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2話 平穏な日々

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「おばさん、この果物はここに置いていい?」
「そこでいいよー。いつもありがとうね、ヒミト」
「こんなのどうってこと無いよ!また、何かあったら呼んでね!」

ある小さな田舎町パンナ村」。
そこに1人の少年がいた。その少年は人助けが好きで、いつも村の手助けをして村の皆から慕われている。決して裕福ではないが、皆で力を合わせて農村を耕して平和な生活をしている。

「よし!次は薬屋だな、アイツ今日いてるかな」

ヒミトが訪れたのは村にある薬屋だ。

ーカランカランー
扉を開けると1人の店主がいた。
「あ!ミモリ!良かった、今日はお前いたんだな。」
「あぁ、今日は午前中で宅訪問は終わったからな。それより、今日はどうした。」
「昨日川で魚とったとき手を怪我して、、その、、塗り薬買いに来た!」
「また、人助けか。相変わらず変わらないなお前は。自分の体のことも考えろよー。」

ミモリはパンナ村の唯一の薬屋店主。
薬屋もミモリの店しかないから皆怪我や病気をすると買いにくる。家から出れない人達がいたら宅訪問もしている。何かと優しいやつだ。

「あと、いつもの薬も無くなったから欲しい。」
「了解。体調はどうだ?変化あるか?」
「いや、今のところなにも無いよ。たまに頭痛がするくらいかなっ。」
「記憶ばかりは、すぐ戻るわけでもないし、無理に取り戻そうとしても精神が壊れる可能性があるからな。」
「わかってるって!」


俺は、ここ10年くらいの記憶が消えた。なので、自分の両親の事も、10年間何をしていたのかもわからないままだ。なぜ消えたのかもわからない。目が覚めたとき、すぐそばにはミモリがいたから何か知ってそうだったが、俺が質問をしても話そうとしない。まぁ、無理に取り戻そうとしてもいけないってことだから、今は薬に頼りつついつか戻ればいいなくらいの感じだ。


そんなある日、俺はいつも通り村の手伝いをしてミモリの店に向かっていた。

「なんだ!あれは!?」

村の人達がそう言って上空を見上げている。
上空に光輝いているものが見えた。その光は段々村の近くに墜ちて来て、皆で耕している畑の地にきそうな瞬間に光が分散され、あっという間に畑は火に包まれた。
俺はすぐミモリの店へ向かうと、ミモリも気づいたのであろう、既に店前にいた。
「おい!あれみたか!?」
「あぁ、空から何か墜ちてきたぞ!それに、直前に分散した。」
「とにかく村の人が危ない!すぐ避難させよう!」
「あぁ!」

俺とミモリは村の人たちを避難させた。
村の皆は無事だったが畑は焼け野原となった。

「畑が…。」
「全焼だ…。これからどうしたらいいんだ…。」

村人たちの不安の声が飛び交う。
すると、ある人が声を上げた。

「皆!何を弱気になっているんだ!今までだって皆で力を会わせてたじゃないか。畑が燃えたからってなんだ!また、皆で作り直せばいいだろ!」

「村長…!」

その人の一言で皆の不安の声は消え、力を会わせてもう一度耕し直そうと言う声に変わった。

「村長!」
「おぉ!ヒミトとミモリじゃないか。2人とも無事だったんだな。」
「うん!村長も無事で良かった。」
「でもさっきの光…、空から墜ちてきたよな?」
「村長、、。俺達思ったんだがあの光って…」
「あぁ《幻の種族》だろうな。恐らく。」
「でもなんで急にこんなこと…。」
「原因はわからんが、あまり関わろうとするな。関わってしまうと、お前達や村の皆が危ないぞ。」
「「…わかった。」」

「ミモリ、他の場所でも墜ちてないか見に行こう!」
「あぁ」


村の人達を避難をさせた後、他の場所にも被害がないか確認するため、外に出ると「人」が立っていた。
その「人」は羽が生えて白いローブをまとっていた。ここの周辺では見ない格好をしていた。

まさか、、、っと思ったがヒミトはその「人」に声をかけた。

「大丈夫ですか??」
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