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第1話

「TJライナーUPL_03」

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 「奈美」という名前は、国鉄の旧型通勤電車73系や東武7300系に肖って名付けられたそうだ。
 親父さんも鉄道ファンであり、本職の運転手だった。その親父さんが子どもの頃大好きだったのがその73系電車だと聞いた事がある。
 それを聞いてネットで調べてみたら、色は茶色で蒸気機関車が引いていた客車みたいだったので「これ?」と聞いた途端にゲンコツをもらった。
 車体長20m、ドアが片側に4箇所という規格は現在の車両にも活かされている。その大元になったのが73系電車で、さらに動力系や車体の材質、各部の基本寸法を突き詰めた結果誕生したのがモハ90系(101系試作車)なのだと、訥々と解説された。
 自分の名前が電車由来であることがとても誇らしいと奈美さんは満面の笑顔で話してくれた。それだけ鉄道を深く愛しているひとなの…だが…。その反面、何がきっかけで怒り出すのか、鉄道に詳しくない人には恐ろしいの一言に尽きる。

 春日部では気まずい(一方的に俺が…)雰囲気のまま、駅前のファミレスで夕食をとることになった。
 「ふじみ野で降りた時、フリー乗降区間になること忘れてたでしょ。」
 あれ? なんか笑ってる? 怒ってないの?
 「止めようとしたのにさっさと行っちゃうから、ほっといたのよ。」
 「すぐに戻れば大丈夫だと思っていただけですよ。」ちょっと悔しかったので反論してみた。あ~これが俺の悪い癖なのかな? と気付いた。
 「むぅ~、意地っ張りなんだから…。そんなつまんない事で意地張らずに、ここ一番!って時に意地張りなさいよ。」
 「あはは、やっぱりバレますよね。」今度は素直に認めた。
 「あんなにいい文章書くのに…その見栄っ張りなところが…」奈美さんはボソッと呟いた。
 何の事か判んなかったので聞き流したが、深いため息を吐き出すと奈美さんが意を決した様な表情で続けた。
 「入社前に投稿して掲載された『蒲蒲線の将来像』って記事読ませてもらったわ。」
 「あい? あ、あれ読んだんですかぁ? あ、わ、す、すみません。生意気なことばかり書いて」それはまだ学生だった頃、ある路線について自分の意見を偉そうに上から目線で書いた駄文だ。
 蒲田と京急蒲田(後に東急は南蒲田駅と命名)が地下路線で結ばれて『新空港線』とかいう名前で開通した800m足らず(建設区間は約3kmにおよび、東急多摩川線武蔵新田駅と矢口渡駅間から地下に入る)のミニ路線だ。遠く『川越や所沢から羽田空港が1本の線路で繋がり、利用者にとっては大変便利になった。』と、騒がれたが実際には途中で少なくとも2回乗換が必要で、実際の利用者には見向きもされなかった。
 原因は色々あるが、東急多摩川線が18m車3両編成であり、ただでさえ混んでいるのに荷物の多い旅行者が進んで乗ろうとは思わないだろう。ただ単に蒲田~京急蒲田間に線路が引きたかった行政が強行したとしか思えない。と投書したのだ。
 「あの投稿は利用者がなぜ使いたがらないのか、利用者の立場に立ってまとめてあったでしょ? あ、実際に利用者だったのかな? だからあんなに突っ込んで問題点を洗い出せたのかな?」言いながら奈美さんは納得した顔つきになる。
 まあ半分当たってますから何とも言えませんが(汗)
 「でね、そういう観点で今回の取材してる?」あ、意地の悪い笑顔です。奈美さん~(涙)
 「た、たぶん違ってます(…シュン…)」
 <ポクっ!>
 「そんな怒られた子犬みたいな顔しないの! 男の子でしょ!」
 「“子”はやめてくださいよぉ~。一応成人なので(たぶん)」
 「そういうふうなしょげかたは子どもと同じ! さっきから言ってる様に“人”としてのプライドを持てって言ってるのよ!」
 奈美さんは出来の悪い年の離れた弟を諭すような眼差しで俺を真正面から見据えていた。
 この人は男とか女とか、大人とか子どもという前に“人”として“自立”しろと言ってるのが今さらながら理解できた。
 「その顔は自分で気付くことができたっていう表情だね。」
 あ~もう! 俺この人に一生頭が上がらないよ!
 「な、奈美さんその…」今日の俺の態度に関しての謝罪や感謝の気持ちを伝えようとしたら、奈美さんが人差し指で俺の口を塞いだ。
 「そう言う事はね口にしないの。その代わり誠意をもってその相手に接すること。相手の気持ちをきちんと汲むことが大切なの」俺が驚いた表情ままで頷くと奈美さんは指を離した。
 (あ、勿体ない…とは、この時は考えもしなかった…本当に…)
 「それじゃあ、この話しはここまでね。帰りの列車は21時03分の急行ふじみ野行きに乗るわよ」さすがに奈美さん。話題の展開が早い早い。でも、気のせいか今までより奈美さんとの距離が近づいた様な気がしてうれしかった。

