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アイスもいいけど肉まんが食べたい俺
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放課後、俺たちはマサユキを待っていた。
「なぁ、いつくる?」
出来るだけはやく!! 来てくれっ! マサユキ!
「何か急いでるのか? 樹」
「ごめんなさい」
あぁ、俺のせいかもしれないのに言い方悪かったよな。でも俺もマキちゃんと、このあと会う約束があるし……。
そわそわしてると、マリヤが先に帰っていいよと言ってくれた。
「もうすぐ来てくれるから」
俺はマリヤ、ユウキに謝りながらも急いで廊下にでて走り出した。
階段でマサユキとすれ違った。目があったマサユキは俺に声をかけずに走り出した。
心の中でスマンと思いつつ、俺も先を急ぐ。大切なのはマキちゃんだから。
アイスクリーム屋さんにつくと、マキちゃんがチョコ味のソフトクリームを食べていた。
「あ、樹君」
「マキちゃん、ごめん。待った?」
「いいえ、そんなには」
そういうわりに、チョコソフトクリームはすでにコーンに差し掛かっている。何分くらいだ!?
「昨日はごめん。俺、なんか色々父さんと母さんと話してて、それで」
「あ、大丈夫です。ナミに聞きましたから」
この時ばかりはナミが妹であることに感謝する。
「うちのお父さんお母さんもなんだか樹君のお父さんとお母さんに誘われてるらしいんですが、何を始めるんでしょうね」
「さぁ? 父さんと母さんの趣味は興味がないからなー」
「ふふ、そうですよね」
コーンをかじっていくマキちゃん。唇にチョコが少しだけついていて、教えてあげた。
マキちゃんはそれをぺろりと舌でなめとった。
「ねえ、樹君は」
「ん?」
サクッ、パリッとコーンが割れる音がする。
「……樹君はソフトクリーム食べないんですか?」
「あっ……、買ってくる」
って、今から買ってたらマキちゃんが食べ終わってるよな。もう一個追加で買ってくべきなのか?
そもそも、俺はこの時期ならアイスよりも肉まんとかの方がありがたいんだけど。
季節はもう冬だ。マフラーまいてコートをきてアイスを食べる。うーん。寒い!!
「コンビニで肉まんでもいいかな?」
俺が提案すると、マキちゃんは頷いた。
「ちょうどあったかいのも食べたかったので」
笑う顔は冷たい風にあたっていたからか頬が赤くなっていた。
「マキちゃん、手袋は?」
「あ、ここに」
ポケットに伸ばそうとする手を捕まえてぎゅっとにぎる。指先は冷たかったけど手のひらは少しあったかい。
「ポケットにカイロいれてるから」
俺はマキちゃんの手を自分のコートのポケットにいれる。
「あったかいけど、これじゃあ歩けませんねー」
「片方だけここにしまっといていい?」
「いいですよー。では、もう片方に手袋つけますね」
俺はマキちゃんが手袋をつけるのを待って、もう一度彼女の片方の手を自分のポケットへと誘った。
「なぁ、いつくる?」
出来るだけはやく!! 来てくれっ! マサユキ!
「何か急いでるのか? 樹」
「ごめんなさい」
あぁ、俺のせいかもしれないのに言い方悪かったよな。でも俺もマキちゃんと、このあと会う約束があるし……。
そわそわしてると、マリヤが先に帰っていいよと言ってくれた。
「もうすぐ来てくれるから」
俺はマリヤ、ユウキに謝りながらも急いで廊下にでて走り出した。
階段でマサユキとすれ違った。目があったマサユキは俺に声をかけずに走り出した。
心の中でスマンと思いつつ、俺も先を急ぐ。大切なのはマキちゃんだから。
アイスクリーム屋さんにつくと、マキちゃんがチョコ味のソフトクリームを食べていた。
「あ、樹君」
「マキちゃん、ごめん。待った?」
「いいえ、そんなには」
そういうわりに、チョコソフトクリームはすでにコーンに差し掛かっている。何分くらいだ!?
「昨日はごめん。俺、なんか色々父さんと母さんと話してて、それで」
「あ、大丈夫です。ナミに聞きましたから」
この時ばかりはナミが妹であることに感謝する。
「うちのお父さんお母さんもなんだか樹君のお父さんとお母さんに誘われてるらしいんですが、何を始めるんでしょうね」
「さぁ? 父さんと母さんの趣味は興味がないからなー」
「ふふ、そうですよね」
コーンをかじっていくマキちゃん。唇にチョコが少しだけついていて、教えてあげた。
マキちゃんはそれをぺろりと舌でなめとった。
「ねえ、樹君は」
「ん?」
サクッ、パリッとコーンが割れる音がする。
「……樹君はソフトクリーム食べないんですか?」
「あっ……、買ってくる」
って、今から買ってたらマキちゃんが食べ終わってるよな。もう一個追加で買ってくべきなのか?
そもそも、俺はこの時期ならアイスよりも肉まんとかの方がありがたいんだけど。
季節はもう冬だ。マフラーまいてコートをきてアイスを食べる。うーん。寒い!!
「コンビニで肉まんでもいいかな?」
俺が提案すると、マキちゃんは頷いた。
「ちょうどあったかいのも食べたかったので」
笑う顔は冷たい風にあたっていたからか頬が赤くなっていた。
「マキちゃん、手袋は?」
「あ、ここに」
ポケットに伸ばそうとする手を捕まえてぎゅっとにぎる。指先は冷たかったけど手のひらは少しあったかい。
「ポケットにカイロいれてるから」
俺はマキちゃんの手を自分のコートのポケットにいれる。
「あったかいけど、これじゃあ歩けませんねー」
「片方だけここにしまっといていい?」
「いいですよー。では、もう片方に手袋つけますね」
俺はマキちゃんが手袋をつけるのを待って、もう一度彼女の片方の手を自分のポケットへと誘った。
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