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第二章 辺境伯家の家訓‐宣戦布告と愛の言葉は堂々と‐

06 温室の密事(R18)

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「私はお古です。よろしいのですか」
「え?」

 何を今さら言っているのかとロバートは思い、左に座るアデルを見た。ランタンを足元に置いているので、アデルの顔ははっきり見えない。

「お古とはどういう意味だ」
「エドガー様の婚約者だったのですよ」
「あれは内定で正式じゃない」
「でも、口の悪い人はエドガー様の御成婚の締めくくりに辺境伯様と元婚約者の私が結婚すれば後腐れはない、万事めでたしだと言っているのですよ」
「はあ?」

 それは初耳だった。そんな噂がアデルの耳に入っていたとは。

「誰だ、そんなバカげたことを言うのは」
「誰かは存じませんし、知りたくもありません」
「まったく陛下の御心を何だと」
「それに、私自身も婚約が白紙になった件が噂になっているので結婚相手に考える人など誰もいないだろうと思って先日の舞踏会に出たのです。辺境伯様もそうだと思っていました。それなのに、あんなことをおっしゃるなんて、困ります。兄が誤解するだけならともかく、こんなことになるなんて」

 アデルは言っていた。

『私がエドガー様にパイを投げると噂になっていたようですから。そんな女と結婚したい殿方がいるとは思えません』
 
 あれはそういう意味だったのかと初めてロバートは気付いた。パイ投げをアデルが怒っているのだとばかり思っていた。

「辺境伯様、何を血迷ったか存じませんが、金輪際食べたいなどとおっしゃらないでください。陛下の命令ですから結婚はしますけれど、私のせいであなた様が後ろ指さされるのはあまりにもひどいことです。武勇の誉れ高いマカダム家にとっても領主の名誉を汚す嫁は恥でしかありません。折を見て離縁してくださいませ。なんなら私が修道院に参ってもようございます」

 そんなことを考えていたのかとロバートは絶句した。嫌われているとかそういう次元の話ではなかったのだ。アデルは自分を恥ずべき存在だと思っていたのだ。辺境伯の妻として。
 では、もし自分が辺境伯でなく、アデルが公爵令嬢ではなかったとしたら。爵位という装いをすべて脱ぎ去ったただの男と女だとしたら。
 ロバートはアデルに向かって囁いた。

「アデル、よく聞いてくれ。そして、答えてくれ。もし、私が辺境伯ではない、ただの割れ顎のロバート・アルバート・マカダムで、貴女が公爵令嬢ではなくアデルという菓子職人だったとしよう。割れ顎のロバートはアデルの作る菓子が好きだ、アデルの笑顔を可愛いと思う、アデルを見ていると紳士ではいられなくなって、腕や肩に触れたくなってまるごと全部食べてしまいたくなる。アデルはロバートのことをどう思う? 嫌な奴か。話もしたくないくらい嫌いか」

 ロバートはどんな答えでも受け止めようと思った。アデルならきっと考えて答えてくれるはずだ。それがどんなにつらいものであっても、黙って耐えてみせよう。それがマカダムの男だ。「実らぬ恋を嘆くは愚者の振舞」と家訓にもある。
 夜来香の香りが甘くむせかえるように二人を包んでいた。
 




「親孝行で働き者の割れ顎のロバートになら食べられても構いません」

 アデルの声が暗く静かな温室に光をもたらしたようだった。

「ならば、結論は一つだ。死ぬまで一緒だ、アデル」

 ロバートは言うが早いか、左のアデルを力ずくで抱き寄せた。ひいっという息とも声ともつかぬ音がしたが構わなかった。

「アデル、決めた。私たち二人の間に仮装は無用だ。公爵も辺境伯もない」
「な、何を仰せですか」

 アデルは抵抗しようとして顔を背けた。だが、ロバートは強引だった。左手で抱き寄せ、右手で顎を支えた。
 マカダム家家訓にはこうある。「宣戦布告と愛の言葉は堂々と言え」

「愛している。食べたいんだ、アデル」

 そう言うと、一気に唇をぶつけるように口づけた。息ができなくてアデルは腕を振ってロバートの胸を叩いた。驚いてロバートは唇を離した。アデルははあはあと苦し気に呼吸した。

「すまない。鼻で息をすればいい」
「突然過ぎます。この前だって、あんな場所で急に」

 アデルに舞踏会の夜のことをなじられ、ロバートは出鼻をくじかれそうになった。

「あれは……すまない。我がマカダム家には『戦いも恋も好機を逃してはならない』という家訓があるのだ」
「家訓て……」

 アデルは絶句した。その隙に乗じてロバートはアデルを強く抱きしめた。

「我慢できない。駄目だ。紳士ではいられないんだ」
「勝手過ぎます」

 アデルは唇を尖らせていた。ロバートにとってそれは可愛いらしいという形容以外のなにものでもなかった。

「食べられても構わないと言ったではないか」
「それは物の喩えです。私はバートリイの娘ですし、貴方は辺境伯です。ただの親孝行で働き者で割れ顎のロバートじゃない」
「外ではそうだ。だが、二人だけの時は違う」
「二人だけではありません。ここは父の温室です。ここはバートリイハウスです」
「ランバートハウスならいいのか」
「結婚式もしていないのに」
「神様も忙しいからここまで見に来ないよ」
「……お古なんですよ」
「だが、エドガーとはこんなことはしていないだろう」
「当たり前です」
「お古どころかまっさらだ」

