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第1章 誘拐事件編

6話 捜索開始

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  俺は家を出た後スマホを確認したけど、玲奈からは返信も無いし既読もつかない。俺は嫌な予感がしたから、勇気と悠一の2人に『緊急事態発生。今すぐ、神宮公園に来て』とラインを送った。
  5分位で2人はやってきた。「緊急事態って一体どうした?」と勇気に聞かれたから、玲奈が帰って来てないことと連絡が一切無いことを説明したら、勇気が「誰かと遊んでるかもよ?」と言ってきたので、「多分それはない。あいつは帰りが遅くなるなら絶対に連絡するから。」と説明した。悠一が「一輝はすごいな。ついさっき振られたばかりの女の心配を出来るなんて俺には出来ないかな。」と笑いながら言ってきたので、「当たり前だろ。振られて失恋しても大事な幼馴染であることは変わらないし、振らったっからって諦めなきゃいけないなんてルールもないからな」といい笑っていたら、勇気が真剣な顔で「一輝の話が本当なら不味いな」と言った。俺と悠一は何が不味いのか分からないでいると、勇気が「お前らニュース見てないのか?最近この辺で起きている誘拐事件で誘拐された女の子は最後は殺されているんだぞ。」と言いながらスマホのニュース記事を見せてきた。
俺はその記事を見て背筋が凍った。悠一もしばらくして理解したのか、「そのニュースやばくないか?もし、桜内さんが誘拐されていたらそのうち殺されるということだろ。はやく探さないと」と大声で言ってきたに対して、勇気は「そうだな。急がないと玲奈が危ないかもな。どこから探す?」と聞いてきたので、俺は「ここは3人別々に探した方が良くないか?」と答えた。勇気は「いや、今別々に行動して、さらに被害者が増えるのは避けたい。」と言ったから、俺は「被害者は女子じゃん。だから大丈夫だ。」と言った。勇気は「それはあくまで今までの傾向だ。男子が安全なんて言われてない。」と言われ、自分が冷静ではないことに気づき、「ごめん、冷静じゃなかった。3人で探そう。」と謝った。悠一も笑いながら「桜内さんのことになると一輝はいつも冷静さを失うよな。フィールドの指揮者さんが冷静さを失ったらだめだろ。まったく、そのまっすぐなところが短所だが、長所でもあるよな。」と言い、「結局、どこから行く?」という悠一の質問で俺らは本題を思い出した。俺らは結局、俺と玲奈が通る学校までの通学路を調べることにした。
  俺らが通っている通学路を調べるもののなにも手がかりを掴めずにいると、背後からいきなり、「こら、何をしてるんだ。」と言われて振り返ると警官がいた。警官に「清良高校の生徒だな?」と聞かれたので、「はい」と言ったら「桜内玲奈さんを知りませんか?」と聞かれたから、「知りませんがどうしてですか?」と俺が聞いたら「いや、知らないならなんでもない」と言ったのに対して勇気が「聞かれたからその内容について質問する権利はありますよね。」と聞き返してた。すると、警官が「桜内玲奈さんの母親からまだ帰って来てないから探してくれと言われたのだよ。」と説明してくれた。悠一がいきなり「俺らも桜内さん探しているんですよね」といいだした。その時、勇気と俺は目があった。こいつは馬鹿だ、なんで言わなくていいことを言ってるんだとお互い諦めの顔をしていた。すると警官は「不安なのは分かるけど、大人に任せなさい。時間も遅いからはやく帰りなさい。今だったら補導しないから」と言われ、時計を確認したら22時だったから、俺らは慌ててその場を立ち去ることにした。
  神宮公園に戻ってきた俺らはベンチに座り、今後どうするかを考えていた。
勇気が「今日は遅いからとりあえず解散しよう。細かい話はまた明日しよう」となって俺らは解散した。
  俺は家に帰り、家の中に入ると見慣れない靴があるため、リビングにいくと父さんと母さんがいて「見つかったか?」と聞かれたから「手がかりも見つからなかった。」と答えたら「やはりか」と父さんがいった。母さんが「疲れてるだろうからお風呂入ったきたら?」と言われたので俺は風呂に入ってきた。
 風呂から上がった後は自分の部屋に戻ることにした俺は玲奈との写真や文集を見返して、「玲奈会いたいよ。無事でいてくれ」と呟いていたら、いきなり電話が掛かってきたのだ。それも非通知からだ。間違い電話だろうと思いつつ一応出て見るとその相手は予想外の相手だった。
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