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第三部 怪物の夢
第二十一話 結実
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試合は両校とも無得点のまま、八回裏となった。打席には悠北のエース、内海が立っている。それと対するは、大林高校のエースである雄大だ。観客席も両者に熱い視線を注いでおり、戦いの行方を見守っていた。
「内海出ろよー!!」
「頼むぞー!!」
内海がバットを構えると、芦田がサインを出していた。内海の第一打席は三振で、第二打席はキャッチャーフライである。しかし、バッテリーは警戒を怠らなかった。
(エースに一本出れば、悠北が勢いづく。ここは何としても抑えるぞ、久保)
芦田はそんなことを考えつつ、初球にアウトコースの直球を要求した。雄大はそれに同意し、大きく振りかぶった。そして足を上げ、第一球を投じた。内海はバットを出していったが空振りし、まずノーボールワンストライクとなった。
「ナイスボール久保ー!!」
「その調子だー!!」
炎天下で既に八回まで投げておきながら、雄大の剛速球は衰えていない。それどころか、回を重ねるごとに威力を増大させている。内海はバットを短く持ち替え、改めて構えた。
(こんなに速い真っすぐが投げられたら、どんなに楽なことか)
内海は打席に立ちながら、自分と雄大の差を感じていた。変化球でかわす彼と、速球で打ち取る雄大。対照的な二人だったが、試合の中でお互いを意識するようになっていた。
続いて、雄大はインハイに直球を投じた。矢のような速球が、内海の胸元へと向かっていく。内海はスイングを開始したが、途中で止めた。しかし止めたバットにボールが当たってしまい、打球がバックネットへと飛んでいった。
「ファウルボール!!」
「よっしゃー!!」
「追い込んだぞー!!」
これであっという間にツーストライクだ。雄大は威力ある直球をゾーンに投げ込み、早いうちからカウントを稼ぐのを持ち味としている。この打席でも、その強みが遺憾なく発揮されていた。
「粘れよ内海ー!!」
「簡単に終わらせんなー!!」
悠北高校のベンチからも、内海を鼓舞する声が響いていた。雄大は慎重にサインを交換し、大きく振りかぶる。たとえ下位であろうと、相手は強力打線。雄大は細心の注意を払いながら、第三球を投じた。内角に食い込むカットボールだったが、内海は辛うじてカットした。打球がボテボテと一塁方向に転がると、球場中がどよめいていた。
「ファウルボール!!」
「「おお~」」
簡単にアウトになってはたまらないとばかりに、内海は歯を食いしばってバットを振っていた。それを見て、雄大もさらに表情を引き締める。彼は第四球にインコースのボール球を投じたが、これは内海がしっかりと見逃した。そうして、カウントはワンボールツーストライクとなった。
「打てるぞ内海ー!!」
「狙っていけー!!」
悠北の応援席から必死の声援が飛ぶ中、雄大はサインを交換していた。芦田の要求に対し、彼は何度か首を振っている。やがてある球種に決まり、大きく振りかぶった。
(何の球種で来るんだ。外のシュートか、もう一度カットボールか)
内海は次の球を読みながら、テイクバックを取った。雄大はニヤリと笑みを浮かべ、足を上げる。そのまま右腕を弓のようにしならせ、第五球を投じた。
(外のボール球!!)
