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第一章 報仇雪恨(見)
第11話 来訪者
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志貴は退屈そうに待っていた。また読んだ本を机にほったらかしにしていたが、この後の事を考えると片付けなくてもいいかなと思っていた。そしてノックも無く学園長室の扉が開かれる。
「やぁやぁやぁ随分と、遅かったね。でもどうやってここまで来れた?」
来訪者に問いかける。
「・・・・・」
「なんだなんだ、声が出ないのか。それもそうだよな、なんせ息が続かないのだから、この部屋から酸素を奪う超能力さ」
来たるその人は倒れる。
「終わりか?ここまで来れたことは褒めてやろう、でも俺と二人でいると室内は危険だと知らないはずも無かろう」
陽気に手を叩く志貴
「どれ、その仮面の下を覗かせてもらおうか」
そう言って近づき仮面を取ると
ドッッッン!!!!
志貴のいる学園長室が吹き飛んだ。
「おいおい、随分と派手な登場だな。どうやって仕掛けたんだい?」
外に放り出された志貴は無傷だった。
学園長室がむき出しになった二階には先ほどの仮面の女。
「夕凪志貴。久しぶりだな」
女はようやく声を出す。そして仮面を取り志貴を見下ろす。
「なるほどな。この場所を知っている者は自ずと限られる。しかし無謀だな。一度戦ってわかったはずだ、俺には勝てない。まぁ、でもまずは久しぶりだな糸見、四年ぶりか」
糸見は二階から飛び降り、志貴と対峙する。
「四年か、師匠が亡くなって随分と経ってしまったがようやく今夜、お前にとって代わり夕凪家を手に入れる」
「俺にとって代わる?バカも休み休み言え。勝てぬ敵とは戦うなと教わらなかったか?それに仮に俺が死ねば涼香達が黙ってないぜ」
「涼香姉さん達ならわかってくれると信じているし、倒せる算段はついている、それにお前にも勝てると確信しているから来たんだ」
「涼香達は下手したら俺以上の化物だぞ」
「自分の妹達を化物と呼ぶなよ。お前以上には尊敬している人達なんだから」
「それもそうだな、なんせ俺の可愛い妹達なんだからな」
「シスコンが」
会話は終わり糸見は一気に志貴との間合いを詰める。
「!?」
志貴は能力を発動しようとしたが発動できなかった。喉に届くギリギリのところで針を避け、距離を取る志貴。
「どう言うことだ?」
「それだよ」
糸見は志貴の足の方を指指すとそこには糸が巻かれていた。
「こんな糸如きで、っと言いたいところだが、まさかお前、兄貴の異能殺しを」
「そう、私は手に入れたんだ、全ての異能を殺す武器を。知っていると思うがそれは付けた者にしか解けない」
「どうして、お前がこれを?これはたしか兄貴が持っていたはずだが」
「ある男と交渉してな、そいつから手に入れた」
「誰だそいつは?」
「さぁな、だが今はそんなことどうでもいい、殺し合おうじゃないか。今のお前とならいい勝負だと思うが。もっとも最後は私が勝つが」
「慢心は負けへの一歩だぞ」
「お前こそ慢心していないか。まだこの状況でも勝てると、四年前の私とは違うぞ」
糸見は一歩踏み込むと姿を消した、正確には志貴に視認できないほどの速さで動いている。志貴は懐からナイフを取り出し構える、そして一瞬の絹が擦れる音で志貴は向かってきた刃に反応した。そこからはナイフと針の打ち合い、剣撃がまるで見えぬほどの神速の打ち合い。
志貴は打ち合いの最中、足に違和感を覚える。
「しまった!」
脚に何かを引っ掛けられバランスを崩し受け身を取りながら後方へ引く。
「忘れたのか?誰の弟子だったことかを」
「そうだった。君は兄貴の弟子で糸と針の使い手だったね。しかし驚いたよ、まさかあの打ち合いの最中、糸を張り巡らすとは」
「だから言っただろ、私は四年前と違うと。ここからは本気でいかせてもらう」
「こりゃあ、久々に楽しめそうだ」
「やぁやぁやぁ随分と、遅かったね。でもどうやってここまで来れた?」
来訪者に問いかける。
「・・・・・」
「なんだなんだ、声が出ないのか。それもそうだよな、なんせ息が続かないのだから、この部屋から酸素を奪う超能力さ」
来たるその人は倒れる。
「終わりか?ここまで来れたことは褒めてやろう、でも俺と二人でいると室内は危険だと知らないはずも無かろう」
陽気に手を叩く志貴
「どれ、その仮面の下を覗かせてもらおうか」
そう言って近づき仮面を取ると
ドッッッン!!!!
