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第二章 西欧

第6話 オランダ・ロッテルダム、ベルギー・ブリュッセル

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 首都・アムステルダムの後はロッテルダムへ。アムステルダムから列車で1時間である。ユースホステルにしようか迷ったが、ホテルも安かったのでホテルに2泊する事にした。窓は小さく眺めはもう一つだが、まあまあの小ざっぱりした部屋である。
 一息ついた後、”風穴くん” に会いに行ってみた。彼は車の行き来の激しい港の側の小さな公園で、心臓を破られ仰天して叫んでいる。戦争反対の風刺像であろうか⁉

 オランダ最大のハイライトである風車を観にキンデルダイク迄バスで行く。思ったよりはずっと大きな町だった。中心街から一歩外れると静かで美しい家並みが続いている。風車は全部で19基建っていた。田園の中にあり、周囲は川と牧草地のみだ。風車に隣接して家が建っており、中では人が普通に生活しているようだ。
 長閑な風景をのんびり見ていると、ご老人が壊れそうな橋を渡ってやって来る。何か私に説明してくれようとしたようだがよく分からない。もう少し英語が通じそうなら、町や風車や木靴について話を聞きたかった。ご老人は木靴を履いていた。
 帰りはまたバスを乗り間違えたとみえ終点で降りた後、人に訊ねて駅に着いたら見知らぬ駅だった。そこからロッテルダムへ回り道をして帰った。
 結局、オランダでの6日間は一度も晴れた日はなかった。


 ロッテルダムから2時間で、ベルギー・ブリュッセルに到着。入国管理はなかった。北米での隣の州に移動するような感覚である。
 観光案内所で安いホテルを紹介してもらおうとしたが満室でユースホステルにした。ちょっと変わったユースだったが、ユースホステルと言うより旅行者専用の安宿という感じだった。トイレは汚れが酷いしベッドは軋みが激しい。3泊申し込んだが1泊にすれば良かったかな。
 若者が多かったがアジア系の一人が我がスキーバッグが気に入ったとみえ、”I buy, I buy." と煩かった。スキー用なので旅行用には使いにくいと思うのだが変わった奴もいるものだ。
 彼の有名な ”小便小僧" は公園内に立っていると思っていたら、通りの四つ角に静かに立って行為中だった。身長40cmぐらいかな? 可愛いけど…何とも言えない。コペンハーゲンの ”人魚姫” の方がまだずっと良い。

 翌日は10日ぶりの青空が広がった。列車でアントワープに行ってみた。人魚のモデルと言われるマナティーを見たくて子供のような気分で先ずは動物園へ入る。タツノオトシゴのような美形な姿を想像していたら…⁉ とても人魚の姿は想像できない! それにしても、入場料160BFr(ベルギーフラン)は高過ぎ。1BFrは7~8円ぐらいだったと思う。

 トイレの管理のおばさんに教えてもらったノートルダム寺院にも足を運んでみた。270年の歳月をかけた建造物にしては思ったほど大きくはない。中に所蔵されている彫刻やルーベンス作の絵画が見事である。
 ユースは昨日とは一転して今日は静かである。日によって宿泊客数に差があるようで3泊するのは正解だったかな?
 
 翌朝、サンミハエル教会を出たところで日本人旅行者に遇った。沖縄出身、東京在住の男性で2か月のユーレイルパスでヨーロッパ各地を周遊しているとの事だった。
 その後、ワーテルローに行こうとして南駅まで足を運んだがそれから一歩も進まず。バスの案内所のオバンも鉄道の案内所のオジンも不愛想であまり説明してくれない。結局、ワーテルローは諦めたが帰りに中央駅の案内所で訊ねてみたら行き方は容易に解った。先にこちらを訪ねるべきだった。ホテルもそうだが、小さな職場には英語が不十分な人が結構いるようだ。

 夜、ブルージュ行きのティケットを買いに北駅まで行ってきた。購入後の帰り道でチェックしてみると、釣銭が20BFr足りないように思う。昨日もそうだったがサービス料とか何かがあるのか、それとも釣銭ごまかしか今後は気をつけてみよう。
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