来たが幽霊って訳だ。なら、何で梅雨時にしか見えないんだ??」
「梅雨時にしか見えない?とはどういう事ですか??」
キネセンが相変わらずノートに書き込みながら、女神に尋ねると、鳩はクルックーと鳴いて首を傾げた。
霖もじたばたするのをやめて、女神を見つめる。
「え??プログラムの問題ではないのですか??」
「え?勇者は他者から認識されない時間があるのですか??」
話がここにきて噛み合わない。
どうやら、霖が梅雨時にしか見えないのは、その変なシナリオのせいではないらしい。
「……霖が長雨の時しか見えないのは、異世界転生プログラムとは無関係の可能性あり……。なら…何だ??気温と湿度、他に何か要因があるのか??」
キネセンはぶつくさ言いながらノートをとっている。
意外とマイペースだな?キネセン!?
インディラさんはそれこそ鳩が豆鉄砲を食らったみたいになってるし、霖はあわあわしてるのに。
ああ、俺?俺は可愛い霖を観察中だ。
「まぁいい。ここは聞いても仕方がないようだ。」
「良くないよ!杵くんっ!!」
「良くないです。どういう事ですか??」
「だがそれを今ここで話し合って意味があるのか?今は霖が死んでいるのに、そっちに帰れないことが問題なんじゃなかったのか??」
冷静と言うより、機械的にキネセンは言った。
霖も女神さんもそう言われては言い返せず、でも納得もしにくいみたいな顔をしている。
俺は思わず言ってしまった。
「………キネセンって、アホみたいにブレないな……。」
「は??論点がズレたら、結論が出ないだろうが??」
「いや、むしろ、キネセンのブレなさ加減の方が怖ええよ?何?アンドロイド??」
女神さんと霖がこんなにあわあわしてるのに、気になんないとか凄いなって意味なんだけど、キネセンはどうとらえたのか、それまでガリガリ書いていたペンを置いた。
「確かにな。ブレたっていいんじゃないか?結論を出したって仕方がない。もっと言えば、どうして死んでいるのに霖が帰れないかすら、すでにどうでも良いことなんだろ?インディラさん?」
キネセンは急に諦めたようにそう言った。
え??何?どういう事??
キネセン怒ってるの?怒るとそうなる感じなん!?
霖はキネセンの変化に少し動揺して、鳩とキネセンを交互に見ている。
キネセンは鳩のインディラさんを黙って見つめていた。
「……その通りですね。わかったところで、今はもう、どうでも良いことなのかも知れません……。」
女神は鳩の姿で深々とため息をついた。
どういう事だ??
俺と霖は顔を見合わせる。
キネセンは冷たい眼差しで、じっと鳩を見ている。
「あんたは言った。魔王が復活して霖を探していると。そして偶然なのか何なのか、あんたは霖を見つけた。しかも死んだ幽霊の状態でだ。だったら結論は見えている。あんたは、今すぐ霖を元の世界に還すために来たんだよな??」
「え…っ!?」
「ちょっとマジで!?聞いてないんだけど!?」
「いや?さっき言ってたぞ?すぐにでも還って欲しいと。」
そう言えばそうだった。
俺が今すぐ霖は還るのかと聞いたら、出来ればそうしたいって言ってた。
霖はハッとして、苦しそうに鳩を見つめている。
どういう事だ??
だとしたら、キネセンはずっと何を懸命にまとめてたんだ??
インディラは今すぐ霖を元の世界に還そうとしてるのをわかってて、何をまとめようとしてたんだ??
「え??意図的にずらしてたの!?キネセン??」
キネセンは軽くため息をついただけで何も言わなかった。
肘をついて顎をその手の上に乗せ、目を閉じて黙ってる。
霖がその横で、目の回りをうっすら赤くして、キネセンを見つめている。
何だよ、この甘酸っぱくも切ない感じは!?
そして俺は蚊帳の外なのかよ!?
「インディラ……魔王が復活して危機的な事はわかりました……。ですがもう少しだけ待ってもらえませんか??お願いです。」
霖が切ない声でそう言った。
別れるにしたって、こんないきなりは納得できない。
「そうだよ!いきなり現れて、実は転生者だからって連れて帰るとか!!横暴だろ!?今の今まで、ほったらかしててさ!!霖は10年だか一人でここで訳もわかんないで幽霊だったんだぞ!?」
いくらなんでも酷すぎる!
