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1章、人が生きる世こそ地獄ではないか

王朝秘史 至高王伝~本伝から外伝まで~ 序章抜粋

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 大勢のステータスを作中に書いてしまうと読みづらいのでは? と思いましたので改めての人物紹介と併せ、作中では書けなかったステータスも公開していきます。ただの人物名をつらつらと表記するモノではございませんのでお読み頂けたら嬉しいなぁ。
 ※数値に関しては16話までのものとなります。
_____________________________________
 
 国や領主に民を慈しみ導く心は無く、ねたみやそねみ、裏切りによる悲嘆が其処彼処そこかしこで繰り返される、そんな混迷を極めたる人の世を改めんと1人の青年が起ちあがります。
 混迷を極めたる人の世を大きく変え暗黒の中世に終止符を打ち、人の有り様に変革を遂げさせた『大きな一歩』を成し遂げた偉大なる至高王と、彼に従い時代を綺羅星の如く駆け抜けた英雄達の生きざまを収めたローゼンクランツ王朝秘史~至高王伝~ですが、その内容を少しだけ紐解きつつ皆さんにお見せしましょう。
 
・アレクシス・フォン・ローゼリア、男、20才
 LV11、統88+7、武77+5、政85、知94、魅91
 加護:女神の恩寵:運が上昇、毒、麻痺などの状態異常に抵抗、
    LV2アップ時ボーナスポイント付与、良成長補正、神眼付与
   :聖なる花冠ローゼンクランツ:LVアップ必要経験減少、配下の成長率アップ(小)
    配下のLVアップ必要経験減(小)
 
 暗澹あんたんたる世に一筋の光明たるが如く現れた1人の青年、本作の主人公。
 ローゼリア伯フランツの嫡子アレクス。
 本を読むのが大好きな優しい男の子でした。弟を救うべく父と共に出陣し不幸な結末を迎えますが、女神シュマリナ様の奇跡により彼の中に眠るもう1人のアレク『シア』が目覚めます。
 前世も今世も裏切りにより両親を討たれ、自身の命も含め全てを失ってしまう彼達ですが、その悲しい生い立ちが人が生きる世の惨たらしさを、救いの無い世を変えてやるんだと決意し起たせることに繋がるのです。
 彼らに取っては辛く悲しい事でしたが、人類史にとってはきっと必要な事だったのでしょうね。
 
 誕生日は3月18日です。14話では既に20歳になっています。
 父や母を失ったばかりで祝い事を行う気分でもなく、ローゼンヌ救出の為出撃中であり作中では記載されておりません。
 
・ハーマン ・フォン・ブランシュ、男、51歳
 LV17、統66、武43、政72、知71、魅72
 ブランシュ家の三男。
 ブランシュ家は貴族でありながらも決して裕福な家ではありませんでした。家督は長男が継ぐ決まりでしたが、弟や妹の世話を生涯見てやれるほど裕福な家では無く経済的にゆとりが無かったため『男は自分の足で立て、独立せよ』と父に言い聞かされ育ちます。
 三男であった彼も父の教えを守り『生涯兄の保護下で暮らすのはご免こうむる』と言うや、将来家を出て生活が出来るよう政務官を目指し勉強していく事になります。この台詞にハーマンの親兄弟への思いが込められていると思うのは気のせいでしょうか?

 時のローゼリア伯のフランツが父より領主の見習いとして実際に領政を始めた頃、自分の代で長く家の事を任せられる良き者は知らんか? と人材を広く探している事を知りローゼリア領へ単身乗り込み門戸を叩きます。
 以降親子2代にわたり長くローゼリア家の家令を勤め上げる事になります。

・アンネマリー・クライネルト、女、21歳
 LV4、統62、武37、政62、知72、魅74
        ↓
 LV5、統63、武37、政64、知74、魅76
 誕生日は2/14、主人公より少しだけお姉さん。
 10歳の時に母が無くなります。
 妻が亡くなり、男手1つでは子供の面倒など見れたものでは無いと考えた父により奉公に出されてしまいます。
 詳細は伝わっておりませんが、ローゼリア領主館にてメイド見習いとして働くなか同じような年齢のアレクスに心を救われるそうです。それが余程嬉しかったのか、その日以降アレクスの専属メイドとなるべく彼女の努力の日々が始まります。それは今も変わりません。

 素質を見抜いたアレクシスが徹底的に教育を施し彼女もそれに見事応え続け、平民でありながらも、この時代屈指の……楽しみに先の展開をお待ちください。

・ユリシス・ラ・シュバリエール、女、23歳
 LV9、統72+3、武72、政64、知74、魅82
 その他:信奉
 毒に倒れた青年を助けんと昼夜を問わず治療を続けるユリシス、『もう駄目かもしれない』そう思い始めた矢先、彼女の眼前で始まる厳かなる神の奇跡。
 黄金の煌めきに包まれ息を吹き返す青年の体には聖紋が刻まれており、女神様より加護と使命を賜った存在である事を知ります。それを知った彼女は感極まり落涙し自分の天命を悟ります。
 以後、命果てるその瞬間までアレクシスの側で彼の為に働く事を誓います。
 何でも……。

