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第三章 魔王の真実

第92話 ギルマス登場

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バルキアの首都に戻った3人は、ギルドへ向かった。

素材を売却するためだ。

持ってきた素材は3つ。

・無限ガエル
・エキドナ(1体)
・ナーガ

持てる量が限られているため、最小限に抑えて持って帰ってきた。


ギルドにはレイカがいて、声をかけてくれた。

「あ、みなさん!
 おかえりなさい!」

「レイカさーん!
 ただいまです!」

「レイカさん!
 ただいま戻りました!」

「素材の買取ですか?」

「はい!
 いや~、大変でした!」

「おつかれさまでした!
 せっかくですから、私が受付しますね。」

「お願いします!」


ロックは素材をカウンターに出した。

「え?!?」

目を丸くするレイカ。

「もう驚かないって思ってたのに…。」

「え、あ、あの…?」

「これもしかして…、無限ガエルですよね?」

「名前はわかんないけど、分裂するカエルでした。」

「それですよ!
 どうやって倒したんですか!?」

「え?
 え、えーと、分裂したやつを倒して本体を倒しました…。」

「そうしたらイキカエルと同じように強くなりますよね!?
 しかも完全回復するし!」

「は、はい…。
 めっちゃ大変でした…。」

「幻の素材ですよ…。
 しかも…、こっちはナーガの素材じゃないですか…!」

「ナーガって頭が2つある蛇のモンスターですよね。
 急に襲いかかってきてヤバかったです。」

「いや、ナーガはS級モンスターですよ!?
 S級の素材もここ数年はあんまり手に入らないのに…。
 まだBとCランクのみなさんが…。」

「なんか初めて会った時もこんなやりとりしましたよね。」

懐かしむように微笑むティナ。

「そ、その節はとんだご無礼を…。
 しかしみなさん相変わらず規格外ですね…。
 査定して参りますので、少々お待ちください…。」

「楽しみだねー!
 いくらになるかな?」

しばらくしてレイカが戻ってきた。

「お待たせしました。
 買取額は3体分で6000万ゴルです。」

「「「ろ、ろくせん!?」」」

「ええ。
 ナーガだけで3200万ゴルしますから。」

「え、S級モンスターってすごいんですね…。」

「そんな他人事みたいに…。
 無限ガエルもA級モンスターですがS級モンスター並の買取金額です。
 まあイキカエルの時のように、依頼が殺到して値上がりするでしょうね。
 そうなったらいくらになるか…。」

「嫌!
 高くてももうカエルとは戦いたくない!!」

頭を抱えて拒否するミラ。

ミラのトラウマとなった戦いの記憶が蘇ってしまったようだ。

「カエル嫌いな人には悪夢ですよね…。
 それで買取金はどうしましょう?
 よろしければお預かりすることもできますが。」

「これだけのお金持ち歩くのは大変よね。」

「そうだね。
 まだ手持ちにも余裕あるし…、預かってもらおうか。」

「そうしようよ!
 レイカさん、これってどこのギルドでも受け取れるんですか!?」

「はい。
 ギルド間は情報を共有してますから、どこの支部でも引き出せますよ。
 出兵のあるB級冒険者以上が利用できるサービスになっています。
 ロックさんがB級になってますので、ご利用できます。」

「では、預かっていただけますか?」

「かしこまりました。
 みなさんはこの後、メインシャの洞窟に行かれるんですか?」

「そのつもりです。」

「あそこは虫系のモンスターが多いですからね…。
 ティナさん、ミラさん、頑張って…。」

「え?
 む、虫…?」

ティナの美しい顔が引きつっている。

「ティナ?
 もしかして虫苦手なの~?」

ミラは虫は平気のようだ。

「そ、そんなことないわよ…。」

(絶対苦手だな…。
 大丈夫かな…?)



その時、ギルド職員用の扉が開いた。

1人のたくましい男が出てきて、キョロキョロと辺りを見回している。

そしてレイカとロックたちを見つけ、声をかけてきた。


「無限ガエル狩ってきたのは、お前らか?」


「あ、ギルドマスター。」
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