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「入学試験」
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松阪隼人はとある場所に来ていた。『忌獣対策本部』の戦闘員を育成する学校。『金剛杵学園』の試験会場である。
「試験は校舎じゃなくて別の施設で行うのか」
隼人は建物を眺めながら、そのままゆっくりと足を踏み入れた。試験会場に着くと大勢の少年少女達が大広間に集まっていた。
その奥の部屋の掛札に『特待生試験場』と書いてあった。
「あれか」
隼人はその部屋の前に着くと近くの座席に一人の少女が座っていた。切れ長の目に雪のような白い髪と肌。
隼人は少し驚いたが気にせず、彼女の近くの席に座った。
「松阪隼人くん。こちらに来てください」
職員に呼ばれるままに隼人は腰を上げて、職員のいる方に向かった。
招かれると隼人はそこで学科試験と聖滅具の適正率の検査を行った。その二つを終えると隼人は特訓できない事に対して退屈を抱いていると職員が再び、声をかけて来た、
「それでは最終試験会場へ案内します」
職員は何も言わず、足を進めて何処かへと向かっていく。すると目の前に大きな鉄扉が見えた。
「ではこちらを」
職員がいきなり、隼人に『聖滅具』を手渡して来た。
「これってどう言う?」
「試験ですよ。準備ができたらあの鉄扉を開けて、入ってください」
職員はそう言うと元来た道を戻っていった。
「何だ? まあいいか」
隼人は聖滅具を展開させて、鉄の扉を開けた。中に入った時、隼人は目を見開いた。
大きな闘技場に透明なガラスケースに閉じ込められた二体の忌獣がいるからである。
一体は巨大な狼のような姿をした忌獣。もう一体は軟体動物のように数本の足でガラスケースの中をのたうちまわっている。
二体とも隼人を見るなり、唾液を垂らし始めた。
『えー、松阪隼人くん。特待生最終試験は二体忌獣討伐となります。もし我々が命の危険があると判断した場合、または戦闘意思がなくなった場合、不合格とさせていただきます』
職員の声は隼人には届いていなかった。彼が今、夢中になっていたのは目の前の忌獣を一秒も早く殺すことである。
『準備はいいですね。それでは最終試験開始!』
職員の声とともにガラスケースが解放されて、二体の忌獣が勢いよく飛び出して来た。
「キュオオオオオオ!」
軟体動物型の忌獣が足を伸ばして来た。隼人は動きをみて、ひらりと攻撃を躱していく。
「グオオオオオ!」
避けた瞬間、狼型の忌獣が待っていたと言わんばかりの勢いで飛んで来た。
「ふうん。連携が取れているな。でも!」
隼人は忌獣の攻撃を躱すと、態勢が前のめりになったのを見計らい頭上に降り立った。
「隙あり」
隼人は目に止まらない速さで狼型の首を斬り落とした。すぐ横を見ると軟体動物型の足が迫って来た。
「邪魔だ!」
足を斬り落としながら、的確に忌獣との距離を詰めていく。恐怖しかのか、忌獣の方が隼人から後退し始めた。
「おい。なにビビってんだよ。獲物はここにいるぞ!」
隼人は目を血走らせながら、忌獣の元に向かった。そこからは微塵になるまで忌獣を刻んだ。
周囲は瞬時に忌獣の遺体と血肉で染め上げられていた。
『試験終了。お疲れさまでした』
職員が試験終了をスピーカーで伝えた。その声は震えていた。
後日、金剛杵学園から隼人宛に届いた封筒には『首席合格』と書かれていた。
「試験は校舎じゃなくて別の施設で行うのか」
隼人は建物を眺めながら、そのままゆっくりと足を踏み入れた。試験会場に着くと大勢の少年少女達が大広間に集まっていた。
その奥の部屋の掛札に『特待生試験場』と書いてあった。
「あれか」
隼人はその部屋の前に着くと近くの座席に一人の少女が座っていた。切れ長の目に雪のような白い髪と肌。
隼人は少し驚いたが気にせず、彼女の近くの席に座った。
「松阪隼人くん。こちらに来てください」
職員に呼ばれるままに隼人は腰を上げて、職員のいる方に向かった。
招かれると隼人はそこで学科試験と聖滅具の適正率の検査を行った。その二つを終えると隼人は特訓できない事に対して退屈を抱いていると職員が再び、声をかけて来た、
「それでは最終試験会場へ案内します」
職員は何も言わず、足を進めて何処かへと向かっていく。すると目の前に大きな鉄扉が見えた。
「ではこちらを」
職員がいきなり、隼人に『聖滅具』を手渡して来た。
「これってどう言う?」
「試験ですよ。準備ができたらあの鉄扉を開けて、入ってください」
職員はそう言うと元来た道を戻っていった。
「何だ? まあいいか」
隼人は聖滅具を展開させて、鉄の扉を開けた。中に入った時、隼人は目を見開いた。
大きな闘技場に透明なガラスケースに閉じ込められた二体の忌獣がいるからである。
一体は巨大な狼のような姿をした忌獣。もう一体は軟体動物のように数本の足でガラスケースの中をのたうちまわっている。
二体とも隼人を見るなり、唾液を垂らし始めた。
『えー、松阪隼人くん。特待生最終試験は二体忌獣討伐となります。もし我々が命の危険があると判断した場合、または戦闘意思がなくなった場合、不合格とさせていただきます』
職員の声は隼人には届いていなかった。彼が今、夢中になっていたのは目の前の忌獣を一秒も早く殺すことである。
『準備はいいですね。それでは最終試験開始!』
職員の声とともにガラスケースが解放されて、二体の忌獣が勢いよく飛び出して来た。
「キュオオオオオオ!」
軟体動物型の忌獣が足を伸ばして来た。隼人は動きをみて、ひらりと攻撃を躱していく。
「グオオオオオ!」
避けた瞬間、狼型の忌獣が待っていたと言わんばかりの勢いで飛んで来た。
「ふうん。連携が取れているな。でも!」
隼人は忌獣の攻撃を躱すと、態勢が前のめりになったのを見計らい頭上に降り立った。
「隙あり」
隼人は目に止まらない速さで狼型の首を斬り落とした。すぐ横を見ると軟体動物型の足が迫って来た。
「邪魔だ!」
足を斬り落としながら、的確に忌獣との距離を詰めていく。恐怖しかのか、忌獣の方が隼人から後退し始めた。
「おい。なにビビってんだよ。獲物はここにいるぞ!」
隼人は目を血走らせながら、忌獣の元に向かった。そこからは微塵になるまで忌獣を刻んだ。
周囲は瞬時に忌獣の遺体と血肉で染め上げられていた。
『試験終了。お疲れさまでした』
職員が試験終了をスピーカーで伝えた。その声は震えていた。
後日、金剛杵学園から隼人宛に届いた封筒には『首席合格』と書かれていた。
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