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第六章
封印の力の覚醒
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ヴェンデルガルトを倒し、アルバン神殿へと向かう一行。黙々と進む中、ヒュドールが最初に口を開いた。
「あの子、ヴェンデルガルトちゃんでしたっけ? 可愛かったなあ。敵じゃなかったら付き合いたかった」
「女王って言っていたよ。そんな女王様がお前なんか相手にするかな?」
「なんか皆の俺に対する当たり強くないすか?」
ヒュドールがしょんぼりしていると、フォティアが近寄ってきて、「元気出してください」と声をかける。
そんなヒュドールはフォティアの頭を優しく撫でる。「君は俺の天使か」と呟き少し泣きながら。
「ちょっとあの二人いい感じじゃない?」というゼルダの提案によってヒュドールとフォティアの二人から少し距離をとる四人であった。
ラディン村を横目にマナ地方に入る。初めて神殿を見たゼルダ、フォティア、ヒュドールの三人はその美しさに息を呑んでいた。
「綺麗な場所ね」
ゼルダが言うと、
「魔王を倒したら皆でピクニックでもしましょうよ」とヒュドールが提案する。
「お前はクロードと同じことを言うな」
そうオスカーがツッコむ。
「クロード様とヒュドールさんって、色々似ていますね。雰囲気とか、顔もちょっと似てるかも?」
「マジ? もしかしたら、クロード様の代わりとかイケるんじゃないすかね?」
「おい貴様、思い上がるな。貴様みたいな能天気で変態な男にクロード様の代わりが務まる訳ないだろ。一回死んで人生やり直せ」
「ひぃぃ……。ユージーンさん怖いんすよ。クロード様を尊敬しているのは分かりますが、そんなんじゃ友達出来ませんよ」
「うるさい! この……馬鹿!」
「返しが子供みたいになってるわよ」
皆が騒いでいる間、クロードは一人扉を調べていた。
「ユージーンの喧嘩相手はオスカーだけでいいよ。そんなことよりオスカー、ちょっと来てくれないか? この扉、どうやらお前しか開けることが出来ないみたいだ」
チッ、と舌打ちをするが、オスカーはクロードの元に駆け寄る。そしてオスカーが扉に手を伸ばすと、ゴゴゴ……と音を立て扉が開く。
神殿内部まで進むと、またしても三人はその美しさに息を呑むのであった。
「外装も美しいけど、内装もとても美しいわね」
内装に見入っていると、誰かがヒュドールを後ろからツンツンと突く。振り返るが、そこには誰もいない。ヒュドールは向き直ると、また突かれる。
「誰すかさっきから」と謎の手を掴み振り返る。すると、そこにはアイリーンが立っていた。アイリーンの姿を見たヒュドールは顔を真っ赤にして固まっている。
「そなた大丈夫か? 顔が真っ赤じゃぞ? 熱でもあるのかのう?」
アイリーンは少し浮きヒュドールの顔の高さまで自身の顔を合わせると、そのまま額と額をくっ付けた。室内の温度まで上昇したんじゃないかと思うぐらい、ヒュドールは興奮している。このままでは興奮のあまり気絶してしまうと悟ったクロードは、ヒュドールをアイリーンから引き離した。
「すみませんアイリーン様。今日神殿に来たのは」
「英傑を見つけ神から神器を授かったのじゃろう?」
クロードがみなまで言う前にアイリーンが答えた。
「ご存知だったのですね」
「当然じゃ、わらわは女神じゃぞ? では、後はわらわがオスカーに封印の力を与えるだけじゃな。オスカー、こちらへ」
呼ばれたオスカーはアイリーンの側へと歩く。
「そなたに力を与える前に一つ問いたいことがある。そなたと魔王の器である皇帝アルベルトは恋人同士じゃそうじゃな。して、魔王を封印するということは皇帝を討つということ。その覚悟はあるのか?」
