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本編

春の足音(Epilogue)

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「サーク!」

ギルと並んで登校していると、ドンッと誰かがぶつかってきた。
スルリと俺の腕に手を絡ませたので、俺はぎょっとした。

だって、出会い頭にそんな事をするのはシルクだからだ。

シルクのはずなのだ……。


「……ウィル?!」

「おはよう、サーク。」

「……おはよう??」


綺麗な顔がニコッと笑った。

え??
ええぇぇ?!

これ?!どういう事?!

訳がわからず動揺する俺を気にもせず、ウィルは俺と腕を組んで歩き出す。
若干、周囲がざわついている。
そりゃな……ウィルは事実上、バレンタイン合戦の真の優勝者。
つまり、今、一番人気のある「姫」なのだ。

「ウ、ウィル?!」

「ん?どうしたんだ?サーク??」

何でもない事のようにウィルは俺を見つめて微笑んだ。
……どうしよう……スゲー可愛い……。

あれ??
俺、昨日、付き合うって返事したんだっけ??
断ったのは夢か……。
そうか、夢だったか……。

「って!違う!!」

「ん??どうしたんだ?サーク??」

「え?えぇ?!あのさ、ウィル……??」

「うん?」

「俺……昨日……??」

「うん。今は俺と付き合えないって言ったな。」

「……あれ??そうだよね??」

だとしたらこの状況は何なのだろう……??
よくわからず、頭に疑問符をたくさん浮かべる俺に、ウィルは楽しそうに笑った。

「言っただろ?あの話はもうおしまい。そしてサークの希望通り、今後、俺はもう、誰を好きでも自由。お前を待たない。」

「うん……そうだったよね??」

「だから……もう、待つのはやめた。」

「待つのを……やめた?」

「そう。俺はこの約3年間、サークが自分の気持ちに気づいてくれるのを待った。」

「……え?」

「ずっと待った。だから……もう待つのはやめた!」

「うん??」

「これからは!待たずに攻めに転じる!!覚悟しろよ!サーク!!」


……………………え??


挑戦的にニッと笑うウィル。
うん……カッコよくて、とても可愛い……。

ではなくて!!


「ええぇぇ?!ウィル?!どういう事?!」

「そのままだ、サーク。もう俺は、おとなしくお前を待ったりしない。振り向いてくれるのを待つんじゃなくて、振り向かせる戦法で行く!!」

「ええぇぇぇぇっ?!」

「俺が誰を好きでも、もう、お前に文句つけられる筋合いはないからな!好きな人には全力で行くから!!」

「嘘でしょ~っ?!」


何、その可愛い攻撃……。

俺は既にノックアウトされ気味でフラフラする。
よろけた俺は、横に並んでいた黒い塗り壁にぶつかる。

「……あ、悪い。」

「いや……構わん。」

そんなやり取りを、俺の腕にひっついたウィルがジトっとした目で見つめる。

「……というか、なんで元生徒会長とサークが一緒に登校してるんだ?」

「あ~、あのバレバレのストーキングをやめろって言ったんだよ……。後付け回されるぐらいなら、普通に一緒にいればいいだろって。友達なんだから……。」

「……ふ~ん?」

ギュッと俺の腕にひっつくウィル。
それを今度はギルがジトっとした目で見つめた。

「……それが……お前の答えか?ウィル……。」

「何か問題でも?騎士を経て、やっと「友達」枠まで上がれた元ストーカーさん??」

「……お前と違い、今のサークの側にいる相手に選ばれただけだ……。」

「友達としてね。言っとくけど、エドでさえ「友達」って言えるサークだからね。サークの言う「友達」はたくさんいる。俺だってその一人だ。」

「……そうか。」

「そうですよ……。」

な、なんだろう……。
両脇から物凄い何かを感じるのだが……。

バチバチと見えない何かを闘わせる二人。
挟まれた俺は、とりあえず気配を消しておとなしくしていた。

「おはよ~!……て?……あれ?!」

「おはようございま……す?……え?それって……??どうなってるんですか……??」

脇道から幸せオーラダダ漏れのシルクとイヴァンがひょっこり顔を出した。
脇道は、主用メイン通学路が工事などで迂回を求められた際に学校にも指示される、駅と学校を繋ぐ遠回りになるルートだ。

