我慢できないっ

滴石雫

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授業中に

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チッ チッ チッ チッ


時計の針の音だけが教室に響いている


午前中最後の授業は抜き打ちテストから始まった


さっき体育だったためうちわで扇ぎながらテストを受ける男子生徒が多い


なんで体育の後の休み時間を長くしてくれないのだろう


もしくは体育は少し早く終われ


夏は汗引かないし、教室はクーラーが効いているためこの汗が引く頃には寒く感じる


そこにきて抜き打ちテスト


まじやる気でねぇわ…


全然わからんし


仕方ないので周りをチラチラ観察する


隣の花音ちゃんが何かそわそわしているのが目に止まる


花音ちゃんは私と違って可愛らしい子だ


ゆるふわ系?ってやつかな?いつもにこにこしていて優しい


あんまりしゃべったことないけど優しいってわかる


「はい、そこまでー!じゃあ後ろから前にまわしてー」


抜き打ちテストが終わった


授業開始から20分、あと30分も残ってる


花音ちゃんそわそわしてた気がしたけど気のせいかな?


今は普通にしている


授業が始まる


国語の佐々木の授業は呪文を聞いているようでつまらない


教室は佐々木の声だけが響いている。


授業終わりまであと20分か…


やっぱりクーラーで寒いな…


おしっこしたくなってきた…


まぁ20分くらいは我慢できる


ふと花音ちゃんが気になりチラッと見る


真面目に授業を受けているように見えるが足をもじもじさせて落ち着きがない


あれ、もしかしておしっこ我慢してる?
もしやテストのときからか…


佐々木の授業はトイレ行きたいと言いづらい程に佐々木以外は喋らない


大丈夫かなぁ?


まぁ限界なら流石にトイレ行くだろ





授業終わりまであと10分


けっこうトイレに行きたい


まぁもじもじするほどではない


私よりも花音ちゃんが怪しい


もじもじしているのに加えて完全に左手はスカートの上から押さえているように見える


あれは…もしかしてやばいんじゃない?


もじもじしているかと思えばときどき固まったように動きが止まるのでその度にドキッとする


そしてその頻度も増えてきている


まぁ私もトイレ行きたいし一肌脱ぐか…


「先生!ちょっと吉原さんが体調悪そうなので保健室に連れて行ってきます。体育の時からしんどそうだったんです」


佐々木「そうか、わかった。あなたが連れていってあげなさい」


佐々木は授業と同じく呪文を唱えるように抑揚なく言った。


「行こう?」


「…うん、ありがと」


吉原さんこと花音ちゃんをかっこ良くエスコートして教室を出る


心の中では花音ちゃんと呼んでいるがそんなに仲良くないので名字でしか呼べない…笑


「吉原さん大丈夫?ってか私もトイレ行きたくてさぁ」


誰もいない廊下で小声で問いかける


「ごめん、大丈夫じゃない…」


そう言って花音ちゃんは立ち止まる


「えっえっえっ、もうちょっと頑張って!」


震えながらなんとかこの波は耐えたようだ


「ごめん!」


そう言って花音ちゃんは走り出した


トイレまではまぁまぁ離れている


まーーーっすぐ行って突き当りを左に曲がってちょっと行ったところ


しっかりとあそこを手で押さえながら走っているが足元が覚束ない


私は小走りで追いかける


花音ちゃんが走ったあとには所々水滴が落ちている


(あぁ、間に合わなかったんだ…)


そう思うと自分の尿意も激しくなる


角を曲がると花音ちゃんが体をくの字に曲げて立ち止まっていた


「花音ちゃん、、だいじょう……ぶ?あっ」


大丈夫?と言い終わる前にぴったりと合わされた両足に黄色い水流が流れ始めた


「んっ……はぁっ、………ごめん間に合わなかった…」


目に涙を貯めながら力なく微笑む花音ちゃんはとても可愛くて不謹慎にもドキッとしてしまう


その間も花音ちゃんの足元の水溜まりは大きくなる


「はぁっ、はあっ…あんまり見ないで//」


「ご、ごめん!」


必死に我慢し続けたからか、もう力が入らないようでただただ漏らし続ける花音ちゃんに私は目を奪われていた


私はあわてて後ろを向く


「はぁっ、はぁっ……うぅ…」


花音ちゃんの息づかいにすすり泣く声が混じる


(もう終わったかな…?)


「花音ちゃん?もうすぐ授業終わっちゃうから取りあえず保健室に行ける??私はここ片付けるから!」


もうチャイムが鳴るだろうからそれまでにこの水溜まりをどうにかしないと花音ちゃんがお漏らししたとクラスメイトにばれてしまう


無言で頷く花音ちゃんを見送って、トイレの掃除用具いれに雑巾を取りに行く


私もかなりおしっこがしたいが片付けが先だ


急いで廊下の水溜まりを拭き終えると同時にチャイムが鳴った


早くこの雑巾とバケツを片付けなければ…


トイレに戻り掃除用具いれの中にある水道でバケツと雑巾を洗う


水の音を聞くと余計におしっこがしたくなる


「やばい!マジ漏れる!!」


廊下から大きな声が聞こえる


私はとっさに用具入れに隠れてしまった


さっきの声の主が慌ただしく入ってくる


「やばいやばいやばい」


個室に駆け込んだ後も声が聞こえる


シュオオオオオオオオ


「はぁーあっぶなぁ」


どうやら間に合ったようだ


すごい勢いで放尿する音が聞こえる


(うぅ…そんな音聞くとヤバい……今なら出てもばれない??)


そう思った瞬間また声が聞こえる


「咲希ー??大丈夫だったー??」


「マジで危なかったわぁ」


どうやらクラスメイトのようだ


やっぱり皆おしっこしたかったんだな…


その後も休み時間中はずっと誰かがおり、掃除用具から出るタイミングを失う


(ホントにやばい…漏れる漏れる漏れる!!)


チャイムが鳴り休み時間が終わる


私はあそこをがっつり押さえながら人には見せられない姿で用具いれを出る


(動いたら漏れる……)


そう思いながらもなんとか個室に手を掛ける


ジュワ…


「あっ…くっ……」


「あっあっあっ、待って待って」


ジュ…ジュ……


かなりチビったがなんとか決壊せずにパンツを脱ぎ便器にまたがる


(あぁ…やっと解放された……)


パンツは濡れてしまったが全てだしきってスッキリした私は授業はサボることにして保健室に行った


保健室には花音ちゃんがいた


保健室の先生と話をして私も休ませてもらう


先生は気を遣ってすぐに出ていってくれた


「花音ちゃん…大丈夫??」


「うん……ありがとう。せっかく助けてくれたのに間に合わなかった…」


そう言ってまた花音ちゃんは涙を浮かべる


「でも助けてくれてなかったら絶対教室で漏らしてた。ほんとありがとう」


花音ちゃんから感謝された


「この事は二人の秘密ね♪ちなみにね、私もめっちゃ我慢しててあの後めっちゃチビったわ(笑)」


あの後の自分の話を面白おかしく話した


「あ、花音ちゃんいまの話誰にも言わないでよ!」


次の日も花音ちゃんは普通に学校に来て普通に皆と接している


以前と同じく私と頻繁に話すことはないが、ときどき一緒に帰ったりするようになった


花音ちゃんはあれ以降おしっこを我慢するのにハマっているようで、私と帰っているときはいつももじもじしている


ばれてないと思っているみたいだけど(笑)


可愛い顔をして変態な花音ちゃんをいつかもっといじめてあげたいと思う私も大概かもしれない
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