雄大の指から放たれた白球を見て、内海はスイングを止めた。ボールは大きくゾーンから外れており、その判断も当然だった。ところが――その投球は一気に軌道を変え、アウトローいっぱいのゾーンを掠めていった。
(しまっ――)
内海は何の球種か気づいたが、手遅れだった。初回に投じていた、ボールゾーンから変化してアウトローのストライクゾーンを掠める縦スライダー。雄大は正確無比のコントロールで、それを投じてみせたのだ。初回はボールだったが、今度は審判の右手が上がった。
「ストライク!! バッターアウト!!」
「っしゃあ!!」
雄大は雄叫びを上げると、マウンドを降りていった。内海はその場に立ち尽くし、ただただその制球力に感服するばかりであった。ベンチに戻ると、芦田が雄大に話しかけていた。
「珍しいな、お前から縦スラのバックドアを要求するなんて」
「何となく、内海に投げたかったんだ。――アイツには、負けられねえってな」
雄大は真剣な表情で、そう返事していた。結局、両校無得点のまま九回に突入することとなった。この回の先頭打者は、四番の雄大である。彼が打席に向かおうとしていると、まなに呼び止められた。
「ちょっと待って、雄大」
「おう、どうした?」
「この打席も、私の指示を守ってね」
「どういうことだ?」
「そうすれば、点が取れるから」
雄大は彼女の言葉を不思議に思いつつも、ベンチを出た。間もなく場内アナウンスが流れ、球場が沸き上がる。
「四番、ピッチャー、久保雄大くん」
「打てよ四番ー!!」
「いい加減ホームラン打てー!!」
雄大はここまで三打数一安打である。しかし彼の実績を考えれば、観客が期待を寄せるのも当然の話であった。森は彼の様子を窺いながら、配球を組み立てていた。
(さっきの回と違ってベースから離れてない。大林は外の球を狙ってるんだし、ここも内の球から入るか)
森は直球を要求し、インコースに構えた。内海はそれに従い、投球動作に入る。足を上げ、初球を投じた。白球が内角へと向かっていくが、雄大は見逃した。
「ストライク!!」
「いいぞ内海ー!!」
「ナイスピー!!」
悠北の内野陣が盛り立てる中、内海はふうと息をつき、森からの返球を受け取った。雄大は変わらず、外の球を狙っている。内海は第二球にも内寄りの直球を投じたが、雄大はこれも見逃した。カウントがノーボールツーストライクとなり、追い込まれた。
「「かっとばせー、くーぼー!!」」
暑さの中、応援団は元気にエールを送っている。雄大は声援を背中に受け、バットを強く握り直した。一方で、森は決め球を何にするか決めかねていた。
(このまま内角で押し切りたいが、三球連続で真っすぐは危険だ。これしかない)
森はインコースに構え、スライダーを要求した。雄大は第二打席で内角のスライダーを打ち、ライト前ヒットにしている。それを承知の上で、森はサインを出していたのだ。内海は一瞬戸惑ったが、少ししてから頷き、投球動作に入った。
(内角の真っすぐだったらカットして、外だったら逆方向に)
雄大も狙いを定め、テイクバックを取った。歓声が鳴りやまない中、彼はふうと息をつく。そして、内海の左腕から第三球が放たれた。白球が、雄大の身体目掛けて突き進んでいく。第二打席のときより身体に近く、雄大は反射的にのけぞった。
(今度こそ当たる!!)
彼は身を引き、ボールを避けようとしている。しかし――投球が軌道を変え、一気のストライクゾーンへと曲がっていった。そのまま森のミットに収まると審判の右手が上がり、悠北の観客席が沸いた。
「ストライク!! バッターアウト!!」
「すげえ!!」
「ナイスピー!!」
「よく抑えたぞー!!」
大きな拍手が巻き起こり、球場全体が揺れていた。ここに来て、内海は県内有数の強打者である雄大を完璧に打ち取ってみせたのだ。彼は小さくガッツポーズを見せ、その喜びをかみしめていた。
「ナイスピー、内海!!」
三塁から、野村も大きな声を張り上げていた。先頭の出塁を許せば、先制点を許す可能性がぐっと高くなってしまう。それを理解していた彼は、内海が雄大を打ち取ったことでほっと息をついた。
