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第1章 出会い
増えるもの減るもの #5
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ジャックの称号の最後を見て欲しい。
クライの番…
あーうん。(察し
魔獣のクライに人族の番が現れるとは思ってなかった。
恋愛対象じゃない、と拒否られなくて良かった。
これは連れていかないとクライが使い物にならなくなる可能性がある。
ギルレイに更に一人追加を連絡し、苦笑しつつジャックもパーティに入れると皆に告げる。
『パーティ申請してくなら説明しておくが?』
「うん。頼む。俺、全くパーティの仕組み知らないんだ」
ルシノから教えて貰ったのは以下の通り。
1.パーティで依頼を受けるとき、誰がその依頼に参加するのかを依頼受付時に届け出る必要がある。
2.1の届け出がない場合、登録パーティメンバー全員での依頼と見なす。
3.依頼の報酬は1や2のメンバーで山分けとなる。
4.パーティの作成はメンバー全員の合意が必要だが脱退にはこの限りでない。
5.パーティ内でのトラブル及びパーティ間のトラブルについてやむを得ない場合に限りギルドが口を出すこともある。
6.1つのパーティの基本上限は6人。
7.その他不明な点があればその都度ギルドマスターに聞くこと。
『大まかな内容はこんなもんだな。細々とした決まりはギルドのルールを参考にしてくれ』
「わかった」
『ならパーティ申請したら今度こそ飯行くぞ』
お昼を食べに行ったらルシノが『大人数をお前が養うのは大変だろ?今回は奢られとけ』と男前な発言をしてくれたのでお言葉に甘えることにした。
するとそれを聞いた皆が『全く考えてなかった。ごめんリミル(君)』というので少し遠い目になった。
ジャックだけは『俺は一応稼いではいるからパーティのために1部だけど負担するよ』と言ってくれた。
宿代はギルレイやルシノのおかげで浮くがご飯代はいつまでも甘える訳には行かない。
そのため、ジャックにはクライの2人分とジャックの分、合わせて3人分を負担してもらい、アキリム、ニーナ、クロトとリミルの4人分をリミルが負担することにした。
3人が自分達の生活分を稼げるようになるまでは。
昼食が済み、1度ルシノの家に帰った。
流石に5人もクライの背中には乗れないのでリミルの転移でギルレイの家に帰ることにしたのだが、今のままだとリミル達の部屋に出ることになるため、ホームポイントを変更する必要があった。
「依頼の完了とかすることがあるから少し遅くなるかもだが皆ここで待っててくれ。この街に用事があるなら一応済ませといた方が良いかもな」
『僕は家族に報告してこようかな。暫く帰らないだろうし』
『俺も色々報告してこないとな…』
ジャックはそういってクライを見る。
番についてとパーティについてですね。
『観光したかったけど自分で稼いでからにする』
「俺も観光したかった。今度また来ような」
一人でギルレイの家に帰る。
ギルレイに会い事情は夜にでもゆっくりと言って増築の説明をしてもらいホームポイントの場所を部屋の中から庭に変更した。
ギルレイの家はダイニングが外に向かって拡張され、10人が広々座れるスペースになっていた。
その向こう側に新たなリビングがギルレイの家のリビングと向かい合う形で存在しており、リビングとリビングの間は小さな中庭になっている。
門から見て新リビングの奥ダイニングから見て新リビング左手に大きな浴室が造られている。何人かで使うことを前提としているらしく脱衣所も広い。
その新リビングと新浴室の隣を通る通路を挟む形で3つの客室があり、2階には6つの客室があった。
リビングと新リビングの間の中庭にホームポイントを設置し直し、一度ノフテス近くの森に転移した。
預けたままだった馬を引き取り、ギルレイの家の中庭に転移で帰宅。
その後ギルドに向かい依頼の品と馬を全て納品すると今度はリンドの森に向かう。
転移ポイントとして新たに前の拠点辺りを記憶すると庭園へ赴いた。
ココ最近、人との関わりが急激に増えてリミルは疲れていた。
