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終電
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都会に出てきてまだ数ヶ月が経ったぐらいの頃。
その日は送別会で遅くなり初めての終電だった。
何とか電車に間に合ったが車内にはすでに沢山の人が。
仕方ないので入口右脇のスペースに外を向く形で立つことにした。
次に来る電車からの乗り換え客を待つとのアナウンスが流れる。
しばらくして反対のホームに電車が入ってきた。
ドアが開くと同時に急いでこちらの電車に乗り込んでくる人たち。
少し余裕のあった車内はあっという間にいっぱいになった。
乗る車両を決められず、車両の状態を確認しつつ足早にホームを行き交う人がまだチラホラいる。
そんな人の中に、紺色のスーツを着たガタイの良いリーマンがいた。
リーマンがこちらの入口を見た時に目が合った。
リーマンは足を止めた。
そして少しこちらを見ていたかと思うと、俺のいる入口の方へとやってきた。
正直あと一人乗れるかどうか位のスペースしかない。
俺は身体を少し右へズラしスペースを作る。
他の人も少し奥へ詰めスペースを作る。
リーマンは俺の方を向く形で、なんとかそのスペースに身体を収めた。
しばらくしてドアが閉まり、電車がゆっくりと動き出す。
揺れで俺の左手の甲がリーマンの太ももに触れる。
横目にチラリとリーマンを見るが、特に気にしている素振りもなくスマートフォンをいじっている。
これ以上動く事もできないので、そのまま知らんふりをすることにした。
電車の揺れに合わせ、俺の左手の甲がリーマンの太ももを撫でる。
その感触はとても気持ちよく、思わず意識を左手の甲に集中させる。
するとリーマンが少し足の置き場を変えた。
それにより、俺の左手の甲がリーマンの股間に触れる位置になった。
さすがにこれはまずいと思ったが、変に手を動かしてもいけない気がするので、そのまま知らんふりを続けた。
電車の揺れに合わせ、ときたま柔らかな感触が左手の甲に伝わる。
しかし、柔らかな感触は硬い感触へと変わっていった。
まさかと思い、チラリとリーマンを横目で見ると、ちょうどリーマンも視線をこちらに向けたところで目が合った。
一重の鋭い瞳は何かを訴えているようだった。
リーマンは電車が揺れたタイミングで再度足の置き場を変えるのと同時に、さらにグッと身体を俺の方へ寄せてきた。
これにより俺の腕は完全にリーマンの股の間へ入り、硬くなった股間が腕に押し当てられる形となった。
4つ目の駅で少し人が降りたのか、ぎゅうぎゅうだった車内に多少余裕ができた。
しかし、リーマンは立ち位置を変えようとはせず、いまだにリーマンの股間は腕に押し付けられている。
これはもう完全に誘われているとしか思えない。
ここでこの誘いに乗るべきか否か。
しかし、人目があるのであまり派手なことはできない。
それにリーマンが誘っているという絶対的な保証があるわけでもない。
もし違ったら大問題だ。
そんな葛藤を繰り返す間も、リーマンの硬くなった股間は揺れに合わせて腕に押し付けられる。
すると俺の降りる駅名のアナウンスが流れ我に返る。
ちょうど俺が立っている方のドアが開いた。
沢山の人が降りそれに流される。
リーマンを探すと再び電車へ乗り込んでいるところだった。
どうやらリーマンの最寄り駅はさらに先の駅らしい。
閉まったドアの窓越しにリーマンと目が合った。
そしてリーマンは微笑んだ。
電車がゆっくりと動き始める。
人波に流されながらそれを眺めていた。
来週も最終電車に乗ろうかな。
その日は送別会で遅くなり初めての終電だった。
何とか電車に間に合ったが車内にはすでに沢山の人が。
仕方ないので入口右脇のスペースに外を向く形で立つことにした。
次に来る電車からの乗り換え客を待つとのアナウンスが流れる。
しばらくして反対のホームに電車が入ってきた。
ドアが開くと同時に急いでこちらの電車に乗り込んでくる人たち。
少し余裕のあった車内はあっという間にいっぱいになった。
乗る車両を決められず、車両の状態を確認しつつ足早にホームを行き交う人がまだチラホラいる。
そんな人の中に、紺色のスーツを着たガタイの良いリーマンがいた。
リーマンがこちらの入口を見た時に目が合った。
リーマンは足を止めた。
そして少しこちらを見ていたかと思うと、俺のいる入口の方へとやってきた。
正直あと一人乗れるかどうか位のスペースしかない。
俺は身体を少し右へズラしスペースを作る。
他の人も少し奥へ詰めスペースを作る。
リーマンは俺の方を向く形で、なんとかそのスペースに身体を収めた。
しばらくしてドアが閉まり、電車がゆっくりと動き出す。
揺れで俺の左手の甲がリーマンの太ももに触れる。
横目にチラリとリーマンを見るが、特に気にしている素振りもなくスマートフォンをいじっている。
これ以上動く事もできないので、そのまま知らんふりをすることにした。
電車の揺れに合わせ、俺の左手の甲がリーマンの太ももを撫でる。
その感触はとても気持ちよく、思わず意識を左手の甲に集中させる。
するとリーマンが少し足の置き場を変えた。
それにより、俺の左手の甲がリーマンの股間に触れる位置になった。
さすがにこれはまずいと思ったが、変に手を動かしてもいけない気がするので、そのまま知らんふりを続けた。
電車の揺れに合わせ、ときたま柔らかな感触が左手の甲に伝わる。
しかし、柔らかな感触は硬い感触へと変わっていった。
まさかと思い、チラリとリーマンを横目で見ると、ちょうどリーマンも視線をこちらに向けたところで目が合った。
一重の鋭い瞳は何かを訴えているようだった。
リーマンは電車が揺れたタイミングで再度足の置き場を変えるのと同時に、さらにグッと身体を俺の方へ寄せてきた。
これにより俺の腕は完全にリーマンの股の間へ入り、硬くなった股間が腕に押し当てられる形となった。
4つ目の駅で少し人が降りたのか、ぎゅうぎゅうだった車内に多少余裕ができた。
しかし、リーマンは立ち位置を変えようとはせず、いまだにリーマンの股間は腕に押し付けられている。
これはもう完全に誘われているとしか思えない。
ここでこの誘いに乗るべきか否か。
しかし、人目があるのであまり派手なことはできない。
それにリーマンが誘っているという絶対的な保証があるわけでもない。
もし違ったら大問題だ。
そんな葛藤を繰り返す間も、リーマンの硬くなった股間は揺れに合わせて腕に押し付けられる。
すると俺の降りる駅名のアナウンスが流れ我に返る。
ちょうど俺が立っている方のドアが開いた。
沢山の人が降りそれに流される。
リーマンを探すと再び電車へ乗り込んでいるところだった。
どうやらリーマンの最寄り駅はさらに先の駅らしい。
閉まったドアの窓越しにリーマンと目が合った。
そしてリーマンは微笑んだ。
電車がゆっくりと動き始める。
人波に流されながらそれを眺めていた。
来週も最終電車に乗ろうかな。
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