「当然だ。普通じゃなくなった恋人を元に戻すのは俺の役目だ」
ゼルダはオスカーの方を見るが、すぐに目を逸らす。
「そうか。クリミナの英雄よ、我が女神の力、そなたに与えん」
アイリーンがそう唱え両手を天に掲げると、金色の光の玉が現れオスカーの体内へと入っていった。
「まずは英傑達が神器の力で魔王を弱らせ、最後にオスカーが女神の力を使い封印するのじゃ。さすれば帝国の脅威から怯えることもなくなるじゃろう」
「わたし達の旅はこれで終わるんですね。皆さんと会ったのはつい最近のことですけど、長い時間過ごした感じがします」
「そうだな。早く魔王の野郎をぶっ殺そうぜ!……あっ」
ヒュドールはオスカーの方を見る。彼が何を言おうとしたのか察したオスカーは、これに笑って応える。
「別に気を遣う必要なんかない。それに、俺もこうなることは薄々勘づいていた」
「そ、そっすか……」
気まずい沈黙が場を支配する。その空気を変えたのはユージーンだった。
「黙ってる暇があったら帝都に向かった方がいいんじゃないか? 早く恋人を苦しみから解放してやれ」
そのユージーンの言葉にオスカーはフッ、と笑う。
「ああ、そうするよ。ありがとう、ユージーン」
「フン。貴様に礼を言われると気持ちが悪い」
ユージーンは少し赤くなった顔を隠すように俯いた。
「話は終わったか? 帝都までは時間がかかる。そこでじゃ、わらわがそなたらを帝都まで転移してやろう」
アイリーンは両手を広げ詠唱すると、六人の後方に光の柱が現れる。
「その柱に入ると即座に帝都まで転移出来る。魔王はどのような攻撃をしてくるか分からぬ。用心するのじゃぞ。そして、生きて帰ってこい」
「ありがとうございます、アイリーン様」
クロードが最初に光の柱に入る。それに続きオスカー達も柱へと消えていった。
アイリーンはその場に残ったゼルダを見る。
「のうゼルダ? そなたは行かんのか?」
「オスカーには恋人がいたのね……」
「そなたはオスカーに好意を寄せておったな」
「女神様には全てお見通しなのね」
ゼルダは少し黙っていたが、暫くして口を開いた。
「くよくよしても仕方ないわね! あたしはオスカーの恋を応援するわ。やっぱり、オスカーには本当に愛する人と幸せになってほしいもの。その代わり、あたしだってオスカーに負けないぐらい幸せになるわ。あいつよりイケメンな彼氏を見つけるんだから!」
ゼルダはアイリーンに背を向けた。その肩は微かに震えている。その肩をアイリーンは優しく抱く。
「そなたは強い娘じゃな。その強さで、オスカーを支えてやれ」
アイリーンは肩を抱く手を離すと、今度は背中をポンポンと叩いた。
「ありがとう女神様。あたし達、全員生きて帰ってくるから」
そう言うと、ゼルダは柱の中へと消えていく。
ゼルダが柱から出ると、そこはヴァルト城の前だった。
「おいゼルダ、遅いぞ。何をしていたんだ?」
「あんたのせいで遅くなったのよ。そんなに怒らないでほしいわ」
「俺の? 意味が分からん」
「なんだオスカー。またゼルダちゃんを怒らせたのか?」と二人のやりとりを見てクロードはニヤニヤしている。
「まあまあクロード様。早く魔王の所に行きましょうよ」
「ヒュドールさんの言う通りですよ! オスカーさんの恋人もどういう人か気になりますし」
「別にそんなことに興味はないが。おい貴様、その魔王がどこにいるか分かるのか?」
「まあな。確証はないが、心当たりはある」
オスカーは城に向かって歩き出す。皆はスタスタと歩き出したオスカーについていく。
城は妙に静かだった。魔王復活に皆逃げたのだろうか?