一人で落ち着く時間が欲しかった。
「はぁ。疲れた。ここだけが唯一一人で落ち着ける場所だな…」
東屋で暫くの間寛ぎ、考え事をした後、魔素の溜まっている物を優先に少し採取してからルシノの家に帰った。
「ただいま。皆は?」
『おかえり。戻ってきている。リミル、たまにでいい、遊びに来いよ?』
「うん。ありがとう、ルシノ」
皆は客間のある方の1階のリビングに集まっていた。
宿屋のラウンジや酒場を思い出す光景だ。
「ただいま。用事は済ませてきたから向こうに行ってもゆっくり出来る。ただ、ギルレイには色々報告しなきゃならないし紹介もあるからその時間だけは集まって貰う」
皆からの返事を聞いてルシノに「また」と再会を望む挨拶をするとギルレイの家の中庭に転移する。
前からあるリビングからギルレイが出てきて歓迎してくれる。
ギルレイは新たに作られた方の広々としたリビングに皆を案内すると各々好きなところに座るように促し、自己紹介をした。
『俺はこの街のギルドマスターをしているギルレイだ。リミルは俺にとっては家族…のように思っている大切な子どもだ。これからリミルと行動を共にする皆には知っていて欲しい』
皆に向かって言っているようなリミルに向かって言っているような自己紹介だった。
しかしそんなことは誰も気にする様子もなく受け入れており、皆確り頷いていた。
「全員の紹介は俺からするよ。まず皆が気になってるだろうからクロトの紹介から。彼は異世界から来た渡人族で未成人だ。そして俺が保護者になった。彼がこの世界に来て直ぐ世話になったのがそこにいる獣人族のニーナだ。彼女も未成人で家族を亡くしているため俺が保護者になった。2人のことをノフテスのハルバーに頼まれた。そこからルスタフに移動して2人の冒険者登録の際にそこにいる妖精族のアキリムに出会って試験場でそっちにいる魔人族のジャックと出会った」
種族や名前を言われた者はギルレイに頭を下げたりして挨拶していた。
詳しくはまた後で話すことになるだろうと思って軽くにしておいた。
皆何となく分かっていたのか、聞いて納得したのかは分からないがクロトの種族を聞いてもそこまで動揺はなかった。
クライの番…
あーうん。(察し
魔獣のクライに人族の番が現れるとは思ってなかった。
恋愛対象じゃない、と拒否られなくて良かった。
これは連れていかないとクライが使い物にならなくなる可能性がある。
ギルレイに更に一人追加を連絡し、苦笑しつつジャックもパーティに入れると皆に告げる。
『パーティ申請してくなら説明しておくが?』
「うん。頼む。俺、全くパーティの仕組み知らないんだ」
ルシノから教えて貰ったのは以下の通り。
1.パーティで依頼を受けるとき、誰がその依頼に参加するのかを依頼受付時に届け出る必要がある。
2.1の届け出がない場合、登録パーティメンバー全員での依頼と見なす。
3.依頼の報酬は1や2のメンバーで山分けとなる。
4.パーティの作成はメンバー全員の合意が必要だが脱退にはこの限りでない。
5.パーティ内でのトラブル及びパーティ間のトラブルについてやむを得ない場合に限りギルドが口を出すこともある。
6.1つのパーティの基本上限は6人。
7.その他不明な点があればその都度ギルドマスターに聞くこと。
『大まかな内容はこんなもんだな。細々とした決まりはギルドのルールを参考にしてくれ』
「わかった」
『ならパーティ申請したら今度こそ飯行くぞ』
お昼を食べに行ったらルシノが『大人数をお前が養うのは大変だろ?今回は奢られとけ』と男前な発言をしてくれたのでお言葉に甘えることにした。
するとそれを聞いた皆が『全く考えてなかった。ごめんリミル(君)』というので少し遠い目になった。
ジャックだけは『俺は一応稼いではいるからパーティのために1部だけど負担するよ』と言ってくれた。
宿代はギルレイやルシノのおかげで浮くがご飯代はいつまでも甘える訳には行かない。
そのため、ジャックにはクライの2人分とジャックの分、合わせて3人分を負担してもらい、アキリム、ニーナ、クロトとリミルの4人分をリミルが負担することにした。
3人が自分達の生活分を稼げるようになるまでは。
