上 下
5 / 98

執務

しおりを挟む
翌日、、執務室に、案内してもらった。

机の上には、書類がたくさん積んであった。
まさか、、これを片付けないといけないの?

本当に私は職務のための正妃なのね。。

「シリアル様。早速取り掛かって下さい」

と急がしてきた。

「あの。これは、何日分ですか?」

「一週間分です。とりあえず、、、」

「とりあえず?」

「はい。まだまだたくさんありまして、、、」

「あの、、今までこんな状態だったのですか?」

「はい。王太子を急かせて、やってもらっていました。」

「これはいつまでにしないといけないのですか?」

「期限が切れているものも混じっています、、」平然と言う

「では、まず、各部署の文官をそれぞれ1人ずつ呼んできてください、そして、やるべき書類を全て持ってきてください。」

「わかりました。」

さっきの書類の5倍の書類があった。

「では、まず、こちらの箱に、期日ごとに分けて下さい。」

「えーと、私たちもしないといけないのですか。」と不機嫌に答える。

何?この執務体制?誰が仕切ってるわけ?ありえない。

「当たり前です。
なぜ、書類を積んでいくのですか?
期日が明確では、ありませんよ。」

「部署ごとに、おく方が、どの仕事かわかりやすいかと思いますが。」

「誰がわかりいやすいのですか?
現実、期日が切れているものが多いのに?」

今までやってきた仕事方法を変えるのことに対して、イラッとしているようだった。
仕事が溜まっているのに、この方法はダメということだ。

「仕事の内容は読めば、わかりますよ。一番大事なのは期日を明確にしないと急ぎか?後でいいのか?判断ができませんよ。」

「でも、普通、部署ごとに置くものだと、、、」


「私には必要ないの。読めばわかるから、」

「え?でもこの量を読むのですか?」

「大丈夫だから、まず、分別をして。」



「文官は、期日順並べ替えた。」

「ありがとう。これからはこのようにしてもらえる?」

「はい。」

「では、一時間後、書類を取りに来てください。」

「え?一時間後ですか?」

「はい。」

一時間で、できるわけないはずだ。
あの書類の山をできるわない。
できなかったら、笑いものをしてあげようと考えていた。


期限が切れたのも含めると今日までの量もかなりあった。

一時間が経ち、王妃の執務室に行くと、

「はい。今日までの締め切りの分までは、できあがりました。

不採用の書類もありますので、こちらは、今後どうするか考えるべきか?の改善点などは、書いておきました。」

「え?改善点?」

全ての書類が本当にサインがしてあり、
不採用のものも、それなりにあった。
だから適当にしたわけではないと。


「では、残りの書類もしますので、明日の朝、文官長と一緒に取りに来て下さい。」



翌朝、カリー文官長と執務室に行くと、昨日の全ての書類にサインがしてあった。

「あの、、」

「一応、全てが終わりました。」

「え?徹夜ですか?」

「いえ。、昨日は少し時間がかかったのですが、21時には終わりましたよ。
不採用のものは、定期的に会議を行い、改善策を考えましょう。」

「シリアル様。なぜ?そんなに処理速度が速いのですか?」
びっくりしながら、質問した。

「速いですか?
別に普通のことしかしていませんよ。
それより、カリー文官長、少し良いですか。」

「はい。」

「書類は、期日ごとに分けること、
基本、期日は、5日ぐらいありますよね。
当日に持ってきて、すぐにということにならないと思いますが、当日の分は必ず声をかけてくださいね。」

「はい。」

「出来ましたら、各地の訪問をお願いしたいのです。」一覧表を渡した。

「訪問ですね。わかりました。では、週2回、昼から参りましょう。」

「まず、私が王太子妃になったので、挨拶をするので、明日から1週間は、午後は出かけます。

修道院には、石鹸やタオル類、

孤児院には、お菓子と文具。

貴族にはシャンパンをお願いするわ。

まず、伯爵から、挨拶に行くわ。その後侯爵、侯爵ね。」

「えーとなぜ伯爵から、普通、公爵からではありませんか?」

「あとで、わかるから。」



しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました

氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。 ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。 小説家になろう様にも掲載中です