霖は、霖はな……幽霊だけど!今、好きな人がいて!青春真っ盛りなんだよっ!!
なのにここで連れていくとか!!
また魔王の為に人生が潰れるとか!!
可哀想じゃんかよ!!
俺だって!まだ何もしてないんだよ!!
駄目だって!当たって砕けるかも知れないけど!!
ちゃんと霖と向き合いたいんだよ!!
好きだって伝えたいんだよ!!
幽霊だけど!そんなの関係ないんだよ!!
熱くなる俺の感情とは裏腹に、キネセンは静かに、そして酷く冷静に言葉を発した。
「……インディラさん。さっき飛ばしたが、霖は梅雨時にしか姿が見えない。理由はわからない。梅雨と言うのは、長雨が続く今の時期の事だ。それは後、半月程で終わってしまう。霖は元々、青春を謳歌するためにこの世界に来たんだろ?なら、後、半月。梅雨が終わるまで待ってやってくれないか?こいつはやっと、歳の近い友達が出来たばかりなんだ……。」
「杵くん……。」
霖が目を潤ませてキネセンを見つめる。
それを見ていた鳩のインディラさんは小さくため息をついた。
「わかりました。こちらも事情があるとはいえ、横暴な事は確かです。ですが、魔王はすでに復活しています。ですから、その梅雨と言うのが終わる、半月後にはすみませんが還って頂きたいのです。」
キネセンがちらりと霖を見る。
霖はそれに頷いた。
どこか割り切った、大人の顔をしていた。
「わかりました。では、梅雨があける時、私の魂をあちらに還してください。それまでの時間を私は大切にします……。」
そう言った霖は一瞬、キネセンと同い年くらいの異世界の男性に見えた。
それはすぐに消え、いつもの霖に戻ったが、キネセンも見たようで瞬きもせずに俺と視線を合わせた。
見た、うん、俺も見たよ、キネセン!
銀髪と言うか水色っぽい髪をしてて!!
白い鎧着けてたっ!!
え!?今のが勇者だった霖!?
めちゃくちゃ美人で可愛えぇ~!!
ヤダ!あんな美人で可愛い勇者がどうにか自分を倒そうと追ってきたら!!
確かに何か勘違いしちゃうよな!!
魔王!!
気持ちはわかるぞ!!
やってることは許せないけどなっ!!
ヤバい!俺!異世界の霖も好きかもっ!!
そんな俺の事はどうでもよく、話はまとまっていった。
梅雨があける約半月後に霖は帰還する。
それまでの間、霖はこちらでの最後の時間を過ごす。
霖の願いができるだけ叶うよう、インディラさんも出来る限りの協力をすると約束してくれた。
キネセンは相変わらずくったりした感じでホワイトボードを片付け、霖がそれをはにかんだように笑いながら見ている。
俺、俺は??
そう、俺にも残された時間は半月!!
霖がキネセンしか見ていなくったって!
何とか振り向かせてやると、心に誓った。
タイムリミットは後、半月!!
さぁ!
青春を謳歌せよ!!
俺は心の中で叫んでいた。
赤くなって俯いた霖を見つめて考えた。
「……あれか、青春を取り戻したい、的な?」
ぼそっとキネセンが言った。
その瞬間、霖がさらに赤くなって、キネセンを睨んだ。
「気づいたならっ!言わなくってもいいじゃんっ!!」
「いや、確認は必要だろう??」
淡々とキネセンが答えるが、霖はまた半透明になってしまった。
そこに追い討ちをかけるように鳩の女神が言う。
「その通りです。勇者の願いは、普通の若者のように学校に行って、友達と笑い合い、誰かに恋をするような普通の青春を送ってみたかった、でした。」
「わ~っ!!何でみなまで言うんですか!!インディラっ!!」
霖は立ち上がり、じたばたしている。
可愛い。
恥ずかしがってジタバタする霖、可愛い。
俺はにまにまとそれを見ていた。
「それで学校に来たが幽霊って訳だ。なら、何で梅雨時にしか見えないんだ??」
「梅雨時にしか見えない?とはどういう事ですか??」
キネセンが相変わらずノートに書き込みながら、女神に尋ねると、鳩はクルックーと鳴いて首を傾げた。
霖もじたばたするのをやめて、女神を見つめる。
「え??プログラムの問題ではないのですか??」
「え?勇者は他者から認識されない時間があるのですか??」
話がここにきて噛み合わない。
どうやら、霖が梅雨時にしか見えないのは、その変なシナリオのせいではないらしい。
「……霖が長雨の時しか見えないのは、異世界転生プログラムとは無関係の可能性あり……。なら…何だ??気温と湿度、他に何か要因があるのか??」
キネセンはぶつくさ言いながらノートをとっている。
意外とマイペースだな?キネセン!?
