32【完結】今日は、私の結婚式。幸せになれると思ったのに、、、

すれ違い

案内されたのは、
最上階のスイートルームだった。

海が一面に見える、最高な景色だった。


「カサンドラ。どうゆうことだ。利益を俺の収入にするって、」

「私は、まだ未熟だからよ。」

「それだけではないよね？」

「何もないわ。ただ、さっきのところもここも、私には手に負えないと思ったただけよ。」

「さあ。食事をしましょう。お腹すいたわ。」

カノンは、不安を覚えた。

俺のことを信じてくれていないのでは、、、

「食事をしたら、馬に乗りたいの。」

「ああ。いいよ。」


侍女を呼び、さっきまで着ていたドレスを脱ぎ、馬に乗る格好になった。
さっきまで着ていたドレスとは違い完全防御の格好だ。

俺を受け入れたくない感じがした。


「カノン。少し走らせたいの。ここは、馬を走らせるには、良い場所よね。」

「そうだね。カサンドラ。」

「じゃあ。今日そうしましょう。カノン。」

俺が様をつけないとカサンドラは様をつけて俺を呼ぶのに、それをしてくれない。


カサンドラは、馬で駆け抜けていた。
女とは思えない速さで馬を走らせる。

「カノン。付き合ってくれてありがとう。私、少し仕事を思いついたから、今から仕事をしてもいい？」

「はい。いいですよ。」

「あなたは、お兄様と久しぶりに食事をなさって。兄弟交流をしないとね」
いつもの笑顔だった。

仕方なく、兄と食事を取ることにした。
兄との食事は、楽しかったけど、カサンドラの事が気になってしかたなかった。

カサンドラは、部屋に籠ったきり出てこなくなった。


次の日、

「カノンごめんなさいね。お義兄様に会いたいの。一緒に会ってもらえる？」

「兄ですか？なぜ？」

「契約書にサインしたから。」

「契約書？」

「あの宿屋のことよ。」


兄上と会うことになった。

「サインしてくれたかい？」

「はい。」


「これでカノンは、立場上カサンドラより上になるな。」

「どうゆうことですか？」

「お義兄様は、あなたが、侯爵になれないことを気にされていたのよ。だから、宿屋と娼館の経営は、あなたがすることを明記したのよ？私は携わらないわ。」

「一緒にするって」

「私が携わるのは、侯爵の仕事になるから、カノンだけのものが必要ということよ。」

「それは、だめだ。兄上の考えもわかるが、俺はもうカサンドラの夫だ。侯爵の補佐をするって決めたんだ。」

「それでは、お前の人生が、、、」

「カサンドラさえいたらいい。」

「カノン。決めたことよ。」

「兄上。その契約はなかったことにしてくれ。宿屋も娼館も俺がきちんとする。
でも、カサンドラと一緒にしたい。
その気持ちは変わらない。」

「娼婦を使わないのか？」

「え？」

「立場上お前のが下になる。女を抱くのに、好きにだけないだろ？
だから、娼館経営していたら、すぐに手に入る。」

「私はカサンドラとしてしか、考えていない。この話は無かったことにして。
大丈夫だから、心配しないで。カサンドラ、話がある」