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総力戦
国司が恐れた2人の漢
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一方その頃、国司元相はケン坊らの先駆けの勢いに押されていた。
そしてケン坊達は敵将・・・つまり国司元相を狙わずその周辺の敵を狙っているのである。
合戦では基本的に敵陣は突破したら敵将を討ち取る為に敵将に詰め寄るものであるが、ケン坊は敢えて周りの兵を狙った。
この異常な戦い方に国司軍は動揺する。
とても嫌な流れになってきたと国司が察した時に配下の兵がやって来る。
「国司様・・・陣形が大きく崩されました!しかも陣形を整えようにも奴らは雑兵を執拗に狙っており国司様を守るどころでは有りません・・・!」
この時国司は気付いた。敵は一騎討ちを望んでいるのだと。
この戦国では一騎討ちなど滅多に無い。
仕掛けてくる武将も殆どいないし、自分から一騎討ちをしようとしても、まず周りの武将や兵がそれを許さない。
それは当たり前の事で一騎討ちで敗れて将を失うと軍は統率を失い麻痺をする。
それを避けるために、戦に勝つために戦国時代では将同士の一騎討ちはあまり行われなかった。
だが、この時の国司はこの乱れた陣形を立て直す為に自分に向かって来る猛者を倒して尼子の流れを断ち切ろうとする為、一騎討ちを決意する。
国司は戦っている兵にも聞こえるような大声出す。
「貴様らァ!ワシの護衛をする暇があるなら我が陣形を乱す敵を倒せぃ!」
国司は全ての兵に一喝した。
それを聞いた国司の兵は護衛を辞め、ケン坊達先駆けを倒しに行く。
しばらくして、ある男がやって来て国司は口を開く。
「貴様か・・・ワシに一騎討ちをしようとする愚か者は・・・!ワシと一騎討ちで生きて帰ったものはたったの二人しかいないぞ?それでも殺る気か?」
国司は敵に敢えて確認した。
「その二人って誰よ?」
国司の前に現れたのは覚悟を決めた小次郎であった。
しかし、覚悟を決めた為か、普段とは違う雰囲気が漂っていた。
小次郎は槍を持ち、目に狂気を宿したかの様な感じであった。
国司は小次郎の狂気をすぐに察した。
「ほぅ・・・童の癖に戦国の狂気を宿しておる。良いだろう・・・貴様に教えてやろう・・・ワシが一騎討ちで討ち取る事が出来なかったのは豊後大友氏の立花道雪、そして新宮党の尼子誠久の二人じゃっ・・・!」
力強い声で国司は言った。
恐らく、この二人は国司が認めるほど武勇に優れていたのだろう。
「立花道雪は聞いた事あるが尼子誠久は知らねぇな。」
そう言い放ち、小次郎は国司に槍を突く。
だが、国司は軽くそれを避ける。
国司にとっては小次郎の槍は物凄く遅かったのだろう。
「無知な童よの。尼子方の癖に新宮党の傑物尼子誠久を知らぬとは・・・。知らんのなら教えてやる!尼子誠久とは武勇・合戦に関しては立花道雪や今は亡き越前の朝倉宗滴を越える化け物じゃ!」
国司は口に出せば出すほど思い出す。
新宮党との戦いの恐怖を。
「新宮党の兵は1人が恐ろしく強い・・・!その上、率いる将が恐ろしく頭が切れる。奴ら新宮党が現れる度に中国地方に激震が走る!だが、ワシは新宮党には負けなかった。勝ちもしなかったが生きて帰ってきた。」
国司は熱く語る。だが、小次郎は話の途中でも国司に槍で突こうとする。
しかし、それも難無く避ける。
国司には小次郎の攻撃が止まっているように見えているのだろう。
戦いに集中せずに話をしながらなのに避けられる。
この時点で小次郎に冷や汗が出る。
自分はトンでも無い男を相手にしてしまったのではないのだろうか。
そしてケン坊達は敵将・・・つまり国司元相を狙わずその周辺の敵を狙っているのである。
合戦では基本的に敵陣は突破したら敵将を討ち取る為に敵将に詰め寄るものであるが、ケン坊は敢えて周りの兵を狙った。
この異常な戦い方に国司軍は動揺する。
とても嫌な流れになってきたと国司が察した時に配下の兵がやって来る。
「国司様・・・陣形が大きく崩されました!しかも陣形を整えようにも奴らは雑兵を執拗に狙っており国司様を守るどころでは有りません・・・!」
この時国司は気付いた。敵は一騎討ちを望んでいるのだと。
この戦国では一騎討ちなど滅多に無い。
仕掛けてくる武将も殆どいないし、自分から一騎討ちをしようとしても、まず周りの武将や兵がそれを許さない。
それは当たり前の事で一騎討ちで敗れて将を失うと軍は統率を失い麻痺をする。
それを避けるために、戦に勝つために戦国時代では将同士の一騎討ちはあまり行われなかった。
だが、この時の国司はこの乱れた陣形を立て直す為に自分に向かって来る猛者を倒して尼子の流れを断ち切ろうとする為、一騎討ちを決意する。
国司は戦っている兵にも聞こえるような大声出す。
「貴様らァ!ワシの護衛をする暇があるなら我が陣形を乱す敵を倒せぃ!」
国司は全ての兵に一喝した。
それを聞いた国司の兵は護衛を辞め、ケン坊達先駆けを倒しに行く。
しばらくして、ある男がやって来て国司は口を開く。
「貴様か・・・ワシに一騎討ちをしようとする愚か者は・・・!ワシと一騎討ちで生きて帰ったものはたったの二人しかいないぞ?それでも殺る気か?」
国司は敵に敢えて確認した。
「その二人って誰よ?」
国司の前に現れたのは覚悟を決めた小次郎であった。
しかし、覚悟を決めた為か、普段とは違う雰囲気が漂っていた。
小次郎は槍を持ち、目に狂気を宿したかの様な感じであった。
国司は小次郎の狂気をすぐに察した。
「ほぅ・・・童の癖に戦国の狂気を宿しておる。良いだろう・・・貴様に教えてやろう・・・ワシが一騎討ちで討ち取る事が出来なかったのは豊後大友氏の立花道雪、そして新宮党の尼子誠久の二人じゃっ・・・!」
力強い声で国司は言った。
恐らく、この二人は国司が認めるほど武勇に優れていたのだろう。
「立花道雪は聞いた事あるが尼子誠久は知らねぇな。」
そう言い放ち、小次郎は国司に槍を突く。
だが、国司は軽くそれを避ける。
国司にとっては小次郎の槍は物凄く遅かったのだろう。
「無知な童よの。尼子方の癖に新宮党の傑物尼子誠久を知らぬとは・・・。知らんのなら教えてやる!尼子誠久とは武勇・合戦に関しては立花道雪や今は亡き越前の朝倉宗滴を越える化け物じゃ!」
国司は口に出せば出すほど思い出す。
新宮党との戦いの恐怖を。
「新宮党の兵は1人が恐ろしく強い・・・!その上、率いる将が恐ろしく頭が切れる。奴ら新宮党が現れる度に中国地方に激震が走る!だが、ワシは新宮党には負けなかった。勝ちもしなかったが生きて帰ってきた。」
国司は熱く語る。だが、小次郎は話の途中でも国司に槍で突こうとする。
しかし、それも難無く避ける。
国司には小次郎の攻撃が止まっているように見えているのだろう。
戦いに集中せずに話をしながらなのに避けられる。
この時点で小次郎に冷や汗が出る。
自分はトンでも無い男を相手にしてしまったのではないのだろうか。
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