なんだよ、コイツら……。
わざわざ遠回りになるルートで登校してきやがって……。
使う人も少ないし、イチャイチャしてても邪魔が入らないもんな?!
全く、付き合うとなったらベタベタしやがって……。

「おはよう。シルク、イヴァン。」

「うん?なんか面白い事になってるね??ウィル??」

「俺の方は、もう、おとなしくサークを待つのをやめて、積極的にいく事にしただけだよ。……生徒会長の方は、やっとストーカーから「友達」になれて、一緒に登校する事を許可されたみたい。」

「いやだって、あんなバレバレのストーキングされてる方が気になるし、目立つだろ……。」

「……ふ~ん?やっとあのバレバレすぎて誰も突っ込めないストーキング、やめたんだ??」

「……バレバレ……。」

「ふふっ。申し訳ないですが、あれは流石に……。皆、生徒会長が怖くて何も言いませんでしたけど、かえって悪目立ちしてましたからね。」

「……そんなに……酷かったのか……。」

「知らぬは本人ばかりだよ、バーカ。」

無表情なりに落ち込んだギルは、元気なシルクに押し退けられてしまう。
仕方なく並んだイヴァンが当たり障りなく慰めている。
というか、そんなにショック受けるのかよ?!
あんなにバレバレだったのに?!
マジで誰にも気づかれてないと思ってたんだな……コイツ……。

哀れんだ視線を送る俺。
そんな俺にいつものようにぴとっとシルクがひっついた。

「おいコラ!シルク!!」

「あのね~!!休みにイヴァンとネズミーランドに行ってきたお土産があるの~♡後で配るね!!」

「話を聞け!!」

「ふふっ。楽しそうだったね?いいな~。俺もネズミーランド、行きたいなぁ~。……好きな人と。」

そう言ってぴとっとウィルがひっつく。

か、可愛い……。
そんな可愛いの反則だよ……。

待って?!マジで待って?!
そんな事言われて!!
俺はどうしたらいいんだよ?!

学校が近づき、周りは生徒も増えてきた。
その中で、シルクとウィルと言う究極の「姫」にひっつかれている俺……。

「……凄ぇ……さすがは平凡姫……。」

「うまい棒で優勝を勝ち取る猛者だけあるよな……。」

「モテモテもあそこまで行くとなんか……。」

「というか、平凡姫って、どっちなんだ??右??左??」

右とか左とかって何なんだろう??
とりあえず、注目度が凄いから、俺はやはり気配を消して目立たないように頑張った。

「うぉ?!」

「あ!おはよう~!ガスパー!!」

「……おう。……お前、カレシ出来ても結局それなのかよ??」

学校からは使わないように言われているルートから、ガスパーが出てきた。
俺達……と言うかシルクを見るなり、怪訝そうに眉を顰めた。
皆が気にするでもなく朝の挨拶をする。

「……と言うか??バレンタイン合戦も終わったのに、なんでアレがいるんだ??」

「あのね~!バレバレのストーキングは恥ずかしいからやめろって事でこうなったんだって~。」

「……ああ、その方がいいな。あれはうちの学校の品格を疑われかねねぇからな。」

「……品格。」

皆にけちょんけちょんに言われ、ギルは無表情さらに無表情にしてしまい、デスマスクみたいになっている。
それを隣に並んでしまったイヴァンが必死にフォローしている。

周辺がざわつく。
ちょうどリオのリムジンが到着したみたいだ。
俺達を見つけ、取り巻きをほっぽってこちらに走ってくる。

「おはよう、皆。……こんなに集まって、どうしたんだ??」

皆が口々に挨拶を述べるが、リオは不思議そうに首をコテンと傾ける。

「特に何もねぇよ。ストーカーがストーキングを禁じられて一緒にいる以外は、さして以前と何も変わんねぇだろうが??」

「……そう言われればそうだね。ギルはあの注目のパフォーマンスはやめたの??」

「俺がやめろって言ったんだよ。もう面倒くせぇから、堂々と一緒に来れば良いだろって。」

「あ~、確かにかなり変態チックだったもんね、あのパフォーマンスは。」

「……パフォーマンス……変態チック…………。」

「あの!皆さん!!その辺で許して上げてください!!生徒会長!!ゾンビみたいになってきてますから!!」

一人ではどうにもできないと判断したイヴァンが、皆に助けを求めた。
確かになんか、ヤバイ生き物と化してるな、コイツ……。
しかし、レジェンド姫と言われた彼らはそんな事で動じたりはしない。

