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第二章・火の精霊の国
64話・いったい何が?
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「すみません! いま起こったことはこの人に出来るだけ秘密にしてもらえますか!」
倒れているルードを指差しながらドレン達にお願いする。
「それはいいが、嬢ちゃん。魔女じゃなく伝説の聖女だったのか」
「あ、いえ。そのぅ……」
「王にはここで起こったこと報告してもいいんだよな? アリスト」
「うん、別にいいよー」
あれ、あっさり。
「あの王だ、無理に引き留めたりしねーよ」
「だろうね。まあ、もう一回くらい勧誘はしてくるだろうけど」
筋肉ムキムキしながら、うむと言ってる王様を想像してしまい、プッと吹き出してしまった。
「じゃあ、先に山を下りておくか。アイツが城にむかってしまったから討伐隊が組まれる前に王に報告しに行かないと」
そう言って、ドレン達は山を下りる用意をしていた。凹みの向こう側に馬をおいてきているようだったので、何回かにわけて、アリスとぴーちゅんが彼らを運んでいた。
今度は私の魔力でなくてもよかったようで、素直にアリスからもらっていた。あれは、なんだったんだろう。
ーーー
「う……ん……」
ルードが、むくりと起き上がった。ちゃんと、目覚めたようだ。
それにしても、水に濡れて腹部は赤く染まった服がなかなかすごい見た目になっている。
「わぁ!! いったい何が?!」
うん、そうなりますよね。
「包んでもらった料理がぐちゃぐちゃに……」
ん? 料理?
彼は服の横から手を突っ込み布に包まれた何かをとりだした。
あ、あれは……朝食べたハンバーガーみたいなヤツ!
トマトケチャップみたいな赤いソースが……ついてたね。そういえば。
あのあと、どうやら彼は運ばれてきた料理を包んでもらっていたようだ。どうりで追いかけてきたのが早かったわけだ。
「アリスト様、いったい何があったんです?」
「んー? ヒミツ」
「なっ?!」
「だって、ルードは兄上のお友達だからね。教えてあげる義理はないよ」
面倒なことになるしね、と私だけにポツリと呟いた。
ルードは、立ち上がってブツブツと何かを言いながら衣服を整えている。
あれからすぐにサラもミニライト達も姿を消してしまった。まだ、聞きたいことがあったのに。神出鬼没は困りものだ。
ルードが小さな笛を取り出しピーと吹くと白文鳥がパタパタと飛んできた。ルードが乗っていたマリョククイだ。
服が濡れたから着替えるのかな?
ルードが、白文鳥に指を当てようとすると、ぷいっぷいっと避けている。あれは、なんだか見たことある光景だわ。
パタパタと白文鳥がこちらに飛んできて、私の頭にとまった。
「ラーファ!! なぜ逃げる!!」
ピッピッ!!
可愛く鳴いているが、抗議しているようだ。
ん? ピッピッ?
「あの、私の魔力が食べたいとかでしょうか?」
ピッピッ
そうそうといわんばかりに首を縦にふっている。
「すいません、リサ様。お願い出来ますか?」
「あ、はい」
濡れたままじゃ、風邪を引いてしまうものね。私はぴーちゅんにしたように、ラーファと呼ばれた白文鳥に魔力を食べさせてあげた。
ボフン
ルードは大きくなったラーファのもふからズボッと皮袋を取り出して、陰に行き着替えをしていた。
私は彼の着替えが終わるまでラーファにも何故か生えた飾り羽を見ていた……。
倒れているルードを指差しながらドレン達にお願いする。
「それはいいが、嬢ちゃん。魔女じゃなく伝説の聖女だったのか」
「あ、いえ。そのぅ……」
「王にはここで起こったこと報告してもいいんだよな? アリスト」
「うん、別にいいよー」
あれ、あっさり。
「あの王だ、無理に引き留めたりしねーよ」
「だろうね。まあ、もう一回くらい勧誘はしてくるだろうけど」
筋肉ムキムキしながら、うむと言ってる王様を想像してしまい、プッと吹き出してしまった。
「じゃあ、先に山を下りておくか。アイツが城にむかってしまったから討伐隊が組まれる前に王に報告しに行かないと」
そう言って、ドレン達は山を下りる用意をしていた。凹みの向こう側に馬をおいてきているようだったので、何回かにわけて、アリスとぴーちゅんが彼らを運んでいた。
今度は私の魔力でなくてもよかったようで、素直にアリスからもらっていた。あれは、なんだったんだろう。
ーーー
「う……ん……」
ルードが、むくりと起き上がった。ちゃんと、目覚めたようだ。
それにしても、水に濡れて腹部は赤く染まった服がなかなかすごい見た目になっている。
「わぁ!! いったい何が?!」
うん、そうなりますよね。
「包んでもらった料理がぐちゃぐちゃに……」
ん? 料理?
彼は服の横から手を突っ込み布に包まれた何かをとりだした。
あ、あれは……朝食べたハンバーガーみたいなヤツ!
トマトケチャップみたいな赤いソースが……ついてたね。そういえば。
あのあと、どうやら彼は運ばれてきた料理を包んでもらっていたようだ。どうりで追いかけてきたのが早かったわけだ。
「アリスト様、いったい何があったんです?」
「んー? ヒミツ」
「なっ?!」
「だって、ルードは兄上のお友達だからね。教えてあげる義理はないよ」
面倒なことになるしね、と私だけにポツリと呟いた。
ルードは、立ち上がってブツブツと何かを言いながら衣服を整えている。
あれからすぐにサラもミニライト達も姿を消してしまった。まだ、聞きたいことがあったのに。神出鬼没は困りものだ。
ルードが小さな笛を取り出しピーと吹くと白文鳥がパタパタと飛んできた。ルードが乗っていたマリョククイだ。
服が濡れたから着替えるのかな?
ルードが、白文鳥に指を当てようとすると、ぷいっぷいっと避けている。あれは、なんだか見たことある光景だわ。
パタパタと白文鳥がこちらに飛んできて、私の頭にとまった。
「ラーファ!! なぜ逃げる!!」
ピッピッ!!
可愛く鳴いているが、抗議しているようだ。
ん? ピッピッ?
「あの、私の魔力が食べたいとかでしょうか?」
ピッピッ
そうそうといわんばかりに首を縦にふっている。
「すいません、リサ様。お願い出来ますか?」
「あ、はい」
濡れたままじゃ、風邪を引いてしまうものね。私はぴーちゅんにしたように、ラーファと呼ばれた白文鳥に魔力を食べさせてあげた。
ボフン
ルードは大きくなったラーファのもふからズボッと皮袋を取り出して、陰に行き着替えをしていた。
私は彼の着替えが終わるまでラーファにも何故か生えた飾り羽を見ていた……。
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