「五番、キャッチャー、芦田くん」
アナウンスが流れると、芦田が打席へと向かっていった。雄大を打ち取った余裕からか、内海は少し笑みを浮かべ、周囲とアウトカウントを確かめ合っていた。
一方で、打ち取られた雄大は悔しそうにベンチへと下がっていった。口を一文字に結び、バッティンググローブを外している。すると、その様子を見たまなが声を掛けた。
「雄大、そんなふてくされないで」
「別に、ただ悔しいだけだ」
「大丈夫だよ。絶対に点は取れるから」
「さっきからそれ言ってるけど、どういう意味――」
そう言いかけた瞬間、雄大はグラウンドの方から快音を聞いた。観客席が一瞬静まり返り、その後大歓声が巻き起こる。内海は投げ終えたポーズのまま動けず、後ろを振り向けない。森はマスクを外して、呆然と左方向を見つめている。
「えっ……」
野村は驚き、何も言うことが出来ない。芦田は確信したようにゆっくりとバットを放り投げ、大きく右手を突き上げた。そして――
白球が美しい放物線を描き、レフトスタンドへと突き刺さった。
「内海出ろよー!!」
「頼むぞー!!」
内海がバットを構えると、芦田がサインを出していた。内海の第一打席は三振で、第二打席はキャッチャーフライである。しかし、バッテリーは警戒を怠らなかった。
(エースに一本出れば、悠北が勢いづく。ここは何としても抑えるぞ、久保)
芦田はそんなことを考えつつ、初球にアウトコースの直球を要求した。雄大はそれに同意し、大きく振りかぶった。そして足を上げ、第一球を投じた。内海はバットを出していったが空振りし、まずノーボールワンストライクとなった。
「ナイスボール久保ー!!」
「その調子だー!!」
炎天下で既に八回まで投げておきながら、雄大の剛速球は衰えていない。それどころか、回を重ねるごとに威力を増大させている。内海はバットを短く持ち替え、改めて構えた。
(こんなに速い真っすぐが投げられたら、どんなに楽なことか)
内海は打席に立ちながら、自分と雄大の差を感じていた。変化球でかわす彼と、速球で打ち取る雄大。対照的な二人だったが、試合の中でお互いを意識するようになっていた。
続いて、雄大はインハイに直球を投じた。矢のような速球が、内海の胸元へと向かっていく。内海はスイングを開始したが、途中で止めた。しかし止めたバットにボールが当たってしまい、打球がバックネットへと飛んでいった。
「ファウルボール!!」
「よっしゃー!!」
「追い込んだぞー!!」
これであっという間にツーストライクだ。雄大は威力ある直球をゾーンに投げ込み、早いうちからカウントを稼ぐのを持ち味としている。この打席でも、その強みが遺憾なく発揮されていた。
「粘れよ内海ー!!」
「簡単に終わらせんなー!!」
悠北高校のベンチからも、内海を鼓舞する声が響いていた。雄大は慎重にサインを交換し、大きく振りかぶる。たとえ下位であろうと、相手は強力打線。雄大は細心の注意を払いながら、第三球を投じた。内角に食い込むカットボールだったが、内海は辛うじてカットした。打球がボテボテと一塁方向に転がると、球場中がどよめいていた。
「ファウルボール!!」
「「おお~」」
簡単にアウトになってはたまらないとばかりに、内海は歯を食いしばってバットを振っていた。それを見て、雄大もさらに表情を引き締める。彼は第四球にインコースのボール球を投じたが、これは内海がしっかりと見逃した。そうして、カウントはワンボールツーストライクとなった。
「打てるぞ内海ー!!」
「狙っていけー!!」
悠北の応援席から必死の声援が飛ぶ中、雄大はサインを交換していた。芦田の要求に対し、彼は何度か首を振っている。やがてある球種に決まり、大きく振りかぶった。
(何の球種で来るんだ。外のシュートか、もう一度カットボールか)
内海は次の球を読みながら、テイクバックを取った。雄大はニヤリと笑みを浮かべ、足を上げる。そのまま右腕を弓のようにしならせ、第五球を投じた。
(外のボール球!!)