昼食が済み、1度ルシノの家に帰った。
流石に5人もクライの背中には乗れないのでリミルの転移でギルレイの家に帰ることにしたのだが、今のままだとリミル達の部屋に出ることになるため、ホームポイントを変更する必要があった。
「依頼の完了とかすることがあるから少し遅くなるかもだが皆ここで待っててくれ。この街に用事があるなら一応済ませといた方が良いかもな」
『僕は家族に報告してこようかな。暫く帰らないだろうし』
『俺も色々報告してこないとな…』
ジャックはそういってクライを見る。
番についてとパーティについてですね。
『観光したかったけど自分で稼いでからにする』
「俺も観光したかった。今度また来ような」
一人でギルレイの家に帰る。
ギルレイに会い事情は夜にでもゆっくりと言って増築の説明をしてもらいホームポイントの場所を部屋の中から庭に変更した。
ギルレイの家はダイニングが外に向かって拡張され、10人が広々座れるスペースになっていた。
その向こう側に新たなリビングがギルレイの家のリビングと向かい合う形で存在しており、リビングとリビングの間は小さな中庭になっている。
門から見て新リビングの奥ダイニングから見て新リビング左手に大きな浴室が造られている。何人かで使うことを前提としているらしく脱衣所も広い。
その新リビングと新浴室の隣を通る通路を挟む形で3つの客室があり、2階には6つの客室があった。
リビングと新リビングの間の中庭にホームポイントを設置し直し、一度ノフテス近くの森に転移した。
預けたままだった馬を引き取り、ギルレイの家の中庭に転移で帰宅。
その後ギルドに向かい依頼の品と馬を全て納品すると今度はリンドの森に向かう。
転移ポイントとして新たに前の拠点辺りを記憶すると庭園へ赴いた。
ココ最近、人との関わりが急激に増えてリミルは疲れていた。
一人で落ち着く時間が欲しかった。
「はぁ。疲れた。ここだけが唯一一人で落ち着ける場所だな…」
東屋で暫くの間寛ぎ、考え事をした後、魔素の溜まっている物を優先に少し採取してからルシノの家に帰った。
「ただいま。皆は?」
『おかえり。戻ってきている。リミル、たまにでいい、遊びに来いよ?』
「うん。ありがとう、ルシノ」
皆は客間のある方の1階のリビングに集まっていた。
宿屋のラウンジや酒場を思い出す光景だ。
「ただいま。用事は済ませてきたから向こうに行ってもゆっくり出来る。ただ、ギルレイには色々報告しなきゃならないし紹介もあるからその時間だけは集まって貰う」
皆からの返事を聞いてルシノに「また」と再会を望む挨拶をするとギルレイの家の中庭に転移する。
前からあるリビングからギルレイが出てきて歓迎してくれる。
ギルレイは新たに作られた方の広々としたリビングに皆を案内すると各々好きなところに座るように促し、自己紹介をした。
『俺はこの街のギルドマスターをしているギルレイだ。リミルは俺にとっては家族…のように思っている大切な子どもだ。これからリミルと行動を共にする皆には知っていて欲しい』
皆に向かって言っているようなリミルに向かって言っているような自己紹介だった。
しかしそんなことは誰も気にする様子もなく受け入れており、皆確り頷いていた。
「全員の紹介は俺からするよ。まず皆が気になってるだろうからクロトの紹介から。彼は異世界から来た渡人族で未成人だ。そして俺が保護者になった。彼がこの世界に来て直ぐ世話になったのがそこにいる獣人族のニーナだ。彼女も未成人で家族を亡くしているため俺が保護者になった。2人のことをノフテスのハルバーに頼まれた。そこからルスタフに移動して2人の冒険者登録の際にそこにいる妖精族のアキリムに出会って試験場でそっちにいる魔人族のジャックと出会った」
種族や名前を言われた者はギルレイに頭を下げたりして挨拶していた。
詳しくはまた後で話すことになるだろうと思って軽くにしておいた。
皆何となく分かっていたのか、聞いて納得したのかは分からないがクロトの種族を聞いてもそこまで動揺はなかった。
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