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5章 迷宮編

38.ギルドへの報告

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 俺達は10日ぶりに迷宮を出た。
 単純に出られなかっただけだが。

 そして、その場で迷宮の報告書をできるだけまとめた。
 それが終わると俺らは休憩を始める。
 蜃を倒してすぐに転移させられたため全然休めていない。
 しばらく休んだらまた歩いていこうと思う。

=======
 1日開けて今帰路についている。
 さわやかな風がとても心地よい。

 そのまま歩いていくと何人かすれ違う人がいたが、みんな俺らをじろじろ見てくる。
 このぼろぼろの服装が気になるのだろうか。
 装備を買ったばかりなのにぼろぼろにしてしまった。
 また例の店に行かないといけないな。

 周囲の目を気にしながらギルドへ向かう。
=======
 街まで戻ってきた。
 大通りの往来ははげしく、帰ってきたんだ!と実感した。

 ギルドの目の前についた。
 その大きな扉を開き、受付に歩いていく。
 受付にいたのは迷宮に入る手続きをしたときにいた女性だ。

 受付嬢は俺たちに気づき、声をかけてくる。
 「あっ、いぜん迷宮入場申請をされた方ですよね、こちらへどうぞ」
 「はい」
 と案内されて、受付の前へ立つ。

 「お疲れ様です、迷宮報告でよろしかったですか?」
 「はい」
 「では迷宮報告書をお預かりします」
 おれは受付嬢に報告書を手渡す。
 「では、評価をいたしますのでしばらくそちらの長椅子でお待ちください」
 といわれたので指示された長椅子に座る。

 ・・・
 しばらくすると、呼び出しがかかる。
 「お待たせいたしました。ではこちらの部屋にお入りください」
 指示があったので指定された部屋に入る。
 中には筋骨隆々のおっさんが座っている。
 ギルドマスターだ。
 「ひさしぶりだね、君たち"疾風の矢ハヤテ"がパーティー戦を優勝した時以来かな」
 「そうですね」
 「では、そこの椅子に座ってくれ」
 といわれ、椅子に座る。
 「今回は新しい迷宮ということで直接話を聞く決まりなんだ、一通り報告書には目を通したが、詳しく聞かせてもらうよ」
 とのことなので詳細を話し、質問には答えた。

 「なるほど、君たちほどの実力でも苦戦するんだな」
 と手を顎に当て考える。
 「一応基準にしたいから君たちのステータスを見せてくれないか?」
 「あ、はい、いいですよ」

 以前とちがい、ある部屋に案内された。
 そこには神秘的な光景が広がっており、中心には模様が入ったどでかい石がある。
 「全員一気に測るから真ん中の石に触れてくれ」
 指示のとおりにふれる。
 石の模様が青白く変色し、神々しく光った。
 そして石の上に置かれた羊皮紙に文字みたいなものがかかれた。
 羊皮紙は5枚重なっており、それぞれ違う文字が描かれている。
 名前以外読めないので、読める人に任せるらしい。

 「ではこちらでステータスを確認するから待っててくれ」
 とさっきまでいた部屋に戻った。

 このあとこの支局のお偉いさんがそろって部屋に押し掛けるのもこの地点で予想できていた。
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