雄大の指から放たれた白球を見て、内海はスイングを止めた。ボールは大きくゾーンから外れており、その判断も当然だった。ところが――その投球は一気に軌道を変え、アウトローいっぱいのゾーンを掠めていった。
(しまっ――)
内海は何の球種か気づいたが、手遅れだった。初回に投じていた、ボールゾーンから変化してアウトローのストライクゾーンを掠める縦スライダー。雄大は正確無比のコントロールで、それを投じてみせたのだ。初回はボールだったが、今度は審判の右手が上がった。
「ストライク!! バッターアウト!!」
「っしゃあ!!」
雄大は雄叫びを上げると、マウンドを降りていった。内海はその場に立ち尽くし、ただただその制球力に感服するばかりであった。ベンチに戻ると、芦田が雄大に話しかけていた。
「珍しいな、お前から縦スラのバックドアを要求するなんて」
「何となく、内海に投げたかったんだ。――アイツには、負けられねえってな」
雄大は真剣な表情で、そう返事していた。結局、両校無得点のまま九回に突入することとなった。この回の先頭打者は、四番の雄大である。彼が打席に向かおうとしていると、まなに呼び止められた。
「ちょっと待って、雄大」
「おう、どうした?」
「この打席も、私の指示を守ってね」
「どういうことだ?」
「そうすれば、点が取れるから」
雄大は彼女の言葉を不思議に思いつつも、ベンチを出た。間もなく場内アナウンスが流れ、球場が沸き上がる。
「四番、ピッチャー、久保雄大くん」
「打てよ四番ー!!」
「いい加減ホームラン打てー!!」
雄大はここまで三打数一安打である。しかし彼の実績を考えれば、観客が期待を寄せるのも当然の話であった。森は彼の様子を窺いながら、配球を組み立てていた。
(さっきの回と違ってベースから離れてない。大林は外の球を狙ってるんだし、ここも内の球から入るか)
森は直球を要求し、インコースに構えた。内海はそれに従い、投球動作に入る。足を上げ、初球を投じた。白球が内角へと向かっていくが、雄大は見逃した。
「ストライク!!」
「いいぞ内海ー!!」
「ナイスピー!!」
悠北の内野陣が盛り立てる中、内海はふうと息をつき、森からの返球を受け取った。雄大は変わらず、外の球を狙っている。内海は第二球にも内寄りの直球を投じたが、雄大はこれも見逃した。カウントがノーボールツーストライクとなり、追い込まれた。
「「かっとばせー、くーぼー!!」」
暑さの中、応援団は元気にエールを送っている。雄大は声援を背中に受け、バットを強く握り直した。一方で、森は決め球を何にするか決めかねていた。
(このまま内角で押し切りたいが、三球連続で真っすぐは危険だ。これしかない)
森はインコースに構え、スライダーを要求した。雄大は第二打席で内角のスライダーを打ち、ライト前ヒットにしている。それを承知の上で、森はサインを出していたのだ。内海は一瞬戸惑ったが、少ししてから頷き、投球動作に入った。
(内角の真っすぐだったらカットして、外だったら逆方向に)
雄大も狙いを定め、テイクバックを取った。歓声が鳴りやまない中、彼はふうと息をつく。そして、内海の左腕から第三球が放たれた。白球が、雄大の身体目掛けて突き進んでいく。第二打席のときより身体に近く、雄大は反射的にのけぞった。
(今度こそ当たる!!)
彼は身を引き、ボールを避けようとしている。しかし――投球が軌道を変え、一気のストライクゾーンへと曲がっていった。そのまま森のミットに収まると審判の右手が上がり、悠北の観客席が沸いた。
「ストライク!! バッターアウト!!」
「すげえ!!」
「ナイスピー!!」
「よく抑えたぞー!!」
大きな拍手が巻き起こり、球場全体が揺れていた。ここに来て、内海は県内有数の強打者である雄大を完璧に打ち取ってみせたのだ。彼は小さくガッツポーズを見せ、その喜びをかみしめていた。
「ナイスピー、内海!!」
三塁から、野村も大きな声を張り上げていた。先頭の出塁を許せば、先制点を許す可能性がぐっと高くなってしまう。それを理解していた彼は、内海が雄大を打ち取ったことでほっと息をついた。
「五番、キャッチャー、芦田くん」
アナウンスが流れると、芦田が打席へと向かっていった。雄大を打ち取った余裕からか、内海は少し笑みを浮かべ、周囲とアウトカウントを確かめ合っていた。
一方で、打ち取られた雄大は悔しそうにベンチへと下がっていった。口を一文字に結び、バッティンググローブを外している。すると、その様子を見たまなが声を掛けた。
「雄大、そんなふてくされないで」
「別に、ただ悔しいだけだ」
「大丈夫だよ。絶対に点は取れるから」
「さっきからそれ言ってるけど、どういう意味――」
そう言いかけた瞬間、雄大はグラウンドの方から快音を聞いた。観客席が一瞬静まり返り、その後大歓声が巻き起こる。内海は投げ終えたポーズのまま動けず、後ろを振り向けない。森はマスクを外して、呆然と左方向を見つめている。
「えっ……」
野村は驚き、何も言うことが出来ない。芦田は確信したようにゆっくりとバットを放り投げ、大きく右手を突き上げた。そして――
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