インディラさんはそれこそ鳩が豆鉄砲を食らったみたいになってるし、霖はあわあわしてるのに。
ああ、俺?俺は可愛い霖を観察中だ。
「まぁいい。ここは聞いても仕方がないようだ。」
「良くないよ!杵くんっ!!」
「良くないです。どういう事ですか??」
「だがそれを今ここで話し合って意味があるのか?今は霖が死んでいるのに、そっちに帰れないことが問題なんじゃなかったのか??」
冷静と言うより、機械的にキネセンは言った。
霖も女神さんもそう言われては言い返せず、でも納得もしにくいみたいな顔をしている。
俺は思わず言ってしまった。
「………キネセンって、アホみたいにブレないな……。」
「は??論点がズレたら、結論が出ないだろうが??」
「いや、むしろ、キネセンのブレなさ加減の方が怖ええよ?何?アンドロイド??」
女神さんと霖がこんなにあわあわしてるのに、気になんないとか凄いなって意味なんだけど、キネセンはどうとらえたのか、それまでガリガリ書いていたペンを置いた。
「確かにな。ブレたっていいんじゃないか?結論を出したって仕方がない。もっと言えば、どうして死んでいるのに霖が帰れないかすら、すでにどうでも良いことなんだろ?インディラさん?」
キネセンは急に諦めたようにそう言った。
え??何?どういう事??
キネセン怒ってるの?怒るとそうなる感じなん!?
霖はキネセンの変化に少し動揺して、鳩とキネセンを交互に見ている。
キネセンは鳩のインディラさんを黙って見つめていた。
「……その通りですね。わかったところで、今はもう、どうでも良いことなのかも知れません……。」
女神は鳩の姿で深々とため息をついた。
どういう事だ??
俺と霖は顔を見合わせる。
キネセンは冷たい眼差しで、じっと鳩を見ている。
「あんたは言った。魔王が復活して霖を探していると。そして偶然なのか何なのか、あんたは霖を見つけた。しかも死んだ幽霊の状態でだ。だったら結論は見えている。あんたは、今すぐ霖を元の世界に還すために来たんだよな??」
「え…っ!?」
「ちょっとマジで!?聞いてないんだけど!?」
「いや?さっき言ってたぞ?すぐにでも還って欲しいと。」
そう言えばそうだった。
俺が今すぐ霖は還るのかと聞いたら、出来ればそうしたいって言ってた。
霖はハッとして、苦しそうに鳩を見つめている。
どういう事だ??
だとしたら、キネセンはずっと何を懸命にまとめてたんだ??
インディラは今すぐ霖を元の世界に還そうとしてるのをわかってて、何をまとめようとしてたんだ??
「え??意図的にずらしてたの!?キネセン??」
キネセンは軽くため息をついただけで何も言わなかった。
肘をついて顎をその手の上に乗せ、目を閉じて黙ってる。
霖がその横で、目の回りをうっすら赤くして、キネセンを見つめている。
何だよ、この甘酸っぱくも切ない感じは!?
そして俺は蚊帳の外なのかよ!?
「インディラ……魔王が復活して危機的な事はわかりました……。ですがもう少しだけ待ってもらえませんか??お願いです。」
霖が切ない声でそう言った。
別れるにしたって、こんないきなりは納得できない。
「そうだよ!いきなり現れて、実は転生者だからって連れて帰るとか!!横暴だろ!?今の今まで、ほったらかしててさ!!霖は10年だか一人でここで訳もわかんないで幽霊だったんだぞ!?」
いくらなんでも酷すぎる!