 彼に誠心誠意真心を捧げ尽くすユリシスは、命果てし王妃を救わんと……
 彼女も重要人物の1人です。楽しみに先の展開をお待ちください。

・オスヴァルト・ノイマイスター、男、21歳
 LV10、統77、武80、政68、知70、魅77
 帝国歴197年アレクスが14歳の時、ヴァイス、ホルガー、アイリーンと供に彼の専属従騎士となります。これはフランツ伯の次は長子アレクスが伯爵領を治め、アレクスが当主となった際に近しく信用できる者達を側近として作ってやろうと言う父の想いから来たものです。
 次子アルザスは跡継ぎではありませんので専属の従騎士は充がわれておりません。
 そんな4従騎士の兄貴的存在なのがオスヴァルトです。
 すぐ毒を吐く癖がありますが悪意はありません、なおアレクシスが伯爵となった際4従騎士は全員正式にされています。

・ホルガー・シュタインホフ、男、19歳
 LV7、統63、武82、政48、知52、魅72
 その他:空腹
 アレクス専属従騎士でした。詳しくはオスヴァルトの欄を参照してください。
 いつもニコニコ温和な彼ですが、戦場で一たび武器を振るえば鬼人のように戦います。体躯は非常に大きくアレクシスがびっくりするほど食べます。元4従騎士についてはこれからたくさん出番がありますので楽しみにお待ちください。
 
・エイブラム・フォン・ヴァイメルシュタット、男、50歳
 LV16、統74、武76、政52、知55、魅71
 ローゼリアの老騎士でアレクスや4従騎士に剣や槍術を教えてくれたのは彼です。
 アイリーンの父でもありますが、歳を取ってから出来た待望の子ですので溺愛しており、その溺愛っぷりはローゼリア家中でも有名でしたが、年頃のアイリーンはそれが恥ずかしく避けられる事もしばしば。
 ノーファーの変にて主君フランツを失い、その責任から死罪を賜るようアレクシスへ願いますが、誰の責任でもないと助命されます。以降はアレクシスへ仕え若い者が多いローゼリア家中の『重し』として年長者の役割を全うして行きます。
 
・アイリーン・フォン・ヴァイメルシュタット、女、20歳
 LV7 、統74、武76、政56、知71、魅78
 エイブラムの娘です。
 彼が歳を重ねてから出来た待望の子、ですのでローゼリア家中でも知らぬ者はいないと言われるほどの溺愛を受けて育ちます。年頃となりそんな父が恥ずかしく、避ける事も増え始めた矢先ノーファーの変により父の生死は不明となります。
 後日父の生還を知り涙するアイリーン、変以降は父を避ける事もなくなりました。

 幼少期より彼女の主君とアレクスですが、変以後アイリーンの心の内は移ろい変化していきます。助命の恩や彼の生きざまを見て”人に定められた君主”では無く、彼こそが”自ら望んで尽くす君主”へと変貌していくのです。
彼女もまた後世に燦燦とその名を残す者の1人です。

・ヴァイス・ゼーレヴァルト、男、20歳
 LV7、統82、武90、政62、知72、魅78
 父はアウグスト・ツー・レーヴァンツェーン
 母はホーリー、妾の子である。
 ヴァイスの母ホーリーを見初めたレーヴァンツェーン当主ヘルマンは既に嫁いでいた彼の母を無理やり奪い手籠めにしてしまいます。
 その翌年男児を授かるも「誰の子かわかったもんではない」とのたまい彼に愛情を注ぐことはありませんでした。そんなヴァイスは12歳の頃、隣領への修業名目で放逐されローゼリア家へやって来ます。
 やってきた当初は自信が無く常に何かに怯えたような子で、ノーマン曰く『正直務まらんと思った』と言われた彼でしたが、此処でローゼリア伯の長子アレクスと出会います。
まさに運命の出会いと言って良いでしょう、彼に母以外で愛情をくれた最初の人がアレクスでした。以降2人はまるで血を分けた本当の兄弟のように過ごし真っすぐに成長して行きます。この関係は死が2人を別つまで変わりません。

 幼き頃から愚直なまでに続けて来た鍛錬が彼が持つ素質を見事に開花させ、帝国でも屈指の強さを誇る騎士へと成長し、兄の大業を果たす為に大車輪の活躍を見せて行きます。
 後のローゼクランツ王国の双璧の1人で、ローゼンアインツ花冠の騎士№1の名を与えられます。
 余談ですが、後世においても至高王アレクシスの墓を参る人は非常に多く、その人気ぶりからまるで観光地のようにさえなっています。そのアレクシスの墓の前に彼を守るように建てられた墓が彼の墓になります。死後もアレクシスと王妃を守っているのでしょう。

『其の人柄は忠義の人にて、至高王の矛となり敵を討ち滅ぼす者也。ー美忠公伝より抜粋ー』

・ホーリー・ゼーレヴァルト、女、37歳
 LV5、統55、武38、政56、知69、魅72
 ヴァイスの母です。
 レーヴァンツェーンの嫡子アウグストを捕らえる事に成功したアレクシスは、彼の返還の見返りとして父フランツの遺体返還とヴァイスの母ホーリーの身柄引き渡しを要求します。アレクシスのお陰で8年ぶりに息子と再開し共に暮らせることとなるのですが……、このあたりは追々掲載予定ですので楽しみにお待ちください。

・ツァハリアス・フォン・ローゼンヌ、男、44歳
 LV14、統68、武66、政76、知78、魅86
 ローゼンヌ家子爵でツェツィーリアの父です。
 帝国内で最も肥沃である黄金の麦穂平野の一端に領を有していましたが、前王朝に連なる血統を持つ家に帝国は厳しくあたります。一部とはなりますが”その代表的なもの”として挙げられるのが2つの大橋の永代に渡る補修で、有事の際には多大なる出費に迫られる事からローゼンヌ家は代々質素倹約、質実剛健を家訓として累を重ねて行きます。

 贅沢はせず華美を嫌い善政を敷くツァハリアスと、彼の血を正しく受け継ぎ高潔に育った娘ツェツィーリアが育まれたのはこうした家風の影響が大きいと言わざるを得ません。
 領の大半を失いながらも残されたローゼンヌの全てをアレクシスに託し、以降彼は国政に力を入れ内助にて彼を支えていく事になります。
 
・ツェツィーリア・フォン・ローゼンヌ、女、20歳
 LV8、統89+7、武89、政72、知69、魅95
        ↓
 LV9、統90+7、武90、政73、知70、魅95
 誕生日は8月24日、アレクシスよりほんの少しだけ年上です。
 彼女の美しさはつとに有名で、後世で”世界の四大美人の1人”に名を上げられる程の美しさを誇ります。
 後世の人が彼女を語る時、どうしても美が先行してしまうツェツィーリアですが、宮殿で美しく着飾りふんぞり返るような女性では無く、強く勇敢で男勝りな部分も併せ持ち、かの一騎当千で有名な名将ヴァイスと互角に戦えるほどの強さも持っていたそうです。
 そんな彼女はローゼンヌ子爵家の長女としてこの世に生を受けますが、20才の頃、複数の隣領から突然に攻められ予期せぬ初陣を飾る事となります。寡兵のなか知勇の限りを尽くし懸命に戦いますが、兵尽き、矢きわまりて万事休すのところをアレクシスに救われ、以後彼の旗の下でその槍を振るう事となります。

 後のローゼクランツ王国の双璧、ローゼンツヴァイ花冠の騎士№2の異名も持つ彼女ですが語りすぎると楽しみが失われてしまいますので、ここらで彼女の紹介は終えようと思います。
 
・ラウラ・アーデ、女、20歳
 LV9、統74、武72、政66、知67、魅74
       ↓
 LV10、統75、武73、政67、知68、魅75
 ツェツィーリアの元従騎士であり現在は第2騎兵隊副官。
 ローゼンヌがローゼリアの旗下へ加わると同時に彼女も加わる事になりました。
 幼い頃からツェツィーリアの従騎士だった彼女は、ローゼリア軍内においてもツェツィーリアの側で戦う事を望んでおり、戦いの際は副官として配属される事が多くあります。
 彼女自身高い能力を有している事、そして彼女もまたツェツィーリアと同じくしてアレクシスに命を救われている事からローゼリアと彼に対して恩義を感じています。
 ツェツィーリアの為なら死さえ厭わなかった彼女も、気が付けば後にローゼンクランツの高名な騎士の1人として名を残す事になります。

・ヘイゼル・サンクトアンネン
 ローゼンヌの騎士。
 複数の隣領から突如として攻められ、予期せぬ初陣を飾ったツェツィーリアに従い参戦しますが、ツェツィーリアを救うため壮絶な戦死を遂げます。彼が居なければツェツィーリアもまた居らず歴史は確実に変わった事でしょう。
 ローゼンクランツ王国では以後、人を救いし功にて顕彰けんしょうされる際に彼の名が付いたヘイゼル褒章が贈られる事になります。
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