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3・出奔(スルス視点)
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「すまないがスルス…聖女の座をロゼに譲ってもらえないか?」
「えっ…?」
珍しくラック王子に呼ばれたので王子の部屋に行くと、挨拶もそこそこにそんなことを言われた。
聖女の座を譲れって…。
王子の隣に座っているロゼさんは心苦しそうに俯いているが、前髪の隙間から覗く彼女の瞳に潜む喜びは隠せていない。
「あの…どうしてでしょうか?」
「実は…俺とロゼは真実の愛に出会ってしまったんだ」
「…」
ラック王子曰く。
ロゼは王族のわずらわしさに苦しんでいた自分を優しく癒してくれた。
自分達は深く愛し合っている。将来は必ず結婚したい。
だが、ロゼがただの平民だと、王族である自分とは身分の差で結婚できない。
しかし、平民の出でも、聖女となれば結婚相手として申し分ない。
周りも文句は言わない、むしろ祝福してくれるだろう。
「だから、この国の聖女の座をロゼに譲ってくれないか?」
夢見る瞳でラック王子はそう締めくくった。
「いや…私達だけで決めていい話ではないでしょう。国王陛下や神官長様にも相談しないと―」
「頼むスルス!俺達を助けると思って!」
「お願いします!スルスさん!」
2人に詰め寄られるけど、私達で勝手に決めるべきじゃない。
「あの、聖女として、神官長様に話もせずにそのような事はできません。今から相談しに行きますから」
「では、神官長が良いと言えば、お前は応じてくれるんだな?」
「まぁ…はい」
王子の問いに私は頷いた。
「何をおっしゃっているんですか…」
神官長様は苦虫を噛み潰したような顔で声を漏らした。
ラック王子の部屋を出てすぐ、私達3人は城の中にある聖堂に向かった。
私が聞かされたのと同じ内容の話を聞き終えた神官長様、神官達、リュソーさんは、皆、呆れと困惑と些かの苛立ちをないまぜにしたよう顔をしている。
それもそうだ。
国の聖女を王子の恋愛感情でコロコロ変えて良いものではない。
「父上には俺からお願いする!一生の頼みだ!この願いさえ叶えてくれれば金輪際わがままは言わないから!」
「どうかお願いします!」
懇願する2人を無視して、神官長様は私に目を向けた。
「スルス様はどうお考えで?」
「お2人がどうしても、と言うなら叶えてあげたいとは思っているのですが…」
「本人がこう言ってるんだからいいじゃないか!」
「私、必ずスルスさんと同じかそれ以上に聖女としての務めを果たします。だから聖女の座を譲ってください!」
そう言うやいなや、ロゼさんは私の手を強く摑んだ。
手を繋いで私から聖女の力を渡せば彼女が聖女になる。
「さあ!」
ロゼさんが私を促す。
どうしましょう、という視線を神官長様に送る。
神官長様は、この2人はどうしようもない、と言わんばかりに首を振る。
どうしたものか…。
決めかねていると、王子は私に詰め寄ってきた。
「スルス!俺は…俺は、ロゼと一緒になれないなら、自ら命を絶つことすら考えている!そうなってもいいのか!?」
このセリフに神官達がさすがにどよめく。
「わ、私も王子と同じ気持ちです!」
とロゼさんも続く。
私はため息を吐いてラック王子に話しかけた。
「王子、先ほど金輪際わがままは言わない、とおっしゃいましたよね?」
「え?あ、あぁ。誓って言わない。神に誓える。
ちょうどここは聖堂だし、神官達も何人も立ち会っている。
我が国の守護神よ、そして神官達、聞け!
俺、第一王子ラックは、聖女に関することでもう自分の都合の望みは一生言わないと誓おう!」
王子は、胸に手を当て、神官達に向かって大声で宣誓した。
王子の宣誓にロゼさんも続く。
「私も誓えます!」
胸を張ってそう言うとロゼさんは、摑んでいた私の手を放し、胸の前で手を組み、神官達の方を向いて
「私、ロゼは先代聖女スルス以上に聖女の務めを完璧にこなして見せます!」
「神官の皆様、ラック王子とロゼさんの誓いの証人になっていただけますか?」
私の問いかけに神官達はおずおずと頷く。
「証人を立てたということは、スルス…」
「スルスさん…」
2人が期待を込めた目で私を見る。
私はロゼさんに改めて手を差し出した。
ロゼさんにぎゅっと握られた手から私の聖女の力を彼女に流し込む。
力を流し終えると私達は手を離した。
今この瞬間からロゼさんが聖女だ。
その証拠に私の手のアザはほとんど見えないくらいに薄まり、逆にロゼさんのアザはクッキリと濃くなっている。
あら…?