オスカーは城内をまるで自分の家であるかのように進んでいく。向かっている先は、二人が色々な夜を共に過ごした場所、アルベルトの寝室。
とうとう寝室に辿り着くと、オスカーは扉を開ける。すると、窓の側にアルベルトが立っていた。いや、今はアルベルトの姿をした別人だ。
「アルの体、返してもらうぞ!」
「フハハ。ヒーローみたいな登場の仕方だな」と、ヴィルヘルムは笑いながら振り向いた。
「あの子、ヴェンデルガルトちゃんでしたっけ? 可愛かったなあ。敵じゃなかったら付き合いたかった」
「女王って言っていたよ。そんな女王様がお前なんか相手にするかな?」
「なんか皆の俺に対する当たり強くないすか?」
ヒュドールがしょんぼりしていると、フォティアが近寄ってきて、「元気出してください」と声をかける。
そんなヒュドールはフォティアの頭を優しく撫でる。「君は俺の天使か」と呟き少し泣きながら。
「ちょっとあの二人いい感じじゃない?」というゼルダの提案によってヒュドールとフォティアの二人から少し距離をとる四人であった。
ラディン村を横目にマナ地方に入る。初めて神殿を見たゼルダ、フォティア、ヒュドールの三人はその美しさに息を呑んでいた。
「綺麗な場所ね」
ゼルダが言うと、
「魔王を倒したら皆でピクニックでもしましょうよ」とヒュドールが提案する。
「お前はクロードと同じことを言うな」
そうオスカーがツッコむ。
「クロード様とヒュドールさんって、色々似ていますね。雰囲気とか、顔もちょっと似てるかも?」
「マジ? もしかしたら、クロード様の代わりとかイケるんじゃないすかね?」
「おい貴様、思い上がるな。貴様みたいな能天気で変態な男にクロード様の代わりが務まる訳ないだろ。一回死んで人生やり直せ」
「ひぃぃ……。ユージーンさん怖いんすよ。クロード様を尊敬しているのは分かりますが、そんなんじゃ友達出来ませんよ」
「うるさい! この……馬鹿!」
「返しが子供みたいになってるわよ」
皆が騒いでいる間、クロードは一人扉を調べていた。
「ユージーンの喧嘩相手はオスカーだけでいいよ。そんなことよりオスカー、ちょっと来てくれないか? この扉、どうやらお前しか開けることが出来ないみたいだ」
チッ、と舌打ちをするが、オスカーはクロードの元に駆け寄る。そしてオスカーが扉に手を伸ばすと、ゴゴゴ……と音を立て扉が開く。
神殿内部まで進むと、またしても三人はその美しさに息を呑むのであった。
「外装も美しいけど、内装もとても美しいわね」
内装に見入っていると、誰かがヒュドールを後ろからツンツンと突く。振り返るが、そこには誰もいない。ヒュドールは向き直ると、また突かれる。
「誰すかさっきから」と謎の手を掴み振り返る。すると、そこにはアイリーンが立っていた。アイリーンの姿を見たヒュドールは顔を真っ赤にして固まっている。
「そなた大丈夫か? 顔が真っ赤じゃぞ? 熱でもあるのかのう?」
アイリーンは少し浮きヒュドールの顔の高さまで自身の顔を合わせると、そのまま額と額をくっ付けた。室内の温度まで上昇したんじゃないかと思うぐらい、ヒュドールは興奮している。このままでは興奮のあまり気絶してしまうと悟ったクロードは、ヒュドールをアイリーンから引き離した。
「すみませんアイリーン様。今日神殿に来たのは」
「英傑を見つけ神から神器を授かったのじゃろう?」
クロードがみなまで言う前にアイリーンが答えた。
「ご存知だったのですね」
「当然じゃ、わらわは女神じゃぞ? では、後はわらわがオスカーに封印の力を与えるだけじゃな。オスカー、こちらへ」
呼ばれたオスカーはアイリーンの側へと歩く。
「そなたに力を与える前に一つ問いたいことがある。そなたと魔王の器である皇帝アルベルトは恋人同士じゃそうじゃな。して、魔王を封印するということは皇帝を討つということ。その覚悟はあるのか?」
「当然だ。普通じゃなくなった恋人を元に戻すのは俺の役目だ」