霖は、霖はな……幽霊だけど!今、好きな人がいて!青春真っ盛りなんだよっ!!
なのにここで連れていくとか!!
また魔王の為に人生が潰れるとか!!
可哀想じゃんかよ!!
俺だって!まだ何もしてないんだよ!!
駄目だって!当たって砕けるかも知れないけど!!
ちゃんと霖と向き合いたいんだよ!!
好きだって伝えたいんだよ!!
幽霊だけど!そんなの関係ないんだよ!!
熱くなる俺の感情とは裏腹に、キネセンは静かに、そして酷く冷静に言葉を発した。
「……インディラさん。さっき飛ばしたが、霖は梅雨時にしか姿が見えない。理由はわからない。梅雨と言うのは、長雨が続く今の時期の事だ。それは後、半月程で終わってしまう。霖は元々、青春を謳歌するためにこの世界に来たんだろ?なら、後、半月。梅雨が終わるまで待ってやってくれないか?こいつはやっと、歳の近い友達が出来たばかりなんだ……。」
「杵くん……。」
霖が目を潤ませてキネセンを見つめる。
それを見ていた鳩のインディラさんは小さくため息をついた。
「わかりました。こちらも事情があるとはいえ、横暴な事は確かです。ですが、魔王はすでに復活しています。ですから、その梅雨と言うのが終わる、半月後にはすみませんが還って頂きたいのです。」
キネセンがちらりと霖を見る。
霖はそれに頷いた。
どこか割り切った、大人の顔をしていた。
「わかりました。では、梅雨があける時、私の魂をあちらに還してください。それまでの時間を私は大切にします……。」
そう言った霖は一瞬、キネセンと同い年くらいの異世界の男性に見えた。
それはすぐに消え、いつもの霖に戻ったが、キネセンも見たようで瞬きもせずに俺と視線を合わせた。
見た、うん、俺も見たよ、キネセン!
銀髪と言うか水色っぽい髪をしてて!!
白い鎧着けてたっ!!
え!?今のが勇者だった霖!?
めちゃくちゃ美人で可愛えぇ~!!
ヤダ!あんな美人で可愛い勇者がどうにか自分を倒そうと追ってきたら!!
確かに何か勘違いしちゃうよな!!
魔王!!
気持ちはわかるぞ!!
やってることは許せないけどなっ!!
ヤバい!俺!異世界の霖も好きかもっ!!
そんな俺の事はどうでもよく、話はまとまっていった。
梅雨があける約半月後に霖は帰還する。
それまでの間、霖はこちらでの最後の時間を過ごす。
霖の願いができるだけ叶うよう、インディラさんも出来る限りの協力をすると約束してくれた。
キネセンは相変わらずくったりした感じでホワイトボードを片付け、霖がそれをはにかんだように笑いながら見ている。
俺、俺は??
そう、俺にも残された時間は半月!!
霖がキネセンしか見ていなくったって!
何とか振り向かせてやると、心に誓った。
タイムリミットは後、半月!!
さぁ!
青春を謳歌せよ!!
俺は心の中で叫んでいた。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
王道学園と、平凡と見せかけた非凡
壱稀
BL
定番的なBL王道学園で、日々平凡に過ごしていた哀留(非凡)。
そんなある日、ついにアンチ王道くんが現れて学園が崩壊の危機に。
風紀委員達と一緒に、なんやかんやと奮闘する哀留のドタバタコメディ。
基本総愛され一部嫌われです。王道の斜め上を爆走しながら、どう立ち向かうか?!