「と言うか、なんでそんなにショック受けてんだ??」

「バレてないと思ってたんでしょ~?!」

「え?!あれを?!」

「不器用なタイプだとはわかってたけど……。」

「……………………。」

流石にこれはヤバイ……。
俺は苦笑いしながらギルを振り向いた。

「まぁ……それでも結果として~、こうなったんだからいいんじゃねぇの??」

「…………確かに……。」

不名誉な過去とはいえ、それ故に堂々と俺と並んで登下校できる事に気づいたギルはだいぶ息を吹き替えした。
横に並ぶイヴァンがホッとした顔をして、俺に感謝のジェスチャーをした。

「そうだ、サーク?」

「ん?どうしたんだ?リオ?」

「サークはたこ焼きは好き??」

「ん?うん、好きだけど??」

「そっか~。良かった~。」

唐突にそう言われ、先日のお好み焼きの事を思い出す。
俺は慌てて付け加えた。

「でも、たこ焼きは焼いた事ないよ?!作れないよ?!俺?!」

「うん。サークが焼くんじゃないよ?」

「そうなんだ??」

リオはとても楽しげだが、話が見えない。
それは周りの皆もそうだったので、顔を見合わせ首を傾げている。

「あのね、サーク?」

「うん?」

「今度、たこパしよう!!」

「たこパ?!」

「私が焼くから、食べてね!!」

へぇ~たこパかぁ~。
やった事はないけど、楽しそう……。

……ん??

いや待て?!
今!物凄く不安を煽る言葉があったような?!

「……リオが?!リオが焼くの?!」

「うん!今!練習してるんだ~。」

にこにこ、にこにこ笑う、異次元の住人。
異次元でもたこ焼き焼くんだ~って!!そうじゃない!!


「待って??リオ、それは……食べれるもの??」


それまで楽しげにたこパの話を聞いていた周囲も、俺の言葉に青ざめた。
リオのロシアンルーレットマカロンの話は、かなり有名になっていたからだ。
しかし当の異次元の住人はキラキラした笑顔で微笑む。


「……食品しか使わないよ??」


ドーンとばかりにそう言われる。
何も悪気のない無垢な笑顔……。

あ、悪魔だ……。
天使のような無邪気な悪魔がいる!!

「うわぁぁぁ!!リオ?!聞いて?!」

「うん?」

「あのね?!たこパの前に!リオに教えないといけない事がある!!」

「何??」

「あのね?!お笑い番組はね?!半分はヤラセだから!!」

「……そうなの??」

「うん!たこパもいいけど!その前に皆と、お笑いの勉強会しよう?!」

焦った俺は必死にそう説得する。
周りも被害者が俺のうちは笑っていられるが、いつ自分にも牙を剥くとも知れない恐怖から、リオを取り囲んでうんうんと頷く。
それに天然なリオは純粋に嬉しそうに笑った。

「本当?!皆と、遊べる?!」

「うん!!」

「もちろんだ!!」

「皆でお笑い番組とか見るの??」

「そうそう!!」

「わ~!!楽しそう~!それに私も参加していいの??」

「むしろ!リオが参加しないと意味ないから!!」

ひょんな事から「皆と普通に遊ぶ」提案が上り、リオはとても嬉しそうだった。
他の皆は若干、背水の陣なのだけれども、でも考えてみれば皆で集まってわいわいお笑い見たりするのは楽しそうだ。

「いつ?!どこに行けばいいの??」

そう言われ、ちょっと困る。
俺んちにこの人数来られても困るし、何より、この「レジェンド姫」たちが勢揃いするのだ。
平凡を絵に描いたみたいなうちでは、何が起きたのかとご近所まで巻き込んで大騒ぎになりかねない……。

