私の理想の異世界チート

２６９．誘拐の一部始終 ２

望結が消えた後の夕方くらいに、総動員した魔導師達から、魔法陣の解読の結果が届き、使用されていた魔法陣は、描いた術者の命と引き換えに、リンクさせた魔法陣の近くに居た者、１人だけを指定した人物の居る場所に飛ばせる仕組みになっていた。

その指定して飛ばされる座標になって居た人物が、テレシアだと分かったと……

もう一つの強制転移の着地点は、魔力の残滓から見るに方向的にエスデル国の方向だと……

（エスデル国へは、馬車と船を使って、４週間かかります。）

竜人族の竜体で飛んでも、４時間以上は掛かる距離だと判断された。


そして……望結の番の匂いも何故 分からなくなったのかについては、番の匂いを遮断する魔導具を使用されて居るのだろうと推測結果が出され……

血の契約での心の感情も分からなくなったのは、多分…望結が気を失って居て、居る場所の空間にも遮断させる魔導具を使用されて居るのだろうと……

だから望結が目を醒ましたら、多少でも心の感情も伝わって来るのではないかと推測されたそうだ。


その後 集めた魔導師に、エスデル国全体の魔族達があまり近づかない様な所を、重点的に探させながら、エスデル国への転移用に、３０人分（魔力の多い者から保有魔力の３分の１ずつ）の魔力を集めたらしい。

エスデル国全体を、数時間掛けて視るも、ココ！と分かる場所は無く、捜索は難航したそうだ……

エドは焦るが 望結の居る場所も分からないのに、エスデル国へ向けて単身で飛ぶ事も出来ず、夜になってしまった。

外が真っ黒になり暫くして………

エドの何かが繋がる様な感覚がした……

その次の瞬間……！！…


望結の困惑と不安や焦り……

続いて今日の朝からの 番の契約からの回想する思考が、薄っすらではあるが伝わって来たそうで……

望結からのその感情を頼りに、エスデル国のこの辺という所まで絞り込み……

続いて………

”エドさ～ん！！
こちらミユです！！
ココは何処か分かりませんけれども……

ココに居ますー！
たっけてぇーーー！！！”

と…今思えば……
ちょっとずっこけてしまいそうな強い感情が自分に届き、場所が確定した為に慌てて自分の専属執事と一緒に、ココに転送して貰ったそうだ………

転送後 この石造りの建物の何処に望結が居るかを望結の感情を頼りに読み取り、建物の上階を魔力剣を出して切り裂き吹き飛ばしたそうな………

そして先程のドミニクへの攻撃に話は戻ると……