狸と猫と子犬と子猫

猫と狸は涙腺緩め

ここのアイスは美味しいんですよ、あとここのお饅頭は安くて美味しいんです、で、夏だけかき氷やるんですけど、この味が見た目と違ってて面白いんです、などと食べログよろしく超個人的食い物のおすすめレビューを披露しつつ、郊外のモールの映画館に向かいました。

もちろん！配布用にゲームも忘れずにね！初めての体験なのでドキドキです。

狸さんの運転は、本人いわく「上手ではない」そうだけど、時折感情のままに荒ぶる父の運転が基準だった自分には、大変快適なドライブでしたよ。

車はお持ちではないそうで、今回はレンタカーで来られたそうな。

映画館！久しぶり！キョロキョロする私を尻目に、狸さんはチケットをとってくれていました。

あらかた、自分の財布具合を話しておりまして…おごられてばかりも申し訳なかったので、今度からは手作りお菓子を手土産にしよう！と決意した猫でした。

母の手伝いの延長で、料理もですが、製菓もそれなりに嗜みましたし、シフォンケーキなんかは、友人の誕生日プレゼントにとよく焼いたりしていましたし。


『好きな異性は胃袋でつかめ！』
とは昔から言われておりましたが、比較的有効らしいです。

「確かにそればかりではないけど、嫁さん選ぶ決めてのひとつにはなったよ」

…だそうです。

「もうすぐ嫁さんと出会って十年になるんだよ～うへへ。…もっと頭撫でて」

先日、布団でごろごろするという彼的に至福の時間を過ごしながら、狸さんはそうおっしゃっておりました。

彼の方が記念日とかそういうのを気にするたちなんですよね。うぁ！そういえばもうすぐ結婚記念日だったか！忘れてた。


まあ、お菓子作りは、今も時々はしています。義母は私の作るオレンジシフォンや、アマンドショコラを喜んでくれますし、旦那の職場にはバレンタインのときにチョコつくって配っておいで～って持たせてますし。子供たちにもたまにさせますしね。今時、男の子だろうと、家事は一通り覚えさせよう！というのが我らの見解です。

嫁さん(そもそもきてくれる奇特な方いらっしゃるかしら)なしではなんにもできない、嫁さんに負担ばかりかけるような情けない夫にはしたくないですしね…息子は。そもそもあいつに嫁さんきてくれるかしら。むしろもらってやってください。あいつが幸せなら、別に同性でもいいよもう。のしつけてふくさにくるんで、お渡しします！…ってどこのクレオパトラさんだ。


映画は…いい話だった…泣けた。なかないように我慢してた。二人とも。子持ちになった今、さらに泣けそうな気がする。

ゾロアちゃん可愛かった…

親御さんの気持ち考えると、もう心がきゅうってします。

それから、映画の感想など話しつつ、お茶などして、その日はお別れしました。

近場に宿をとっているそうで、明日もお話ししましょう、と明日の予定をたてて、猫はにまにまと眠りにつきました。

これから、週末になると狸さんが自宅付近まで迎えに来てくれて、いろんなところにおでかけする、というのが常態化していきました。