「……おい、ギル。」

「断る。」

「断ってんじゃねぇ。俺の一大事だ。協力しろよ。「友達」だろ?!」

「!!」

そう言うと、ギルは途端に目の色を変えて考え込んだ。
チョロい、チョロすぎる……。
俺だけでなく周囲もそう思ったようだが、皆、突っ込まなかった。

「…………まぁ……お前が困っているなら……力にならない事もない……。」

「ありがとう!ギル!!すごく助かるよ!!やっぱ持つべきものは「友達」だよな~!!」

「……まぁ、な。」

何気に誇らしげだ。
うん。
助かったのは本当だし、「友達」なのも本当だし、別に何も嘘はついてない。
うん。

「そんじゃ!場所はギルの家な!!」

「……え??学生寮って、人が集まるの禁止ですよね??」

「あ~。コイツな、もう、独り暮らし用の部屋を借りてんだよ。」

「……高校を卒業したら、どの道、学生寮は出ないと行けないのだから、別に構わないだろう……。」

「やった~!!ギルのセレブリティなお宅訪問~!!」

「……そこって……確か、大きなモニターがあって、音響設備もかなり良いんだよね?!」

「どしたの?!ウィル?随分食いつくね?!」

「あのさ!小説原作の見たい映画があるんだけど!!いい?!」

「なら、俺も見たいドキュメント番組があるからよろしく~。」

「ドキュメンタリーって……ガスパー……。」

「何だよ?!文句あんのかよ?!自然系だから画素数高い所で見たいんだよ!!」

「あの~??それって、僕も参加可能ですか??」

「……お前は……。」

「いいに決まってるじゃん!俺のカレシなんだしぃ~♡」

「…………。」

「ちなみに、投影機器って何がありますか??」

「なんでそんな事、聞くんだお前??」

「実は片付けをしていましたら、昔のビデオが出てきまして……。シルクさんの子供の時の試合映像なんです。」

「?!ちょっと!!イヴァン!!」

「わ~!!それは見たい!!」

「やだ!!ヤダヤダヤダ!!そんなの見ないで!!」

「……どんな物だ?詳しく聞かせろ。当日までに機材を準備する。」

「ありがとうございます!!」

「ちょっと!!ヤダ!!そんなの見ないでぇ~!!イヴァンのバカ~!!」

「お笑い番組は!私が選んでおくね!!実は家では見せてもらえないものも多くて、残念に思ってたんだ~。」

何だか皆、それぞれ楽しそうだ。
しかし、全員の希望を聞いていたら、一日では終わらなそうな気もする。

「……でも、ま、楽しそうだからいいか。」

わちゃわちゃとその集まりの話で盛り上がる皆を見つめ、俺はどこかほっとする。

何も変わらない。
その事が嬉しかった。

3学期に入り、「姫」になり、色々な事が起きた。
その中で、俺達の間の関係もかなり変わった。

さらに俺達は後少しで卒業式を迎える。

皆、それぞれの進路がある。

新しい世界に対する希望。
何もかも変わってしまうような不安。

「今」大切なものがなくなってしまうような。

でも、ここに何も変わらない「時間」がある。
もしかしたらそれは後少しで終わってしまうのかもしれない。

でも……。

それは確かに「今」ここにあるのだ。


「……お!サーク!!どうしたんだ?!目立つ大集団で??」


振り向くと、かつての俺の姫騎士が立っていた。
それに俺はにっと笑った。

後どれくらいこの時間が残されているのかはわからない。

未来の事もわからない。
何がどう変わり、数年後の俺達がどうしているかなんて誰にもわからない。

でも、「今」はまだちゃんとここにあるのだ。


「実はさ~。」

「……何それ?!俺も参加させろよ!!」


大人でもない、子供でもない特別な時間。

かけがえのない俺の青春。
それをこのメンバーで過ごせた事を感謝した。

いきなり「姫」になった時はビビったけれど、今は、やってよかったなと思えた。


校舎に入り、廊下を歩きながら高く澄んだ空を見上げる。

春は、すぐ側まで迫っていた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーFinーーーーーー

🍩Happy Valentine!🍩
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