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相手の出方を待つ俺
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「よしっと」
俺は予定していたソロ配信の準備を始める。
これから俺は俺が出来ることをするんだ。
メールをチェックする。今日もあのメールはきてる。
きっとこいつも配信を見に来るだろう。
ふふふ。やってやるよ。俺は、マキちゃんの願いのためにミツキを続ける。
そして、マリヤを守るために、――――するんだ!!
ミツキを起動する。うん、今日も可愛いぞ。俺の半身。ゲーム機と配信をオンにする。
いくぞ、俺たちの戦いへ!!
「こんばんわですにゃーん!! ミツキのゲーム配信の時間だにゃー。今日もよろしくね、にゃんっ!!」
パチパチパチ、わー、画面にコメントが流れていく。常連も勢ぞろい。あれ、一、二、三、――んー、一人いないかも?
まあ、いいや。アイツは今日も見に来ると書いていた。もし来てなくても何度でも言ってやるさ。
俺はめっちゃモンを起動して、前から狙っていた宝石竜の鱗ゲットクエストに向かった。
時間制限のあるクエストだ。最速で発見して、的確に狙う。
目の前にそびえ立つ大きなクリスタルの柱。地面からはえてきた。これが今回の獲物。クリスタルピラー。
地面の中にいるのを地上から見つけてひっぱり出すタイプの竜だ。
「よっし、いくにゃー!!」
俺は華麗に削り取り鱗をゲットする。クエストは大成功。これなら、きっとこのあとも大成功するはずだ。
俺は口を一文字に結んだ。
「お疲れ様!」
「すごかったねー!!」
おめでとうのコメントが流れていく。言わないと……。
「ありがとうにゃーん。皆の応援のおかげにゃぁ」
言うぞ! 言うぞ!!
「皆に、お知らせがあるにゃ!! ミツキは……、いや、俺は実は男なんにゃ!!」
――そう、自分の性別の告白。これでストーカーはマリヤ=ミツキではないとなってくれないかなと、俺は考えた。
「え……?」
「男?」
「ミツキちゃん?」
コメントが一気に冷めていく。だよなー、男だったなんて驚く通り越して引くよなー。でも、このまま続けて、なおかつマリヤへの影響を少なくする為に出来ることってコレしか俺には思い浮かばなかった。
犯人よ、わかったか? 俺は男だぁぁぁ!! マリヤじゃないからな!!
これがいい手かどうかは神のみぞ知る。そして、俺はにゃーんとしゃべる男が中身の猫耳娘Vとして生きていく。たとえ、人気が駄々下がりになろうとも!
そうだ、最初から別に人気のためにやってたんじゃなかった。俺、理想の女の子になって、自分を慰めてたんだ。だけど、今は前とは違う。
大好きな人が出来て、守らなきゃいけない人も出来た。だから、これくらい全然屁でもない。
「うわぁっ……」
痛くな……。
「にゃぁんって、男が?」
いた……、いてぇぇぇ!!
コメントが痛い。痛い。痛いー!!
頭を抱えていると、ピロンと新しいコメントが流れた。
「突然の告白驚きました。だけどミツキちゃんはミツキちゃんです! これからも応援します」
そのコメントを皮切りに次々コメントが溢れていった。
「何かあったの? びっくりだけどこれからも頑張って!」
「男の娘なんですね! わかります。お得です」
「全然わからなかったー! きっと可愛い男の人なんですねー!!」
あ、あぁ、俺はなんていい応援者に恵まれたんだろう。一部、なんか変なのもいた気がするが。
「ずっと言いたかったにゃー。やっと言えてスッキリにゃ!」
まあ減ったら減ったで別にいいんだ。俺、今はチームけもラブを守りたい。マキちゃんが大事にしてるものなら、俺も守りたいんだ。
さぁ、俺は男だぞ!! どうでる? ストーカー!!
俺は予定していたソロ配信の準備を始める。
これから俺は俺が出来ることをするんだ。
メールをチェックする。今日もあのメールはきてる。
きっとこいつも配信を見に来るだろう。
ふふふ。やってやるよ。俺は、マキちゃんの願いのためにミツキを続ける。
そして、マリヤを守るために、――――するんだ!!
ミツキを起動する。うん、今日も可愛いぞ。俺の半身。ゲーム機と配信をオンにする。
いくぞ、俺たちの戦いへ!!
「こんばんわですにゃーん!! ミツキのゲーム配信の時間だにゃー。今日もよろしくね、にゃんっ!!」
パチパチパチ、わー、画面にコメントが流れていく。常連も勢ぞろい。あれ、一、二、三、――んー、一人いないかも?
まあ、いいや。アイツは今日も見に来ると書いていた。もし来てなくても何度でも言ってやるさ。
俺はめっちゃモンを起動して、前から狙っていた宝石竜の鱗ゲットクエストに向かった。
時間制限のあるクエストだ。最速で発見して、的確に狙う。
目の前にそびえ立つ大きなクリスタルの柱。地面からはえてきた。これが今回の獲物。クリスタルピラー。
地面の中にいるのを地上から見つけてひっぱり出すタイプの竜だ。
「よっし、いくにゃー!!」
俺は華麗に削り取り鱗をゲットする。クエストは大成功。これなら、きっとこのあとも大成功するはずだ。
俺は口を一文字に結んだ。
「お疲れ様!」
「すごかったねー!!」
おめでとうのコメントが流れていく。言わないと……。
「ありがとうにゃーん。皆の応援のおかげにゃぁ」
言うぞ! 言うぞ!!
「皆に、お知らせがあるにゃ!! ミツキは……、いや、俺は実は男なんにゃ!!」
――そう、自分の性別の告白。これでストーカーはマリヤ=ミツキではないとなってくれないかなと、俺は考えた。
「え……?」
「男?」
「ミツキちゃん?」
コメントが一気に冷めていく。だよなー、男だったなんて驚く通り越して引くよなー。でも、このまま続けて、なおかつマリヤへの影響を少なくする為に出来ることってコレしか俺には思い浮かばなかった。
犯人よ、わかったか? 俺は男だぁぁぁ!! マリヤじゃないからな!!
これがいい手かどうかは神のみぞ知る。そして、俺はにゃーんとしゃべる男が中身の猫耳娘Vとして生きていく。たとえ、人気が駄々下がりになろうとも!
そうだ、最初から別に人気のためにやってたんじゃなかった。俺、理想の女の子になって、自分を慰めてたんだ。だけど、今は前とは違う。
大好きな人が出来て、守らなきゃいけない人も出来た。だから、これくらい全然屁でもない。
「うわぁっ……」
痛くな……。
「にゃぁんって、男が?」
いた……、いてぇぇぇ!!
コメントが痛い。痛い。痛いー!!
頭を抱えていると、ピロンと新しいコメントが流れた。
「突然の告白驚きました。だけどミツキちゃんはミツキちゃんです! これからも応援します」
そのコメントを皮切りに次々コメントが溢れていった。
「何かあったの? びっくりだけどこれからも頑張って!」
「男の娘なんですね! わかります。お得です」
「全然わからなかったー! きっと可愛い男の人なんですねー!!」
あ、あぁ、俺はなんていい応援者に恵まれたんだろう。一部、なんか変なのもいた気がするが。
「ずっと言いたかったにゃー。やっと言えてスッキリにゃ!」
まあ減ったら減ったで別にいいんだ。俺、今はチームけもラブを守りたい。マキちゃんが大事にしてるものなら、俺も守りたいんだ。
さぁ、俺は男だぞ!! どうでる? ストーカー!!
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