 そう言うと、ロバートは再び唇をアデルの唇に当てた。柔らかな小さな唇だった。鼻で必死に息をする音が可愛らしかった。
 小さく開いた唇の隙間から舌をねじ込んだ。アデルは目を見開き抗議のまなざしを向けた。けれど暗くてロバートにはわからなかった。舌の先で歯茎に触れた。ぬるりとした感触がロバートを刺激した。舌の先にも触れてみた。よけようとする舌の先を追いかけてつかまえて舐めた。ああ、柔かい。アデルの中はなんと柔かいのか。唇を離すと、唾液の橋が二人の間にかかった。それをすすった。

「やめて、汚い」
「アデルのものなら汚くはない。次はアデルも私の舌を撫でてくれ」
 
 ロバートは囁きながら、ドレスの上から胸に触れた。ここも柔かいようだった。

「欲しいんだ、アデル。もう我慢できない」
「我慢してください。マカダム家には忍耐という家訓はないのですか」
「忍耐? あるにはあるが恋に関しては存在しない」
「結婚式もしていないのに」
「あと二週間も耐えろと? 無理だ。割れ顎のロバートになら食べられてもいいんだろ」
「辺境伯ともあろう方が、あっ!」

 デコルテの部分から入った指が乳首の先端に触れ、アデルは思わず声を上げてしまった。

「ああ、もどかしい。思いっきり触れたいのに」

 ロバートは恐ろしいことを口にしていた。下半身がすでにのっぴきならぬことになっていたのだ。





 アデルは後悔していた。どうしてあの答えでこういうことになるのかと。ただの男女であれば、ロバートは好ましい男であった。庶民であれば親孝行で働き物というのは亭主としては最適なのだ。だが、ロバートは庶民ではない。
 仮装は無用という言葉の意味もなんだか違うような気がする。
 乳首に触れた後ロバートは言った。

「このままだとドレスを破ってしまいそうだ。だから、脱いでくれないか」
「はあ?」
「女性の服の構造は複雑でわからないんだ。手っ取り早くナイフで紐を切ってしまいたいところだが」

 冗談ではなかった。コルセットの紐を切る? この人は頭がおかしいのではないか。

「頼む、脱いでくれ。でないと服を切り裂くことになる。私も脱ぐから」

 そう言いながら、ロバートは上着を脱ぎタイを外した。見ている間にシャツも脱ぎ、トラウザーズまで脱ぎ始めた。

「何をするんですか」
「だから裸になるんだ。服を着ていると面倒だ」
「仮装は無用って、そういう意味だったのですか」

 ロバートはまあそういうことだと笑った。おかしい。頭が変になったのではないか。アデルは怖くなった。

「誰か来たらどうするのですか」
「誰も来ないさ。娯楽室で今頃はカードで盛り上がってるさ。ヘンリーもアーサーも強いからね」

 そう言っているうちにロバートは下ばき一つになっていた。平然とした顔でいるロバートを見ると服を着ているほうがかえって恥ずかしくなってきた。

「見ないでください」

 アデルは背中を向けた。すると背後にロバートが立った。

「ボタンを外すのは面倒だろ」

 ロバートは背中のボタンを次から次へと外していった。ドレスはいともたやすく脱げてしまった。
 コルセットはさすがに面倒なのか、アデルに任せた。が、ロバートの視線は僧帽筋と上腕二頭筋に釘づけだった。
 アデルはどうにかコルセットを外し、下着だけになった。振り返ると、ランタンの光に足元から照らされたロバートがいた。

「えっ!」

 さっきまで着けていた下ばきはなく、代わりに異形の物の姿が見えたのでアデルは叫んでしまった。足元からの光に照らされたそれは異国の動物を紹介した図鑑の中にあるコブラのように見えた。

「怖くはない」

 そう言われて怖くなくなれば苦労はない。アデルは後ずさりしていた。が、走り出す前にロバートのタックルで押し倒されていた。南国の植物の大きな落ち葉が積もっていたおかげで頭が地面に直撃することはなかったものの、天地が逆転したようで、アデルはしばらく呆然としていた。その間に下着はすべて脱がされていた。
 ベイカーのおかみさんが決してアデルを職人や客と二人きりにしなかったわけがわかった。男というのは油断のならない生き物だったのだ。

