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仇敵との同盟
尼子再興軍の命運を握る外交
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神社を出てからもうすぐ4時間。
時間は昼ちょっと過ぎたくらい。
ずっと馬を走らせていたため、やっと鳥取城下町に着いた。
馬はずっと走っていた為、相当疲れている様子。
宗信は馬に餌や水をあげている。
「出雲の町より栄えているな。」
小次郎はキョロキョロと辺りを見渡す。
「そりゃあ山陰一の城下町ですから。あの細川・一色と並ぶ室町幕府の名門ですからお公家さんも来たりするんですよ。」
楽しそうに説明をする宗信。
山名と言えば応仁の乱を引き起こした山名宗全が有名だ。
今回、交渉に行く山名家は山名宗全の子孫である。
圧倒的な発言力を持ち、応仁の乱を引き起こした名門山名家だが他国からの攻撃、家臣の反乱、一族内の抗争でこの時期には勢力はかなり衰退していた。
今は毛利から攻撃を受けていて対応に苦慮している。
そして宿を決めて、宿の部屋を借りる。
そしてその後、外交使者としての礼儀を宗信に教えられ、気付くと夕方である。
「礼儀はこんなところです。絶対に無礼の無いようにお願いしますよ!」
「分かった分かった。」
小次郎は凄く疲れた顔をしている。
宗信に厳しく礼儀について言われたのだ。
宗信は礼儀作法になると凄く厳しくて怖い。
そしてとりあえず今日のところは宿に泊まり、明日の朝に山名祐豊に面会するために城に行くことにした。
次の日の朝。
小次郎達は山名祐豊がいる鳥取城に行った。
「すみません。尼子勝久の使者です。山名祐豊殿に面会したいのですが。」
宗信は城の門番の兵士に伝えた。
「尼子からの…。分かりました。しかしただいま祐豊様は外出しておられる。昼には戻ってくるのでこれから案内をする部屋で待機していただきたい。」
そう言われ、小次郎達は部屋に案内され山名祐豊を待つ。
ここで待っている間、おさらいしておきたい。
現在の山名家の状況は毛利に攻められ対応に苦慮している。
だが、織田信長はまだ京の辺りにいるので家臣団は乱れていない。
山名家が乱れるのは羽柴秀吉の毛利攻めが始まってからである。
家臣団が乱れていない今の状況なら交渉も上手く行くだろう。
だが問題は交渉が上手く行った後だ。
史実では京を制圧した織田信長が毛利家から要請を受け、山名祐豊は織田から攻撃を受ける。
その為、尼子再興軍は山名家から十分な支援が受けられないのだ。
ではそれを阻止する為の方法と言えば、同盟しかない。
山名と織田が同盟を結び毛利を倒す。
この場合は尼子再興軍も同盟の使者を織田に送らなければならないが、最悪の事態は免れる。
「どうかしたんですか?」
難しい顔をして考えている小次郎に宗信が声をかける。
「ちょっとね。交渉で何を話すか色々と考えていてね。」
色々と考えていたら疲れるが、宗信の顔を見ると癒されるな。
「ところで山名祐豊ってどんな人か分かるか?」
「私も会ったことは無い分からないです。でも噂では大柄な体型で声は大きく、優しくて勇敢で名門山名家の当主に相応しいと聞きますね。」
名門山名家の当主か。
山名家といえば山名宗全のイメージがあるから好戦的な感じがするが実際どうなのだろう。
そして、そろそろ昼過ぎだ。
小次郎達は山名家臣が出してくれた昼食を食べた。
ちょうど昼食を食べ終わった頃に配下の者が来る。
「ただいま祐豊様がお戻りになられました。しばらくしたら祐豊様に面会できるので用意をしていてください。」
そろそろである。小次郎初めての交渉である。
小次郎は少し緊張しているのか変な汗が出ている。
「(しっかりしないと…!俺の頑張り次第で尼子の命運を左右するんだ。)」
時間は昼ちょっと過ぎたくらい。
ずっと馬を走らせていたため、やっと鳥取城下町に着いた。
馬はずっと走っていた為、相当疲れている様子。
宗信は馬に餌や水をあげている。
「出雲の町より栄えているな。」
小次郎はキョロキョロと辺りを見渡す。
「そりゃあ山陰一の城下町ですから。あの細川・一色と並ぶ室町幕府の名門ですからお公家さんも来たりするんですよ。」
楽しそうに説明をする宗信。
山名と言えば応仁の乱を引き起こした山名宗全が有名だ。
今回、交渉に行く山名家は山名宗全の子孫である。
圧倒的な発言力を持ち、応仁の乱を引き起こした名門山名家だが他国からの攻撃、家臣の反乱、一族内の抗争でこの時期には勢力はかなり衰退していた。
今は毛利から攻撃を受けていて対応に苦慮している。
そして宿を決めて、宿の部屋を借りる。
そしてその後、外交使者としての礼儀を宗信に教えられ、気付くと夕方である。
「礼儀はこんなところです。絶対に無礼の無いようにお願いしますよ!」
「分かった分かった。」
小次郎は凄く疲れた顔をしている。
宗信に厳しく礼儀について言われたのだ。
宗信は礼儀作法になると凄く厳しくて怖い。
そしてとりあえず今日のところは宿に泊まり、明日の朝に山名祐豊に面会するために城に行くことにした。
次の日の朝。
小次郎達は山名祐豊がいる鳥取城に行った。
「すみません。尼子勝久の使者です。山名祐豊殿に面会したいのですが。」
宗信は城の門番の兵士に伝えた。
「尼子からの…。分かりました。しかしただいま祐豊様は外出しておられる。昼には戻ってくるのでこれから案内をする部屋で待機していただきたい。」
そう言われ、小次郎達は部屋に案内され山名祐豊を待つ。
ここで待っている間、おさらいしておきたい。
現在の山名家の状況は毛利に攻められ対応に苦慮している。
だが、織田信長はまだ京の辺りにいるので家臣団は乱れていない。
山名家が乱れるのは羽柴秀吉の毛利攻めが始まってからである。
家臣団が乱れていない今の状況なら交渉も上手く行くだろう。
だが問題は交渉が上手く行った後だ。
史実では京を制圧した織田信長が毛利家から要請を受け、山名祐豊は織田から攻撃を受ける。
その為、尼子再興軍は山名家から十分な支援が受けられないのだ。
ではそれを阻止する為の方法と言えば、同盟しかない。
山名と織田が同盟を結び毛利を倒す。
この場合は尼子再興軍も同盟の使者を織田に送らなければならないが、最悪の事態は免れる。
「どうかしたんですか?」
難しい顔をして考えている小次郎に宗信が声をかける。
「ちょっとね。交渉で何を話すか色々と考えていてね。」
色々と考えていたら疲れるが、宗信の顔を見ると癒されるな。
「ところで山名祐豊ってどんな人か分かるか?」
「私も会ったことは無い分からないです。でも噂では大柄な体型で声は大きく、優しくて勇敢で名門山名家の当主に相応しいと聞きますね。」
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そして、そろそろ昼過ぎだ。
小次郎達は山名家臣が出してくれた昼食を食べた。
ちょうど昼食を食べ終わった頃に配下の者が来る。
「ただいま祐豊様がお戻りになられました。しばらくしたら祐豊様に面会できるので用意をしていてください。」
そろそろである。小次郎初めての交渉である。
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