◆pixivでも投稿してます。
◆8月15日完結を載せてますが、その後も少しだけ番外編など掲載します。
【完結】18年間外の世界を知らなかった僕は魔法大国の王子様に連れ出され愛を知る
にゃーつ
BL
王族の初子が男であることは不吉とされる国ルーチェ。
妃は双子を妊娠したが、初子は男であるルイだった。殺人は最も重い罪とされるルーチェ教に基づき殺すこともできない。そこで、国民には双子の妹ニナ1人が生まれたこととしルイは城の端の部屋に閉じ込め育てられることとなった。
ルイが生まれて丸三年国では飢餓が続き、それがルイのせいであるとルイを責める両親と妹。
その後生まれてくる兄弟たちは男であっても両親に愛される。これ以上両親にも嫌われたくなくてわがまま1つ言わず、ほとんど言葉も発しないまま、外の世界も知らないまま成長していくルイ。
そんなある日、一羽の鳥が部屋の中に入り込んでくる。ルイは初めて出来たその友達にこれまで隠し通してきた胸の内を少しづつ話し始める。
ルイの身も心も限界が近づいた日、その鳥の正体が魔法大国の王子セドリックであることが判明する。さらにセドリックはルイを嫁にもらいたいと言ってきた。
初めて知る外の世界、何度も願った愛されてみたいという願い、自由な日々。
ルイにとって何もかもが新鮮で、しかし不安の大きい日々。
セドリックの大きい愛がルイを包み込む。
魔法大国王子×外の世界を知らない王子
性描写には※をつけております。
表紙は까리さんの画像メーカー使用させていただきました。
貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~
喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。
庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。
そして18年。
おっさんの実力が白日の下に。
FランクダンジョンはSSSランクだった。
最初のザコ敵はアイアンスライム。
特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。
追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。
そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。
世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。
無実の罪で断罪され幽霊になった令嬢、エクソシストになつかれる
三雲はる
恋愛
恋愛短編集です。
「無実の罪で断罪され幽霊になった令嬢、エクソシストになつかれる」
婚約破棄され、無実の罪で処刑された強情な元令嬢のシャーロットは幽霊となって現世に留まることに。そこへ若きエクソシストのシルビオが現れ、彼女の成仏を試みるが頑なに拒否するシャーロット。シャーロットは霊能力を活かして困っている人々を助け始め、次第にシルビオも彼女の純粋さに気付いていく。
「椿の花~人柱になるさだめを背負った悲劇の女性と彼女の笑顔が見たい喜劇の男性~」
神隠しの里と呼ばれる村には神に命を捧げる古いしきたりが残されていた。旅芸人の巧はこの村を見つけ出し、人柱になるさだめを背負った椿を救うため奔走する。
「転生悪役令嬢、推し避けなのに推しに追いかけられて困ってます!」
前世で乙女ゲームオタクだった日向子がお気に入りゲームの悪役令嬢フロリアに転生。ゲームの世界に来たからには、推しキャラの王太子ライオネルを遠くから見守りたいと決意する。必死に距離を置こうとするフロリアだが、ライオネルの積極的なアプローチに戸惑う日々が始まる。
「猫になっちゃった!」
高校2年生の榎本悠晴は事故で命を落とし猫として生まれ変わる。自身の葬式で密かに想いを寄せていた幼馴染の高林遥が号泣する姿を目にし、彼女も自分を愛していたことを知る。悲しみに暮れる遥を立ち直らせるため、遥に好意を抱いている同級生の牧瀬啓介を引き合わせようと奮闘する。
総受けなんか、なりたくない!!
はる
BL
ある日、王道学園に入学することになった柳瀬 晴人(主人公)。
イケメン達のホモ活を見守るべく、目立たないように専念するがー…?
どきどき!ハラハラ!!王道学園のBLが
今ここに!!
無職の俺がコンビニ帰りに、逆異世界転生してきた碧眼美少女見つけて愛でる話
しこまる
ファンタジー
機械技師を志した青年、一色シノブは才能の無さに絶望し、狂気の果てに、自ら会社をクビになるように働き懲戒解雇を喰らう。
そんなある日のコンビニ帰り、シノブは路地裏で死体を見つける。
その死体は幼い碧眼の少女だった。腕は欠損し、辺りが血みどろになるくらいの出血をしている。助からないと思った。
しかし少女は突然動き出し巨大な片翼を出現させる。
右腕のない少女は喋れても言語の違いで意思疎通が取れない。挙げ句の果てには少女に殺されそうになる。
少女が一体全体何者なのか、わからないままシノブはそれでも少女に惹かれていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる