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「なんか見覚えのある廊下だな」
「今回のはわたし関係ないからね」
「そんなの疑ってねぇよ」
「そうだこの城をみて思い出した、美玖がはじめて俺に加護の一つを教えてくれた時なんで能力って言ったんだ」
「それはね、あなたを試してたんだよ」
「どういうことなんだ」
「お前ら着いたぞ、これから入る部屋にはアル様がいる、だから聞かれたこと以外口を開くな」
なんでこいつ偉そうになんだよってなるけど、まぁこれに関しては元の世界でのアニメとかでは普通だったからな
それにアルって誰だよ
この国の王かなんかかよ
「失礼します、二人を連れてきました」
この見た目はやっぱり王だよな
「聞こえてるかな冷泉くん、今君の前にはいる人は殺しておく必要がある、僕はこれ以上のことは言えない、ただでさえこれは不正だからね、頑張れ冷泉くん、そうそう名乗るのを忘れていたね僕の名前は伊勢谷、伊勢谷陽太それじゃあまたね」
伊勢谷陽太って誰だよ
それに不正ってなんだよ
殺しておく必要があるってなんだよ
これがもし本当なら
それを信用していいのか
試してみるか
「よろしくねアルさん」
「そんなに余裕はないからねあまり調子に乗るのはやめたほうがいいよ、これ以上は本当に僕が殺されるから」
ここでほんとに殺さないといけないのか
でも俺はなんの武器も持ってないのにどう殺すのか
「冷泉、いまの話聞こえたんだけどやっぱり選ばれた人だったんだね」
「はぁ何言ってんだよ」
「それには詳しく話す暇はないよ、だからいまから言うことをしてね」
なんでこいつもアルを殺そうとするの
「いまから刀を構えて」
「いや、刀なんかないんだけど」
「刀を持ってると思ってやったら大丈夫だよ」
「俺はそこまで馬鹿じゃねぇぞ」
「黙ってさっさとしなさい」
やるしかないのかよ
これでいいのか
「そうしたら刀がでてくるからあとは想像で技をだしたらどうにかなるよ」
「まじだ、刀でてきた、あとは殺すだけか」
「頑張れ冷泉」
せっかくならかっこいい技で名前をつけたいいな
「よし決まった、風林火山」
「思ってたよりすごい技がでてきたね」
これでいいんだよな
殺さないとダメだったんだよな
でも俺は人殺しだ
これからどうすれば
俺も死ぬべきか
そうだな
俺は...
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