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出雲・石見の2ヶ国の平定
史実を変えてみせた
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秋上宗信の月山富田城攻略で出雲の毛利に属する勢力は皆尼子に降り、その勢いで川副久盛が石見の城を落とし、石見銀山以外の石見の毛利の勢力を駆逐した。
史実では失敗するはずだった月山富田城攻城戦に勝ったことが一番大きいのだろう。
だが、一つ気になる事がある。
一つ歴史を変えるということは、これから起きる出来事は史実通りではないということだ。
つまりこれからの出来事は予測が付かない。
ひょっとしたら尼子に押され気味の毛利が史実では有り得ない織田信長と同盟を結ぶ可能性もある。
一つの行動が変わるだけでこの後の展開が大きく変わる可能性がある。
俺はその事を考えて慎重に動かなきゃならない。
しかし、その前に出雲・石見平定の功で我が本城小次郎隊に土地が与えられた。
配下の兵500を率いれる様になり、これからは自分の領内の統治をしていかなければならない。
つまり政治をしなければならないのだが、何も知らない俺にいきなり政治は無理なのでとりあえず配下の家臣に役割を分担させてみた。
まず軍奉行が岩見源五郎で決まり。
と言うより源五郎がやらないと軍が機能しないだろう。
次に事務処理などの奉行というポジションを頭の良い優にやらせる。
源五郎と優は俺の部下でも重臣ということになる。
そして最後に俺の用心棒にケン坊だ。
ケン坊は以外と槍さばきや弓の扱いが上手い。
そして俺はただいま政治についてのお勉強を可愛い女の子に教えてもらっている…。
「小次郎さんは狭い範囲ですが小領主になりました。ですからこれからは領内の民からすれば殿様と言っても良いでしょう。」
巫女さんの衣装している秋上宗信が俺の政治の先生である。
毎日、自分の領地から小次郎の領地へ馬で1時間かけて政治を教えに来ている。
宗信の教え方はそこそこ分かりやすく、俺は初歩的な事を理解した。
だがしかし、気になるのは宗信の身体である。
先の月山富田城攻略戦であまり寝ずに部下の気遣いをしていたらしい。
自分の事より他人を優先するところが宗信らしいが、それが原因なのか最近体調が悪いみたいだ。
今もこうやって俺に政治を教えてくれているし、少しは休憩をした方がいい。
ただでさえ身体が弱いのにこれ以上無理をさせるわけにはいかない。
「なぁ、宗信さ。最近身体の具合悪いだろ?」
実際にいま少し顔色が悪い。
だが、宗信は書物を広げて「そんな事無いですよー」と言い、俺に勉強を教えていった。
そして夕方、勉強が終わり宗信が帰ろうとするときだった。
『ガタンッ!』という大きな音がした。
宗信が倒れたのである。
「おい、大丈夫か!?」
「だ、大丈夫ですぅ。ちょっと立ち眩みしただけですから…。」
そういうも宗信は頭がクラクラしてまともに立てない状態だった。
「今日はもう俺の家で泊っていけ。この状態で馬に乗るなんて危ないぞ。」
小次郎は宗信の元にいき、おでこを触る。
「熱い…。ちょっと待っとけ!優をすぐに呼んでくるから。」
そう言い外に出て走る小次郎。
その時、後ろから声をかけられた。
「兄貴どこ行くんスか?オイラもお供するっスよ。」
用心棒としてケン坊が小次郎の家に住んでいたのをすっかり忘れていた。
「ケン坊わりぃけど宗信の様子を見といてくれ!」
そう言われ宗信を見るケン坊。
「ムネリンの巫女衣装がはだけている…ス!!エロいッス!!」
「ケン坊テメェ宗信に手ぇ出したら処断だからな!」
ケン坊が宗信に何かイタズラすると思った小次郎は珍しく、ガチで怒っていた。
ケン坊もビクっとしたみたいで急に大人しくなった。
「うう…さっきの兄貴滅茶苦茶怖かったス。あんな兄貴初めてみたッス…」
史実では失敗するはずだった月山富田城攻城戦に勝ったことが一番大きいのだろう。
だが、一つ気になる事がある。
一つ歴史を変えるということは、これから起きる出来事は史実通りではないということだ。
つまりこれからの出来事は予測が付かない。
ひょっとしたら尼子に押され気味の毛利が史実では有り得ない織田信長と同盟を結ぶ可能性もある。
一つの行動が変わるだけでこの後の展開が大きく変わる可能性がある。
俺はその事を考えて慎重に動かなきゃならない。
しかし、その前に出雲・石見平定の功で我が本城小次郎隊に土地が与えられた。
配下の兵500を率いれる様になり、これからは自分の領内の統治をしていかなければならない。
つまり政治をしなければならないのだが、何も知らない俺にいきなり政治は無理なのでとりあえず配下の家臣に役割を分担させてみた。
まず軍奉行が岩見源五郎で決まり。
と言うより源五郎がやらないと軍が機能しないだろう。
次に事務処理などの奉行というポジションを頭の良い優にやらせる。
源五郎と優は俺の部下でも重臣ということになる。
そして最後に俺の用心棒にケン坊だ。
ケン坊は以外と槍さばきや弓の扱いが上手い。
そして俺はただいま政治についてのお勉強を可愛い女の子に教えてもらっている…。
「小次郎さんは狭い範囲ですが小領主になりました。ですからこれからは領内の民からすれば殿様と言っても良いでしょう。」
巫女さんの衣装している秋上宗信が俺の政治の先生である。
毎日、自分の領地から小次郎の領地へ馬で1時間かけて政治を教えに来ている。
宗信の教え方はそこそこ分かりやすく、俺は初歩的な事を理解した。
だがしかし、気になるのは宗信の身体である。
先の月山富田城攻略戦であまり寝ずに部下の気遣いをしていたらしい。
自分の事より他人を優先するところが宗信らしいが、それが原因なのか最近体調が悪いみたいだ。
今もこうやって俺に政治を教えてくれているし、少しは休憩をした方がいい。
ただでさえ身体が弱いのにこれ以上無理をさせるわけにはいかない。
「なぁ、宗信さ。最近身体の具合悪いだろ?」
実際にいま少し顔色が悪い。
だが、宗信は書物を広げて「そんな事無いですよー」と言い、俺に勉強を教えていった。
そして夕方、勉強が終わり宗信が帰ろうとするときだった。
『ガタンッ!』という大きな音がした。
宗信が倒れたのである。
「おい、大丈夫か!?」
「だ、大丈夫ですぅ。ちょっと立ち眩みしただけですから…。」
そういうも宗信は頭がクラクラしてまともに立てない状態だった。
「今日はもう俺の家で泊っていけ。この状態で馬に乗るなんて危ないぞ。」
小次郎は宗信の元にいき、おでこを触る。
「熱い…。ちょっと待っとけ!優をすぐに呼んでくるから。」
そう言い外に出て走る小次郎。
その時、後ろから声をかけられた。
「兄貴どこ行くんスか?オイラもお供するっスよ。」
用心棒としてケン坊が小次郎の家に住んでいたのをすっかり忘れていた。
「ケン坊わりぃけど宗信の様子を見といてくれ!」
そう言われ宗信を見るケン坊。
「ムネリンの巫女衣装がはだけている…ス!!エロいッス!!」
「ケン坊テメェ宗信に手ぇ出したら処断だからな!」
ケン坊が宗信に何かイタズラすると思った小次郎は珍しく、ガチで怒っていた。
ケン坊もビクっとしたみたいで急に大人しくなった。
「うう…さっきの兄貴滅茶苦茶怖かったス。あんな兄貴初めてみたッス…」
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