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テホム街道
VSレッドワーム①
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次の瞬間、背中に大きな衝撃が走ったと思うと、オレとヒルトは空中に放り投げられていた。
「うわっ!?」
「ぐっ……」
重力の方向へ落ちていく時に目に入ったのは、赤く巨大な、ミミズのような生物が4方向に口を開いている姿だった。その色は村を出た時のあの気持ち悪い道と同じである事に気付くのにそう時間は掛からなかった。ラブリエルはオレたちを見上げながら、ごゆっくりー、とまるで危機感のない声で事の次第を眺めていた。
相当な高さに打ち上げられたが、落ちた先は柔らかい肉の中だったので痛みはそれほどなかった。が、穏やかでない音とぬめぬめと波打つ肉の壁があっという間に獲物を腹の奥へ送り込んでいく。魔物の口は閉ざされ、光すらなくなった空間はひどく暑い。
「ひ、ヒルト、大丈夫か?」
一緒に飲み込まれたのであろうヒルトに訊ねる。肉の壁に手を触れると、壁には長い触手が絨毛のようにびっしりと生えていて、この後の展開がある程度予測できてしまった。
「ご心配なく。私は苦痛や快楽も含め、貴方にかけられたものより1段階上の感覚遮断の魔法と、暗視術を心得ています。ラブリエル様との視覚共有をオンにしているので、しっかりと見学するために共に呑まれました」
「逆に心配だわ」
「ちなみに私達を飲み込んだレッドワームですが、魔法防御力がこの地域で一番高いのと、操作慣れしていない貴方ではウィンドウを開くこともままならないと思うので、まあ、無駄に抵抗して死ぬよりは楽しんだほうが楽ですよ。半日もすれば外には出られますし」
説明の間にも触手は手足に絡み付いてくる。段々と粘度を増す体液は甘く濃厚な練乳の匂いがする。服はあっという間に脱げてしまったが、拘束具はやはり、溶けることなく残っている。時々人肌らしきものに触れるので、ヒルトも同様に丸裸になっているようだ。
「そうそう、貴方の淫紋の封印の方は、ラブリエル様が半日に1度ほど掛け直さないと効果が切れるんですよね」
「……出られるまでに半日くらいかかるって言ったよな?」
「ええ、それに最後に魔法をかけてから4時間弱は経ってます」
「聞きたくなかった……!!」
獲物の穴を探るように全身を這い回る触手からなんとか逃れようと身をよじるが、抵抗すればするほど拘束する触手の力は強まっていく。
「うわっ!?」
「ぐっ……」
重力の方向へ落ちていく時に目に入ったのは、赤く巨大な、ミミズのような生物が4方向に口を開いている姿だった。その色は村を出た時のあの気持ち悪い道と同じである事に気付くのにそう時間は掛からなかった。ラブリエルはオレたちを見上げながら、ごゆっくりー、とまるで危機感のない声で事の次第を眺めていた。
相当な高さに打ち上げられたが、落ちた先は柔らかい肉の中だったので痛みはそれほどなかった。が、穏やかでない音とぬめぬめと波打つ肉の壁があっという間に獲物を腹の奥へ送り込んでいく。魔物の口は閉ざされ、光すらなくなった空間はひどく暑い。
「ひ、ヒルト、大丈夫か?」
一緒に飲み込まれたのであろうヒルトに訊ねる。肉の壁に手を触れると、壁には長い触手が絨毛のようにびっしりと生えていて、この後の展開がある程度予測できてしまった。
「ご心配なく。私は苦痛や快楽も含め、貴方にかけられたものより1段階上の感覚遮断の魔法と、暗視術を心得ています。ラブリエル様との視覚共有をオンにしているので、しっかりと見学するために共に呑まれました」
「逆に心配だわ」
「ちなみに私達を飲み込んだレッドワームですが、魔法防御力がこの地域で一番高いのと、操作慣れしていない貴方ではウィンドウを開くこともままならないと思うので、まあ、無駄に抵抗して死ぬよりは楽しんだほうが楽ですよ。半日もすれば外には出られますし」
説明の間にも触手は手足に絡み付いてくる。段々と粘度を増す体液は甘く濃厚な練乳の匂いがする。服はあっという間に脱げてしまったが、拘束具はやはり、溶けることなく残っている。時々人肌らしきものに触れるので、ヒルトも同様に丸裸になっているようだ。
「そうそう、貴方の淫紋の封印の方は、ラブリエル様が半日に1度ほど掛け直さないと効果が切れるんですよね」
「……出られるまでに半日くらいかかるって言ったよな?」
「ええ、それに最後に魔法をかけてから4時間弱は経ってます」
「聞きたくなかった……!!」
獲物の穴を探るように全身を這い回る触手からなんとか逃れようと身をよじるが、抵抗すればするほど拘束する触手の力は強まっていく。
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