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第二章 赤の瞳と金の瞳
第94話 ルフムイアへ
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いつもの食堂。いつもの制限ご飯……ではなく、今日から特別。
私の前にご飯をいつもの制限をなくして並べていく。
「お、おい。エマ、食べ過ぎじゃないか」
「もう少しっ」
「どうしたんだ。痩せるのはやめたのか?」
ルニアが心配そうに言ってくれるけれど、今はしょうがないのだ。
「痩せるのはやめない。だけど、お父さんに知らせるには体重の増減しかない。だから、痩せておいでって言ってたから太るか維持するしかないのよ……。お父さんに安心してもらえるまで」
そう言いながら次々手を伸ばす。そう、これは仕方がなくなの。どれくらいでお父さんにわかってもらえるかな。体重計みながら頑張って増やすか維持しなきゃ。
一週間くらいすればきっとわかってもらえるよね。
あぁ、これこの前カロリーオーバーになるからって渡してもらえなかった干し肉の甘辛炒め!! 美味しいぃぃぃ!
「あのな、少しは……。まあ、いいか」
「ん?」
「フラフラになって倒れられるよりそうやって食べてくれてる姿を見るのが安心する」
そう言うルニアは私とは逆に少量しか食べていなかった。
「ルニア、大丈夫?」
「あ、あぁ。大丈夫」
「ハヘラータとルフムイアの事か」
ブレイドは食べ終わったみたい。量を見比べたら駄目だと思いつつ、見比べてしまった。反省しよう……。
でも、お皿にとったものは全部食べないともったいないよねと心で呟き食べ進める。
「そうだな。王陛下からは連絡がないし。わたしはどうしたらいいのかなと考えてはみたものの――。わたしだけでどうにかできるような問題でもなさそうだしなぁ」
「そうだよね」
「ルフムイアか……」
「なんや、そこなら別に難しくないんやない?」
スピアーも食べ終わったみたい。話に加わってくる。
「どうして?」
「ん、知らんのや? ルフムイアは竜信仰の国。オレらが姿を見せ、帰れ言うたらそれだけで引っ込むんやないかな」
「ほんとっ!?」
「たぶんやで!? 絶対とは言われんけど」
それでも、姿を見せ言葉だけで帰ってくれるならやる価値はあるんじゃないだろうか。
「試してみよう」
「えー、オレはハヘラータもルフムイアにも興味ないからどうでもいいんやけど」
「ボクが行く」
スピアーがはぁーと息をはく。
「そんで、またオレが気前よう言う事聞いて留守番すると思っとるんか? ずーっとエマちゃんひとり占めしておいて」
怒ってる。確かに四六時中ブレイドといるから、スピアーと話す事って少なくなっている。
スピアーは私と一緒にいたいのだから、機嫌も悪くなってしまうかもしれない。
「あの、私からお願い……でもダメ?」
「ダメ。さすがにこれだけされるとオレも我慢の限界や。だから、もし行くならオレとエマちゃん二人で――」
ガタンとルニアが立ち上がる。つかつかと歩き入り口に向かった。
「わかった!! なら、わたしたちでここの瘴気を見張っとく。食べられるんだよな? レイ!!」
ちょうど顔を出したフレイルを捕まえ、前に押し出した。
「え、え? 何ですか? 何の話ですか?」
「エマからのお願いだとよ」
「っ!? はい、何でも言ってくださいっ!」
こうして、私、ブレイド、スピアーの三人でルフムイアに向かう事になった。
事情を知ったフレイルの涙目が少し可哀想だった。
私の前にご飯をいつもの制限をなくして並べていく。
「お、おい。エマ、食べ過ぎじゃないか」
「もう少しっ」
「どうしたんだ。痩せるのはやめたのか?」
ルニアが心配そうに言ってくれるけれど、今はしょうがないのだ。
「痩せるのはやめない。だけど、お父さんに知らせるには体重の増減しかない。だから、痩せておいでって言ってたから太るか維持するしかないのよ……。お父さんに安心してもらえるまで」
そう言いながら次々手を伸ばす。そう、これは仕方がなくなの。どれくらいでお父さんにわかってもらえるかな。体重計みながら頑張って増やすか維持しなきゃ。
一週間くらいすればきっとわかってもらえるよね。
あぁ、これこの前カロリーオーバーになるからって渡してもらえなかった干し肉の甘辛炒め!! 美味しいぃぃぃ!
「あのな、少しは……。まあ、いいか」
「ん?」
「フラフラになって倒れられるよりそうやって食べてくれてる姿を見るのが安心する」
そう言うルニアは私とは逆に少量しか食べていなかった。
「ルニア、大丈夫?」
「あ、あぁ。大丈夫」
「ハヘラータとルフムイアの事か」
ブレイドは食べ終わったみたい。量を見比べたら駄目だと思いつつ、見比べてしまった。反省しよう……。
でも、お皿にとったものは全部食べないともったいないよねと心で呟き食べ進める。
「そうだな。王陛下からは連絡がないし。わたしはどうしたらいいのかなと考えてはみたものの――。わたしだけでどうにかできるような問題でもなさそうだしなぁ」
「そうだよね」
「ルフムイアか……」
「なんや、そこなら別に難しくないんやない?」
スピアーも食べ終わったみたい。話に加わってくる。
「どうして?」
「ん、知らんのや? ルフムイアは竜信仰の国。オレらが姿を見せ、帰れ言うたらそれだけで引っ込むんやないかな」
「ほんとっ!?」
「たぶんやで!? 絶対とは言われんけど」
それでも、姿を見せ言葉だけで帰ってくれるならやる価値はあるんじゃないだろうか。
「試してみよう」
「えー、オレはハヘラータもルフムイアにも興味ないからどうでもいいんやけど」
「ボクが行く」
スピアーがはぁーと息をはく。
「そんで、またオレが気前よう言う事聞いて留守番すると思っとるんか? ずーっとエマちゃんひとり占めしておいて」
怒ってる。確かに四六時中ブレイドといるから、スピアーと話す事って少なくなっている。
スピアーは私と一緒にいたいのだから、機嫌も悪くなってしまうかもしれない。
「あの、私からお願い……でもダメ?」
「ダメ。さすがにこれだけされるとオレも我慢の限界や。だから、もし行くならオレとエマちゃん二人で――」
ガタンとルニアが立ち上がる。つかつかと歩き入り口に向かった。
「わかった!! なら、わたしたちでここの瘴気を見張っとく。食べられるんだよな? レイ!!」
ちょうど顔を出したフレイルを捕まえ、前に押し出した。
「え、え? 何ですか? 何の話ですか?」
「エマからのお願いだとよ」
「っ!? はい、何でも言ってくださいっ!」
こうして、私、ブレイド、スピアーの三人でルフムイアに向かう事になった。
事情を知ったフレイルの涙目が少し可哀想だった。
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