一年で死ぬなら

朝山みどり
恋愛
一族のお食事会の主な話題はクレアをばかにする事と同じ年のいとこを褒めることだった。 理不尽と思いながらもクレアはじっと下を向いていた。 そんなある日、体の不調が続いたクレアは医者に行った。 そこでクレアは心臓が弱っていて、余命一年とわかった。 一年、我慢しても一年。好きにしても一年。吹っ切れたクレアは・・・・・

旦那の真実の愛の相手がやってきた。今まで邪魔をしてしまっていた妻はお祝いにリボンもおつけします

暖夢 由
恋愛
「キュリール様、私カダール様と心から愛し合っておりますの。 いつ子を身ごもってもおかしくはありません。いえ、お腹には既に育っているかもしれません。 子を身ごもってからでは遅いのです。 あんな素晴らしい男性、キュリール様が手放せないのも頷けますが、カダール様のことを想うならどうか潔く身を引いてカダール様の幸せを願ってあげてください」 伯爵家にいきなりやってきた女(ナリッタ)はそういった。 女は小説を読むかのように旦那とのなれそめから今までの話を話した。 妻であるキュリールは彼女の存在を今日まで知らなかった。 だから恥じた。 「こんなにもあの人のことを愛してくださる方がいるのにそれを阻んでいたなんて私はなんて野暮なのかしら。 本当に恥ずかしい… 私は潔く身を引くことにしますわ………」 そう言って女がサインした書類を神殿にもっていくことにする。 「私もあなたたちの真実の愛の前には敵いそうもないもの。 私は急ぎ神殿にこの書類を持っていくわ。 手続きが終わり次第、あの人にあなたの元へ向かうように伝えるわ。 そうだわ、私からお祝いとしていくつか宝石をプレゼントさせて頂きたいの。リボンもお付けしていいかしら。可愛らしいあなたととてもよく合うと思うの」 こうして一つの夫婦の姿が形を変えていく。 --------------------------------------------- ※架空のお話です。 ※設定が甘い部分があるかと思います。「仕方ないなぁ」とお赦しくださいませ。 ※現実世界とは異なりますのでご理解ください。

あなたの秘密を知ってしまったから私は消えます

おぜいくと
恋愛
「あなたの秘密を知ってしまったから私は消えます。さようなら」 そう書き残してエアリーはいなくなった…… 緑豊かな高原地帯にあるデニスミール王国の王子ロイスは、来月にエアリーと結婚式を挙げる予定だった。エアリーは隣国アーランドの王女で、元々は政略結婚が目的で引き合わされたのだが、誰にでも平等に接するエアリーの姿勢や穢れを知らない澄んだ目に俺は惹かれた。俺はエアリーに素直な気持ちを伝え、王家に代々伝わる指輪を渡した。エアリーはとても喜んでくれた。俺は早めにエアリーを呼び寄せた。デニスミールでの暮らしに慣れてほしかったからだ。初めは人見知りを発揮していたエアリーだったが、次第に打ち解けていった。 そう思っていたのに。 エアリーは突然姿を消した。俺が渡した指輪を置いて…… ※ストーリーは、ロイスとエアリーそれぞれの視点で交互に進みます。

皇太子夫妻の歪んだ結婚 

夕鈴
恋愛
皇太子妃リーンは夫の秘密に気付いてしまった。 その秘密はリーンにとって許せないものだった。結婚1日目にして離縁を決意したリーンの夫婦生活の始まりだった。 本編完結してます。 番外編を更新中です。

【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?

冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。 オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・ 「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」 「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」

黒の神官と夜のお世話役

苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました

利害一致の結婚

詩織
恋愛
私達は仲のいい夫婦。 けど、お互い条件が一致しての結婚。辛いから私は少しでも早く離れたかった。

処理中です...