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6◆サーラ視点

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アウロラと友達関係だったけど、私はあの子を見下していた。

ずっと小さい身体を気にするアウロラに、「私は可愛いと思うよ」とか言ったりしたけど、別に褒めてなんていないの。

ただの嫌味よ。

アウロラは気づいてなかったけどね。

笑顔の裏ではアウロラを散々貶して馬鹿にしていたわ。

そんなアウロラが、あの麗しのシルフィ様と婚約ですって?

は?許せないんだけど!!

あんな女として終わってる幼女にしかみえない女が、なんでシルフィ様と婚約なんてするのよ!

アウロラはシルフィ様には相応しくない。

だから、私はアウロラに毒を盛ったの。

馬鹿なアウロラは無警戒なまますんなりとクッキーを食べて、私の目の前で苦しみながら倒れた。

いい気味よね。

そのまま死んでしまえ!

私は、アウロラの苦しむ姿を見ながらクスクス笑っていた。



「なんて悪女でしょう……私のアウロラ嬢をこんな目にあわせるとは!」

「!?」

背後から声がして硬直する。

ゆっくりと振り向けば、いつの間にか背後にはシルフィ様がいた。

私はビックリし過ぎて何も言えなくなるが、シルフィ様の眼差しが殺意に満ちていて心臓が凍りつきそうな感覚を味わう。

「ジュリア、これを早くアウロラ嬢に飲ませなさい」

「はい、主様」

ジュリアと呼ばれた狐耳の使い魔である少女が、シルフィ様からかなり高額な解毒薬を渡されてアウロラに素早く飲ませている。

チッ!

アウロラが穏やかな寝息をたてるのを横目に、私は密かに舌打ちをした。

アウロラが解毒されて内心穏やかじゃないけど、今はどうやって私は無実だと主張するかを考えなくてはいけない。

「私が来た時にはアウロラちゃんが苦しんでいたんです!」

「黙りなさい!この醜女が!」

「ひっ!?」

私の足がいきなり氷漬けにされて、私は恐怖に震える。

私の足が…足がーーー!!

「私は無実です!」

「嘘を言うんじゃありません!」

「ひぃーっ!!」

今度は私の手がいきなり氷漬けにされて、私はもはや涙目である。

「次無駄口をほざけば胴体ですよ」

「………っ!」

シルフィ様の瞳が本気だと語っていて、私は黙るしか選択肢がないんだとやっと理解した。

「友達のフリして毒入りクッキーを渡して食べさせるなんて、当然これは犯罪です。しかし、貴女は許されざる大罪を犯しました。一つ、私のアウロラ嬢に手を出したこと。一つ、アウロラ嬢は合法ですがロリに危害を加えたこと。貴女は全世界のロリコンを敵に回しました。出来る限りの重い罪を覚悟しなさい」

「!?」

ちょっと後半から何言っているのか理解できなかった。

ロリって……?ロリコンって………?

いろいろ理解できないまま、私は騎士団にドナドナされるのだった。
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