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潜伏先

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「アイル様。お帰りなさい。」

公爵家の使用人達が勢揃い。その光景も驚いた。

「申し訳ないけど、客室に、案内してくれるかしら。カイリ様にも着いたことを伝えてもらえると、、」


「「はい。」」


客室に入ると、

「ロイ。話すわね。私は、ハンナリ伯爵邸を出てから、次期公爵のカイリ様にお世話になっているの。
そしたら、私のことを好意に思ってくれてたみたいで、」


その時に、部屋に入ってきたカイリ様。

「違うだろ。俺の妻になるんだろ?」

「妻?アイル様。良かったです!」

顔を赤くして、、「そうなの。。」


「良かったです。カイリ様。よろしくお願いします。安心しました。」


「ロイは、私の仕事を手伝ってほしいの。」

「構いませんが、私でよろしいのでしょうか?」

「ロイは、昔から私のこと助けてくれたでしょ。」


「でもお役に立ちませんでした。、お嬢様には、辛い思いばかり、、、でも今のお姿はとても綺麗です。」

そこに侍女がお茶を出してくれた。

「アイル様は、もっと綺麗になりますわ。最近やっと、ふっくらしてきましたもの。」


「申し訳ありません。
食事もいつもとられていました。
使用人の食事の方が良いぐらいでした。
夜食に差し入れをしようと用意をすると、なぜか?奥様が来て、旦那様に持っていってくれるのねといって、邪魔されるのです。」


「そうか、、、」
カイリ様の声が悲しそうだった。ロイの前だからオーラは出せない、、、


「女神の加護が、神の加護の中で、一番優れていると考えていて、それ以外は、ダメだと思っております。」

「本当にそう思っているのか?」

「はい。アイル様には、美貌の加護はないと判断した様で、それ以外は興味がなかったようです。」

「愚かだな。女神の加護は、正直、、あまり重要ではないぞ。なぜそれを知らないのか?」

「私もそー思ったのですが、伯爵は、そう信じているようです。」


「アイルは、妖精だよ。、」

「アイル様は、妖精の加護があるのですね。妖精の加護は、後天性ですよね?」

「そうなの。神の加護とは違うんだけど、私の努力が必要なの。
努力次第で、全ての加護が使えるようになるみたいで、、、。ただいま修行中なの。」

「美貌の加護も?」

「あるみたいなんだけど、女神の加護の魅了は、全ての人にかかるそう。
ただ、王族は、魅了にかからない術を持っているそう。
妖精の加護の魅了は、好きな人だけらしく、、、。」


「アイル様が幸せなら良かったです。
では、私は、済む場所を探して、明日から通いますね」


「いや。ロイ。この屋敷に住んでくれないか?
私からもロイの仕事の仕方を見て、使えるなら、私の仕事もやってもらおうと思う。」

「え?私をですか?」

「ああ。。ただ仕事プリを見ないとわからない。適材適所だからな。使用人部屋を案内してくれ。」


ロイは、使用人部屋に行った。


「カイリ様。、ありがとうございます。私は無事、平民になりました。」

「わかった。なら、、近いうちに、侯爵の家に行き、養子の手続きをしよう。」



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