「アデル。少し痛いかもしれないが、堪えてくれ。愛しているんだ。食べたいんだ、もう我慢できない」

 そう言うと、ロバートはアデルの乳房にむしゃぶりついた。食べはしなかったが、舌の先で舐めたり、唇で乳首をしゃぶったりされた。その感触がどうにもこそばゆくて耐えられない。乳首の先端から背筋を駆け抜けた鋭い何かが下腹まで届き、なんだか下半身が落ち着かない。

「いや、やめて」
「ああ、アデル、なんて柔かいんだ」

 そう言いながら片方の乳房をもんだり乳首を摘まんだりもする。この刺激をどう表現していいかわからずアデルは身悶えた。
 身をよじるアデルは胸を突きだしていた。それがなおいっそうロバートの欲望を刺激した。紅色に染まった乳首がまるで食べて欲しいとねだっているように見えた。さらには夜来香の甘い香りがまるでアデルの乳房の香りのようにも感じられた。ロバートの唇は執拗にアデルの乳首を咥え赤子のように吸った。信じられない行為だった。けれど、アデルの身体は次第にそれを受け入れていた。唇が離れた瞬間、離れるのが惜しいとわずかに感じていた。
 さらに、時折アデルに口づけしながら、乳房だけでなく腰にも愛撫の手を伸ばした。
 
「え? そこ?」

 両足の間に指が触れたのがアデルには信じられなかった。しかも指は周辺をゆっくりと撫でまわす。

「そんなところは駄目」

 駄目と言う場所ばかりロバートは触れる。
 恐ろしくなって全力でロバートから逃れようとした。だが、ロバートは両手で肩を押さえつけ、両足でアデルの足を押さえつけた。これでは逃げられないと思い、アデルはやめてと言った。だが、ロバートはやめなかった。

「少し我慢して。入れる時に少しでも痛くないようにするから」

 入れるって何をと思った時、あのコブラを思い出した。あんなものが入るわけがない。が、コブラらしき硬いものが足に触れた。

「やめてえ!」
「もうやめられないんだ」

 ロバートはそう言うと、指をアデルの中に入れた。ぬるりと濡れたその場所の感触にアデルのほうが驚いていた。一体これは何が起きているのだろう。
 ロバートは濡れた指を出すと両足の間にある濡れた場所の周囲をゆっくりとなぞった。先ほど乳房への愛撫で刺激された下腹部にまた何かか走った。まるでその場所が熱を持ったように感じられた。
 ある箇所を指で触れられた途端、そこから激しい刺激が生まれた。小さなその場所をロバートの指はしつこく撫でる。

「やめて! おかしくなりそう」

 そうとしか表現できなかった。その場所がジンジンして下腹を熱くするのだ。

「我慢してくれ。大切な下ごしらえなんだ」

 下ごしらえ? 菓子を作るわけではないのに。そんな疑問を抱いた次の瞬間、強い刺激が走った。ロバートの太い指がそこを軽く摘まんだのだ。

「ひいっ! 駄目!」

 何が駄目なのか自分でもわからなかった。危険なものを感じて駄目と口走っていた。

「落ち着いて。私を信じてくれ。アデルを愛しているからするのだ。必ず気持ちよくするから」 

 ロバートは必死だった。ここでアデルに気持ちを伝えなければと。離縁などという言葉を二度と言わせてなるものかと。

「気持ちよくするってどうやって?」

 職人として腕を磨いたというのに、まだ快楽は知らぬ乙女の疑問がロバートを再び奮い立たせた。

「こうやって」

 小さな花芽のようなその場所の包皮を少し剥ぎ、むき出しになった先端を優しく愛撫した。

「ああっ」

 アデルの目の奥で火花が散った。身体から力が抜け、わずかの間だが意識が遠のいた。
 意識を取り戻したアデルは思う。これが気持ちいい? わからない。

「まだわからないかもしれないが、そのうちわかる」

 ロバートはぐったりしているアデルの耳元で囁いた。

「まだ作戦行動は終わっていない」
「作戦? これは戦闘行為ですか?」
「愛の行為だ。そして、目標はただ一つ、進撃するのみだ」
 
 ロバートはそう言って、アデルの両足をぐいとつかんで開かせた。足の間にコブラが見えた。ぐったりしていたアデルもさすがに正気を取り戻した。
 
「やめて、そんなもの入れないで」
「アデル、怖くないから。力を抜いてくれ」
「ひどい人……」
「アデル、いいか、よく聞いてくれ。菓子が火の熱に焼かれなければ完成しないように、愛は男女がこんなふうに結ばれなければ完成しないのだ。これは愛の仕上げなのだ。だから火にあぶられるように痛いかもしれない。けれど、堪えてくれ。きっと甘い菓子のような愛が生まれるから」

 ロバートはに詩人のような気の利いたことは言えない。これが精一杯の表現だった。

「火……甘い菓子のような愛」
「そうだ。だから許してくれ」

 アデルの力が抜けたように感じられた瞬間、ロバートは己の分身を勢いよくアデルの中に挿入した。
 火のように熱い痛みがアデルの下腹から広がっていった。
 




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