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傭兵(浮浪者)大集結

コイツらに説明するの大変やん・・・

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早速、宗之の代役で奏音が異臭漂う浮浪者達が待っているところへ姿を現す。

その場は浮浪者達のせいで頭がおかしくなるような悪臭が漂っており、とてもじゃないけど一緒に食事しながら説明するのは奏音でもキツそうだ。

しかし、今回は仕事の説明である。一緒に仲良く食事を取れというわけでは無い。

そんな事より、今この場は浮浪者達が集まってギャーギャー騒いでいるんだが、この町の実質最高権力者の奏音が現れても静まる事がない。

まぁ、浮浪者からしたら奏音は普通のお姉さんにしか見えないから仕方がないといえば仕方がない。

「奏音ちゃん、大丈夫かい?こんな教養の無さそうな奴らの前に出て。もし襲われるような事があったら遠慮無く俺を使ってくれよ?」

奏音の腰に差されている月光は心配な様子。だが、それもしょうがないのだ。浮浪者は女とは無縁な男が多いから、奏音に興奮して襲う奴が現れても何ら不思議では無い。

「ん~、まぁ大丈夫でしょう。私を襲う場合は金が手に入りませんから。襲うなんて選択肢は無いはずですよ。」

自信満々な口ぶりだが、どこからその自信は現れるのだろうか。

すると奏音は浮浪者達の前にあるお立ち台の上に立って、「皆さん静かに~!」と言う。

すると浮浪者達の視線は自然と奏音の方に向いたのだが、浮浪者達は奏音を見るなり騒ぎ出す。

「んほ~可愛い女っ~!!」

「最高や~!!」

「はよ金出せや!」

等々と騒ぎ出してしまう。

これは奏音がいかにも優しそうで弱そうな女だから舐めきっているのだ。


「奏音ちゃん、1人見せしめに殺せ。女だと舐めた態度を取る様な奴にはお仕置きが必要だ。」

月光は浮浪者達に苛立つ。しかし、奏音は「まぁまぁ」と月光を落ち着かせる。

「皆さん~。私は今回の戦の総大将を務めます奏音と言います。」

さらっと嘘を言う奏音。・・・いや、この町の実質的な権力者なのだから総大将みたいな者と捉えても良いのかもしれない。

「皆さんには今回の戦いに参加してもらいます。まず、戦いに参加すると、命懸けて戦うと誓うものにはすぐにその場でお金を支払います。」

奏音がすぐ金を払うと言うもんだから浮浪者はすぐに調子に乗り出す。

「うおおお!!金寄越せぇ!!」

「さっさと出せやオラァー!」

急に騒ぎ出す浮浪者達、しかし奏音は続ける。

「このお金を受け取ってそのまま何処かへ逃げる者はどうぞ逃げて下さい。」

「っー!?奏音ちゃん!?」

なんて事を言うんだ・・・と思った月光。そして、浮浪者も「じゃあ逃げよっと♪」という者が多数現れる。

しかし、それでも奏音は続けて言う。

「しかし、浮浪者のあなた達はそのお金を持ってその後の人生はどうするのです?そのお金を使い果たしたら、また元の浮浪者として各地を放浪するのですか?」

逃げようとしていた浮浪者達の足が止まった。

そして、奏音はゆっくりとした落ち着いた声で更に言うのであった。

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