神々と精霊達に愛された子

第一章

試合開始 Side アルフレッド

あいつはいつの間に俺たちの実力を測っていたんだ？
全く分からなかった。



だけど、きっとレイスの強い理由は、そういうところにあるんだろうな。



「どうしたんだ？アルフ」



「ミルフ。あ、いや、レイスは俺たちの実力を測っていたのかと思ってな。」



ミルフだって俺の片割れなんだから、一度くらい考えた事ぐらいあるだろう。
レイスの異常な強さに。



「そういう事か。だけど、俺たちの実力を測る方法はあると思うぞ。
例えば、城で騎士たちを相手に練習していた時とか、レイスならば何処かで隠れてみる事とか出来そうだからな。
なんせ、俺たちの自慢の弟だからな！俺はそんなあいつが誇らしいよ。」



ふっ


「確かに。そんな考え方をするとは思っていなかったよ。だけど、さすがはミルフだな。ふふっ。
あまり悩むことでも無かったし、お前のおかげで悩んでいた自分が馬鹿馬鹿しく思えたよ。ハハッ」




「笑いすぎだ！！」



「っくふっ。っ悪い悪いっっ！」



「まったく…｡そろそろ試合が始まるみたいだな。」




ん



「ああ、そうみたいだな。まぁ、俺たちはレイスが動きやすいように補助するぐらいだけど、
それだけだと面白くないから、あいつを少しぐらい驚かせられたら良いな。」



「ふっ。確かにな。
それじゃあ、いっちょ派手に行ってみますか！！」