私の理想の異世界チート

１１９．本 一冊目

部屋の中をゆっくり見て回り、執務室の方に顔を覗かせると、先程の書類が３分の１程 終わった様子です。

ちょっと部屋を覗いて居たら、ザナートさんが近付いて来て コッソリとエドの女性遍歴を教えてくれました……

それと 昨日のお土産に頂いたケーキが如何に素晴らしかったか。
妻も子供も大喜びで 夕飯そっちのけで食べるので、止めたら良いのか喜んで良いのか困ったと。
最後に 本当にありがとうと言われました。


エドのお仕事が まだまだ 掛かりそうだと、戻り壁の本棚の書物の背表紙の題名をゆっくり読んで選び 数冊 抜き取り、応接セットの１人掛けの椅子に座って、読書タイムにする事にしました。

選んだ本の題名が、【魔法の全て】【イガリアの歴史】【招き人】【ガイルナの選ばれた人族】です！

まずは 【魔法の全て】を読み進めて行く。

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机の上に本を置きながら… 時計をチラリ…
「ふぅー 読んだ読んだ。
早読み出来る方だけど、ちょっと分厚い本だから１時間くらい掛かったなぁー」


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【魔法の全て】のかいつまんだ説明を致しますと…

・アスフェイリアでは、風・水・氷・火・土・光・闇 の魔法がある。

・それぞれの魔法の使い方。
(唱和の例文・魔力の込め方 等)

・光・闇 の魔法を１人の者が合わせ持つ事は、アスフェイリアの今までの歴史の中で１人しか確認されて居ません。

その者は全属性の魔法を使えたと伝わり、大魔術師としてイガリア国内の当時の王に使えたとされている。

只１人の その者は光と闇の魔法を合わせた時に使える、無(属性)の魔法を使い、自分の想像する物を造り出したと伝わっている。

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って内容の本でした。

エドが前に言って居た通り、イメージで魔法を自由自在に出したり操るなんて事は 何処にも書かれて無くて、確かにエドが私と魔法を一緒に練習したいと言ったのも頷けました。

後 私が１番ビックリしたのは、無属性魔法です！

私 全属性魔法を持ってるんだから、そりゃあラップが出ますよねー
ってか 神様 何も言って無かったじゃん！
ってちょっとだけ ディスりましたよね……

『もしかして……
鏡って 出そうと思えば出せたのかな？！

……掌の上にー 手鏡よ出ろ！』

私の掌の上に ポンッと手鏡が出てきました！

「………」

『くぅーーーーー！！
私の今までの勘違いな苦労は何だったのかっ！！

神様のバッキャロォーー』

「ハッ！！！
いかん いかんっ！
ごめんなさい 神様……
ちょっと取り乱しました。」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ……

『はぁーーーーー。

なぁんだ……
本当に この世界は、私に優しかったんだねぇー
もっと単純に考えて 魔法って使えば良かったのかぁ…

まあ こちらの世界に来て、１ヶ月と少し。

まだまだこれからだよね♪』

とポジティブにとらえる事にしました。

『そういえば 思い出した事がある…

キッチンツールのゴムベラは、何故に出なかったのか…？？？』