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239.悟りの境地
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「「いいや(え)。別に?!!」」
「はぅぇ??!」
驚いた望結の口から、変な声が漏れる……
「ミユ。竜人族は番休暇が有るって前に言ったよね?!」
「う…うん。
確かに聞いたよ……
でも……エドの場合は、事後報告だったから、駄目だよねー?! 迷惑ー!! って言ってたヤツだよね?!」
「そうそう。あれね……
…まあ その話は置いておいて……
竜人族は子供が出来難い種族だってのも言ったよね?!」
「うん。」
「そこでなんだけど……
竜人族は番が至高だから、子供が出来ると番の事が 心配過ぎて、仕事場に行っても仕事にならないんだよ。」
「はぁ…?…」
「だから 番休暇の他に、番の妊娠が分かった その日から、番の妊娠休暇ってのがあるんだ!
番休暇よりは、だいぶ短いけどね!
それで その妊娠休暇を設ける事によって、竜人族側が安心するって言うか、心を落ち着かせるって言うか?」
『いやいやいやっ!!
竜人族 仕事しろよぉーーー!!!』
そんな事を、心の中で叫んでしまった望結は悪くないと思う………
話を聞いて居て、ドッと疲れた気分になる望結だったが……
この番を選んだのは、自分自身なのだから、ビックリする事も受け入れるしか無いか……と、悟りの境地を開いた望結であった……
満面の笑顔で手を振る、ザナートさんと別れ、また城内の庭園の方へと向かう。
城内へと続く渡り廊下を、渡り終えチラリッと振り返れば、渡り廊下と城内を仕切る扉の脇には、両側に2人ずつ4人の青年騎士団が、守備していた。
私が振り返ったので、4人共が軽く頭を下げてくれたので、前へ進みつつ軽く私も頭を下げた。
「もうすぐ庭園に着くよ。」
「ほんと?!楽しみね♪」
等とエドと話して居ると、曲がり角の死角になった所から、人が出て来た!
「おっとっ!」
ぶつかるかと思った、人との遭遇だったが、エドが難なく避けきり、私の手を引き腕に抱く。
エドの腕の中から、ぶつかってしまいそうだった人物を見れば……
「あっ! 王太子殿下?!」
この国の王太子だった。
「おお! フェイにミユちゃんだったか…
私も前をちゃんと見ていなくてね、すまなかったね。」
「いえ。こちらこそすいませんでした。」
お互いに接触しそうだった事を謝る。
「それで…? 2人は何処に行くのかな?!」
「あっ…エドが、見頃な庭園が 城内にあるからと言うので、そちらを散策しようかと。」
「へぇー。
やはり番を得れば、人は変わるものだねぇ。」
と王太子は 口元をニヤニヤさせながらエドを見る。
「本能ですのでねっ!
兄上! からかっても何も出ませんよ?!」
「はぅぇ??!」
驚いた望結の口から、変な声が漏れる……
「ミユ。竜人族は番休暇が有るって前に言ったよね?!」
「う…うん。
確かに聞いたよ……
でも……エドの場合は、事後報告だったから、駄目だよねー?! 迷惑ー!! って言ってたヤツだよね?!」
「そうそう。あれね……
…まあ その話は置いておいて……
竜人族は子供が出来難い種族だってのも言ったよね?!」
「うん。」
「そこでなんだけど……
竜人族は番が至高だから、子供が出来ると番の事が 心配過ぎて、仕事場に行っても仕事にならないんだよ。」
「はぁ…?…」
「だから 番休暇の他に、番の妊娠が分かった その日から、番の妊娠休暇ってのがあるんだ!
番休暇よりは、だいぶ短いけどね!
それで その妊娠休暇を設ける事によって、竜人族側が安心するって言うか、心を落ち着かせるって言うか?」
『いやいやいやっ!!
竜人族 仕事しろよぉーーー!!!』
そんな事を、心の中で叫んでしまった望結は悪くないと思う………
話を聞いて居て、ドッと疲れた気分になる望結だったが……
この番を選んだのは、自分自身なのだから、ビックリする事も受け入れるしか無いか……と、悟りの境地を開いた望結であった……
満面の笑顔で手を振る、ザナートさんと別れ、また城内の庭園の方へと向かう。
城内へと続く渡り廊下を、渡り終えチラリッと振り返れば、渡り廊下と城内を仕切る扉の脇には、両側に2人ずつ4人の青年騎士団が、守備していた。
私が振り返ったので、4人共が軽く頭を下げてくれたので、前へ進みつつ軽く私も頭を下げた。
「もうすぐ庭園に着くよ。」
「ほんと?!楽しみね♪」
等とエドと話して居ると、曲がり角の死角になった所から、人が出て来た!
「おっとっ!」
ぶつかるかと思った、人との遭遇だったが、エドが難なく避けきり、私の手を引き腕に抱く。
エドの腕の中から、ぶつかってしまいそうだった人物を見れば……
「あっ! 王太子殿下?!」
この国の王太子だった。
「おお! フェイにミユちゃんだったか…
私も前をちゃんと見ていなくてね、すまなかったね。」
「いえ。こちらこそすいませんでした。」
お互いに接触しそうだった事を謝る。
「それで…? 2人は何処に行くのかな?!」
「あっ…エドが、見頃な庭園が 城内にあるからと言うので、そちらを散策しようかと。」
「へぇー。
やはり番を得れば、人は変わるものだねぇ。」
と王太子は 口元をニヤニヤさせながらエドを見る。
「本能ですのでねっ!
兄上! からかっても何も出ませんよ?!」
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