なぜかロゼさんは、自分の濃くなったアザを驚いたような顔で見つめている。
「…」
「どうかしましたか?ロゼさん」
「え、い、いいえ…」
「そうですか。ところで、ラック王子。私の今後の処遇はどうされますか?」
「あぁ、勿論これまでの働きの褒美を与える。それから…その…」
私の質問に王子はモゴモゴと言いにくそうにしていたので、こちらからズバリ言う。
「私はお城を去った方がよろしいでしょうか?」
「あぁ、まぁ、そうなるな。でも、褒美は渡すから…」
「はい、かしこまりました」
ラック王子との話は済んだので、私は神官達に向き直り、姿勢を正して頭を下げた。
「神官長様をはじめ、神官の皆様。今までお世話になりました」
「スルス様…」
「こちらこそ今までありがとうございました…」
いきなりのお別れに、少し涙ぐんでくれている人までいる。
しかし、いつまでも別れを惜しんではいられない。
「では、私は荷物の整理がありますので失礼いたします」
私は聖堂の扉に向かった。
しかし、聖堂から出る前にふと振り返り、一言
「王子、ロゼさん、お幸せに」
「あぁ!」
「ありがとうございます!」
私は今度こそ聖堂から出た。
2人の返礼には答えずに。
そのまま急いで自室に向かう。
数年前、聖女になってからこの国の為に務めてきた。
これからもそうするつもりだった。
このまま死ぬまでこの国の為に尽くそうと心から思っていた。
しかし、王子達が「どうしても」と言うなら仕方ない。
自室に戻って急いで荷物をまとめる。
巡行用のトランクに必要な物を詰めるのに、そんな時間はいらなかった。
なぜなら、ロゼさんが城に来る前からすでに持ち物を少なくしていたから。
服を、聖女用のローブから、持ってる中で最も簡素な青いドレスに着替えた。
着替え終わったタイミングで、私の部屋の扉がノックされた。
やってきたのは
「リュソーさん」
「スルス様…」
「何の御用でしょう?」
「お別れに…あと、これを」
渡されたのは、手のひらサイズのズシリと重い革袋だった。
これが王子からの『褒美』とのことだ。
「スルス様、どうかお元気で」
「リュソーさんも、立派な神官になってくださいね」
「はい、勿論です」
彼の空色の瞳が少し潤んでいる。
年齢が近い事もあって、彼には仲良くしてもらっていた。
人一倍信心深く、神事の際は誰よりもクルクル楽しそうに働いていた姿を思い出す。
お別れを済まして、リュソーさんが去ると、私は王家の紋章が入った革袋を開いた。
中身を確かめると結構な金額のお金が入っている。
よし。
ではもうここに長居は無用。
なるべく早く出ていこう。
いいえ。一刻も早く逃げよう。
この城、ううん、この国から。
「えっ…?」
珍しくラック王子に呼ばれたので王子の部屋に行くと、挨拶もそこそこにそんなことを言われた。
聖女の座を譲れって…。
王子の隣に座っているロゼさんは心苦しそうに俯いているが、前髪の隙間から覗く彼女の瞳に潜む喜びは隠せていない。
「あの…どうしてでしょうか?」
「実は…俺とロゼは真実の愛に出会ってしまったんだ」
「…」
ラック王子曰く。
ロゼは王族のわずらわしさに苦しんでいた自分を優しく癒してくれた。
自分達は深く愛し合っている。将来は必ず結婚したい。
だが、ロゼがただの平民だと、王族である自分とは身分の差で結婚できない。
しかし、平民の出でも、聖女となれば結婚相手として申し分ない。
周りも文句は言わない、むしろ祝福してくれるだろう。
「だから、この国の聖女の座をロゼに譲ってくれないか?」
夢見る瞳でラック王子はそう締めくくった。
「いや…私達だけで決めていい話ではないでしょう。国王陛下や神官長様にも相談しないと―」
「頼むスルス!俺達を助けると思って!」
「お願いします!スルスさん!」
2人に詰め寄られるけど、私達で勝手に決めるべきじゃない。
「あの、聖女として、神官長様に話もせずにそのような事はできません。今から相談しに行きますから」
「では、神官長が良いと言えば、お前は応じてくれるんだな?」
「まぁ…はい」
王子の問いに私は頷いた。
「何をおっしゃっているんですか…」
神官長様は苦虫を噛み潰したような顔で声を漏らした。
ラック王子の部屋を出てすぐ、私達3人は城の中にある聖堂に向かった。
私が聞かされたのと同じ内容の話を聞き終えた神官長様、神官達、リュソーさんは、皆、呆れと困惑と些かの苛立ちをないまぜにしたよう顔をしている。
それもそうだ。
国の聖女を王子の恋愛感情でコロコロ変えて良いものではない。
「父上には俺からお願いする!一生の頼みだ!この願いさえ叶えてくれれば金輪際わがままは言わないから!」
「どうかお願いします!」
懇願する2人を無視して、神官長様は私に目を向けた。
「スルス様はどうお考えで?」
「お2人がどうしても、と言うなら叶えてあげたいとは思っているのですが…」
「本人がこう言ってるんだからいいじゃないか!」
「私、必ずスルスさんと同じかそれ以上に聖女としての務めを果たします。だから聖女の座を譲ってください!」
そう言うやいなや、ロゼさんは私の手を強く摑んだ。
手を繋いで私から聖女の力を渡せば彼女が聖女になる。
「さあ!」
ロゼさんが私を促す。
どうしましょう、という視線を神官長様に送る。
神官長様は、この2人はどうしようもない、と言わんばかりに首を振る。
どうしたものか…。
決めかねていると、王子は私に詰め寄ってきた。
「スルス!俺は…俺は、ロゼと一緒になれないなら、自ら命を絶つことすら考えている!そうなってもいいのか!?」
このセリフに神官達がさすがにどよめく。
「わ、私も王子と同じ気持ちです!」
とロゼさんも続く。
私はため息を吐いてラック王子に話しかけた。
「王子、先ほど金輪際わがままは言わない、とおっしゃいましたよね?」
「え?あ、あぁ。誓って言わない。神に誓える。
ちょうどここは聖堂だし、神官達も何人も立ち会っている。
我が国の守護神よ、そして神官達、聞け!