志貴のいる学園長室が吹き飛んだ。
「おいおい、随分と派手な登場だな。どうやって仕掛けたんだい?」
外に放り出された志貴は無傷だった。
学園長室がむき出しになった二階には先ほどの仮面の女。
「夕凪志貴。久しぶりだな」
女はようやく声を出す。そして仮面を取り志貴を見下ろす。
「なるほどな。この場所を知っている者は自ずと限られる。しかし無謀だな。一度戦ってわかったはずだ、俺には勝てない。まぁ、でもまずは久しぶりだな糸見、四年ぶりか」
糸見は二階から飛び降り、志貴と対峙する。
「四年か、師匠が亡くなって随分と経ってしまったがようやく今夜、お前にとって代わり夕凪家を手に入れる」
「俺にとって代わる?バカも休み休み言え。勝てぬ敵とは戦うなと教わらなかったか?それに仮に俺が死ねば涼香達が黙ってないぜ」
「涼香姉さん達ならわかってくれると信じているし、倒せる算段はついている、それにお前にも勝てると確信しているから来たんだ」
「涼香達は下手したら俺以上の化物だぞ」
「自分の妹達を化物と呼ぶなよ。お前以上には尊敬している人達なんだから」
「それもそうだな、なんせ俺の可愛い妹達なんだからな」
「シスコンが」
会話は終わり糸見は一気に志貴との間合いを詰める。
「!?」
志貴は能力を発動しようとしたが発動できなかった。喉に届くギリギリのところで針を避け、距離を取る志貴。
「どう言うことだ?」
「それだよ」
糸見は志貴の足の方を指指すとそこには糸が巻かれていた。
「こんな糸如きで、っと言いたいところだが、まさかお前、兄貴の異能殺しを」
「そう、私は手に入れたんだ、全ての異能を殺す武器を。知っていると思うがそれは付けた者にしか解けない」
「どうして、お前がこれを?これはたしか兄貴が持っていたはずだが」
「ある男と交渉してな、そいつから手に入れた」
「誰だそいつは?」
「さぁな、だが今はそんなことどうでもいい、殺し合おうじゃないか。今のお前とならいい勝負だと思うが。もっとも最後は私が勝つが」
「慢心は負けへの一歩だぞ」
「お前こそ慢心していないか。まだこの状況でも勝てると、四年前の私とは違うぞ」
糸見は一歩踏み込むと姿を消した、正確には志貴に視認できないほどの速さで動いている。志貴は懐からナイフを取り出し構える、そして一瞬の絹が擦れる音で志貴は向かってきた刃に反応した。そこからはナイフと針の打ち合い、剣撃がまるで見えぬほどの神速の打ち合い。
志貴は打ち合いの最中、足に違和感を覚える。
「しまった!」
脚に何かを引っ掛けられバランスを崩し受け身を取りながら後方へ引く。
「忘れたのか?誰の弟子だったことかを」
「そうだった。君は兄貴の弟子で糸と針の使い手だったね。しかし驚いたよ、まさかあの打ち合いの最中、糸を張り巡らすとは」
「だから言っただろ、私は四年前と違うと。ここからは本気でいかせてもらう」
「こりゃあ、久々に楽しめそうだ」
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