狸と猫と子犬と子猫

猫の子どちら

　もしかしたら、できたのかもね。そう夫のたぬきさんと話しました。
　
　「やっぱあの日だろ…」
　
　どうも、猫たちは盛り上がると出来やすい。ちょいと奮発して、ああいう用途のホテルに少しお休みしたときだろうと。時期的に。
　
　検査薬も反応を示しましたしね。あの日はふうやれやれとまったりして、二人で持ってきたゲームで一狩りやったあとでした。
　
　当時猫たちはあのゲームがマイブームでしてね。旦那のたぬきさんが操虫棍、猫はガードできるので片手剣使って広域スキルでひたすらお薬飲んでヒーラー係りしてましたわー。
　
　それでよく覚えていたんですよね。
　
　それで二人で話し合いしたのですけども。
　
　比較的年齢が高いにもかかわらず、私たちの的中率は高い。そんで、大事なことなんですけど。二人とも、セックス自体はそんなに嫌いではないです。むしろ好きなほう。今でも週に一度はしてますしね…そうなると問題になるのですけど、避妊手段。今回は子供が欲しくてあえて何もしていませんでしたが、これからを考えるとコンドーム代もバカにならんし、何よりたぬきさんが「ゴムヤだ、生がいい」とのたまう。
　
　そんなカップルにちょっと痛いんですけどとある手段があります。卵管結紮（らんかんけっさつ）と言うんですけども。女性は生理の前、卵巣から子宮に向かう際、卵管と言う管を通って向かいます。そこの管を切る、もしくは縛ることによって卵子が子宮に到達するのを防ぎ、着床させないことで妊娠を防ぐというものです。腹部の切開を含むので、丁度私には良かったというか…
　
　上の子を帝王切開で産んでいますので、そうなると大抵二人目の子も帝王切開になることがほぼ決まります。一度腹部を切開していますので…子供のためにも、母体のためにも。風船に大きな切り傷がある状態ですからね、いわゆる。なので子供が成長するに従い、お腹は大きくなりますから…自然と妊婦のリスクも上がるのです。帝王切開は、現在は三人くらいが限度といわれております。そう聞くと、一度は何が起こるかわからないので残しておき、子供は二人で終わりにしようと。そう話したのです。たぬきさんも、賛成してくれました。二人とも、二人兄弟だったので。
　
　おなかの子の性別にかかわらず、私たちの子供たちは二人にしようと話しておりました。
　
　上の子が男の子だったし、そりゃあ女の子もいれば楽しいでしょうけど。でも、こればっかりは授かりものですし、すでに決まってますしね。おそらくおなかの中の子はタツノオトシゴレベルの外見でしょうけど今。産むまで、おまたを見せてくれないシャイなお子さんもいますしね。もっと詳しい検査をすればわかるパターンもあるんでしょうけど、うちらはそこまでして知りたいわけでもないですしね。
　
　…ただ、なんだかおなかの子は食いしん坊な気がしました。
　
　上の子のときはやたらと魚介クリームスパゲティが食べたかったんですけど、この子のときはすしが食いたかった。
　
　…魚好きだなうちの子達。確かに今もうちの子はお魚大好きですね。しかも生。すし大好き。まぐろ、サーモン、いくら、ねぎとろ…好きだな確かに。むしろ煮た奴とか焼いた奴があまり好きじゃないという…
　
　とにかく、おなかを切ることがわかっているので、卵管の手術も一緒にしてもらえば良いんじゃね？となったわけです。
　
　まぁ、私も妊娠のリスクはこわかったりしますので、反対はしなかった。母親にその話をしたら、一瞬難しい顔をされましたけどね。ククルやビィちゃんみたいなもんでしょうとおもってたから抵抗無かったけど、その感性は人としておかしかったのかもしれない。まぁやめる気無かったですけど。
　
　ちなみに、卵管結紮をしたけれど妊娠しちゃうということも一応あるようです。卵管が修復されてしまうパターン。まぁそのときは…「それだけうまれたかったってことだろうしね」と、産むことにしましょうねと娘を産んだ後に話しましたね。まぁ今のところそれは起こっていないのでそれでいいかな。