俺、第一王子ラックは、聖女に関することでもう自分の都合の望みは一生言わないと誓おう!」
王子は、胸に手を当て、神官達に向かって大声で宣誓した。
王子の宣誓にロゼさんも続く。
「私も誓えます!」
胸を張ってそう言うとロゼさんは、摑んでいた私の手を放し、胸の前で手を組み、神官達の方を向いて
「私、ロゼは先代聖女スルス以上に聖女の務めを完璧にこなして見せます!」
「神官の皆様、ラック王子とロゼさんの誓いの証人になっていただけますか?」
私の問いかけに神官達はおずおずと頷く。
「証人を立てたということは、スルス…」
「スルスさん…」
2人が期待を込めた目で私を見る。
私はロゼさんに改めて手を差し出した。
ロゼさんにぎゅっと握られた手から私の聖女の力を彼女に流し込む。
力を流し終えると私達は手を離した。
今この瞬間からロゼさんが聖女だ。
その証拠に私の手のアザはほとんど見えないくらいに薄まり、逆にロゼさんのアザはクッキリと濃くなっている。
あら…?
なぜかロゼさんは、自分の濃くなったアザを驚いたような顔で見つめている。
「…」
「どうかしましたか?ロゼさん」
「え、い、いいえ…」
「そうですか。ところで、ラック王子。私の今後の処遇はどうされますか?」
「あぁ、勿論これまでの働きの褒美を与える。それから…その…」
私の質問に王子はモゴモゴと言いにくそうにしていたので、こちらからズバリ言う。
「私はお城を去った方がよろしいでしょうか?」
「あぁ、まぁ、そうなるな。でも、褒美は渡すから…」
「はい、かしこまりました」
ラック王子との話は済んだので、私は神官達に向き直り、姿勢を正して頭を下げた。
「神官長様をはじめ、神官の皆様。今までお世話になりました」
「スルス様…」
「こちらこそ今までありがとうございました…」
いきなりのお別れに、少し涙ぐんでくれている人までいる。
しかし、いつまでも別れを惜しんではいられない。
「では、私は荷物の整理がありますので失礼いたします」
私は聖堂の扉に向かった。
しかし、聖堂から出る前にふと振り返り、一言
「王子、ロゼさん、お幸せに」
「あぁ!」
「ありがとうございます!」
私は今度こそ聖堂から出た。
2人の返礼には答えずに。
そのまま急いで自室に向かう。
数年前、聖女になってからこの国の為に務めてきた。
これからもそうするつもりだった。
このまま死ぬまでこの国の為に尽くそうと心から思っていた。
しかし、王子達が「どうしても」と言うなら仕方ない。
自室に戻って急いで荷物をまとめる。
巡行用のトランクに必要な物を詰めるのに、そんな時間はいらなかった。
なぜなら、ロゼさんが城に来る前からすでに持ち物を少なくしていたから。
服を、聖女用のローブから、持ってる中で最も簡素な青いドレスに着替えた。
着替え終わったタイミングで、私の部屋の扉がノックされた。
やってきたのは
「リュソーさん」
「スルス様…」
「何の御用でしょう?」
「お別れに…あと、これを」
渡されたのは、手のひらサイズのズシリと重い革袋だった。
これが王子からの『褒美』とのことだ。
「スルス様、どうかお元気で」
「リュソーさんも、立派な神官になってくださいね」
「はい、勿論です」
彼の空色の瞳が少し潤んでいる。
年齢が近い事もあって、彼には仲良くしてもらっていた。
人一倍信心深く、神事の際は誰よりもクルクル楽しそうに働いていた姿を思い出す。
お別れを済まして、リュソーさんが去ると、私は王家の紋章が入った革袋を開いた。
中身を確かめると結構な金額のお金が入っている。
よし。
ではもうここに長居は無用。
なるべく早く出ていこう。
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