ゼルダはオスカーの方を見るが、すぐに目を逸らす。
「そうか。クリミナの英雄よ、我が女神の力、そなたに与えん」
アイリーンがそう唱え両手を天に掲げると、金色の光の玉が現れオスカーの体内へと入っていった。
「まずは英傑達が神器の力で魔王を弱らせ、最後にオスカーが女神の力を使い封印するのじゃ。さすれば帝国の脅威から怯えることもなくなるじゃろう」
「わたし達の旅はこれで終わるんですね。皆さんと会ったのはつい最近のことですけど、長い時間過ごした感じがします」
「そうだな。早く魔王の野郎をぶっ殺そうぜ!……あっ」
ヒュドールはオスカーの方を見る。彼が何を言おうとしたのか察したオスカーは、これに笑って応える。
「別に気を遣う必要なんかない。それに、俺もこうなることは薄々勘づいていた」
「そ、そっすか……」
気まずい沈黙が場を支配する。その空気を変えたのはユージーンだった。
「黙ってる暇があったら帝都に向かった方がいいんじゃないか? 早く恋人を苦しみから解放してやれ」
そのユージーンの言葉にオスカーはフッ、と笑う。
「ああ、そうするよ。ありがとう、ユージーン」
「フン。貴様に礼を言われると気持ちが悪い」
ユージーンは少し赤くなった顔を隠すように俯いた。
「話は終わったか? 帝都までは時間がかかる。そこでじゃ、わらわがそなたらを帝都まで転移してやろう」
アイリーンは両手を広げ詠唱すると、六人の後方に光の柱が現れる。
「その柱に入ると即座に帝都まで転移出来る。魔王はどのような攻撃をしてくるか分からぬ。用心するのじゃぞ。そして、生きて帰ってこい」
「ありがとうございます、アイリーン様」
クロードが最初に光の柱に入る。それに続きオスカー達も柱へと消えていった。
アイリーンはその場に残ったゼルダを見る。
「のうゼルダ? そなたは行かんのか?」
「オスカーには恋人がいたのね……」
「そなたはオスカーに好意を寄せておったな」
「女神様には全てお見通しなのね」
ゼルダは少し黙っていたが、暫くして口を開いた。
「くよくよしても仕方ないわね! あたしはオスカーの恋を応援するわ。やっぱり、オスカーには本当に愛する人と幸せになってほしいもの。その代わり、あたしだってオスカーに負けないぐらい幸せになるわ。あいつよりイケメンな彼氏を見つけるんだから!」
ゼルダはアイリーンに背を向けた。その肩は微かに震えている。その肩をアイリーンは優しく抱く。
「そなたは強い娘じゃな。その強さで、オスカーを支えてやれ」
アイリーンは肩を抱く手を離すと、今度は背中をポンポンと叩いた。
「ありがとう女神様。あたし達、全員生きて帰ってくるから」
そう言うと、ゼルダは柱の中へと消えていく。
ゼルダが柱から出ると、そこはヴァルト城の前だった。
「おいゼルダ、遅いぞ。何をしていたんだ?」
「あんたのせいで遅くなったのよ。そんなに怒らないでほしいわ」
「俺の? 意味が分からん」
「なんだオスカー。またゼルダちゃんを怒らせたのか?」と二人のやりとりを見てクロードはニヤニヤしている。
「まあまあクロード様。早く魔王の所に行きましょうよ」
「ヒュドールさんの言う通りですよ! オスカーさんの恋人もどういう人か気になりますし」
「別にそんなことに興味はないが。おい貴様、その魔王がどこにいるか分かるのか?」
「まあな。確証はないが、心当たりはある」
オスカーは城に向かって歩き出す。皆はスタスタと歩き出したオスカーについていく。
城は妙に静かだった。魔王復活に皆逃げたのだろうか?
オスカーは城内をまるで自分の家であるかのように進んでいく。向かっている先は、二人が色々な夜を共に過ごした場所、アルベルトの寝室。
とうとう寝室に辿り着くと、オスカーは扉を開ける。すると、窓の側にアルベルトが立っていた。いや、今はアルベルトの姿をした別人だ。
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