 「あれ? 8000系に乗るんですか?」ほとんど乗客のいない8000系の急行電車。奈美さんの一番のお気に入りであることは知ってるが、今回は60000系でふじみ野まで戻る予定だった。何故かと言うと60090系との乗り心地を比較するためだ。
 「知ってると思うけど60000系はね。8000系の加速度に合わせて2.23km/h/sになってるの。60000系本来の性能を大幅に抑えてるのよ。」
 「あ、知ってます。ダイヤ上乗務員の負担を減らすためですよね?」
 「でも、8000系はバーニャ式超多段抵抗制御で、歯数比の関係上それが目一杯なの。」何となく言いたい事は判るんだけど…専門的すぎる(涙)。
 「つまりね。車でいえばエンジン回転数が最適になる前にギアを上げるのと同じ事が起きるの。」
 「あ、ノッキングみたいな? 速度が上がらなくなりますよね?」
 「う~ん。まあそんな感じかな? で延伸開業した高規格線路では車体は安定するだろうけど、惰行する余裕があるのかなって思ってね。結構ずっと力行(アクセルオン)だったりして。」
 その状況を観察するために俺たちは後ろから2輛目の“2号車”に乗った。形式はモハ8200形。昨日まで“5号車”だった車輛だ。なぜわざわざこんなこと言うのかというと、この“号車”番号が奈美さんは気に入らないらしい。
 今まで浅草もしくは池袋よりから“クハ8100形”“モハ8200形”“モハ8300形”と並びその後は編成両数により車輛形式が異なる。で、号車番号は下り方から“1号車”“2号車”…となる。野田線では6両編成のみなので“モハ8200形”は必ず“5号車”になる。
 ところが、TJライナーUPLとして60090型が池袋まで直通するとなると、旅客案内の関係で東上線の車輛と号車番号を揃える必要がある。編成自体の向きは50090型と60090型では逆になるが、それは南栗橋で車輛検査を行う時に本線系統の50050型と合わるだけで、旅客にはほとんど影響がないから変更されていない。同じ理由から既存の10030型や8000系も編成の向きは変えずに号車番号のみ向きを変えたのだった。…やっぱり、ふて腐れる意味が判らん(笑)乗客が混乱しなければいいと思うのだけど…?

 8000系は北大宮まではごく普通に(特に気になる所が無いという意味で)走っていた。
 しかし、地下区間に入った途端に「トトトトトトトトッー」と不快で断続的な音が響いてきた。これはブレーキにより車輪がロックし、フラット(平らな)面ができた時にレールとの衝撃で起こる「フラット音」という。地下に入ってスラブ軌道に変わり、レールの沈み込みがなくなったためにレールとの衝撃が大きくなったと思われる。
 「あ~やっぱり。8000系って車体が軽くて、設計当時はコイルバネが主流だったのに乗車率によって変位が大きかったから空気バネになったのよ。」
 「?」
 「ま、それについてはボルスタレス台車全盛の現在の車輛しか知らないと判らないよね。」
というか、奈美さんも俺と大して変わらないでしょぉ~。…というツッコミは厳禁だろうね。なので無難な質問にしてみる。
 「空気バネは乗り心地がいいから採用されたんじゃないんですか?」
 「今なら確かにそれが正解! といえるけど…。乗用車もエアサスが結構多いもんね。」
 「変位ってどういうことなんですか?」
 「う~ん。板バネって、思いっきり力を加えるとある角度からグニャって曲がっちゃうでしょ? コイルバネは巻きが緩いとすぐに潰れて役に立たないし、太くするとバネとして伸縮するには一定以上の力が必要になるの。」
 「ふむふむ。ってことは、乗客が少ないとバネとして機能しないってことですか?」
 「そうそう。実際にはもっと複雑で、空車の時と満車の時の床の高さが変わり過ぎるってこと。」
 「そうか。空気バネなら作動範囲少ないままで、バネとしての反力は変更出来るってことですね。」
 「よくできましたっ!」おおっ! 奈美さん満面の笑顔いただきました(^-^)
 「でね。問題はその車体の軽さがアダとなって、他社の電車と比べて車輪がロックし易いってことが判明! アンチロックブレーキなんて開発されてなかったから、ブレーキシュウの材質などで対応してきたけど、レールに接する面を両側から挟んで止める「踏面ブレーキ」なのでフラット部分も多少はそれで削れてたみたいで、余程酷くならない限り研磨されなかったみたい。」
 「…そんな、乱暴な…」
 「とは言っても、最短停止距離が法的に決まってるからブレーキ性能を落とすわけにはいかないのよ。」
 「まあ、確かに…」なんか釈然としないけど、そうこう言ってる間に8000系は減速して、左カーブ。そして終点「ふじみ野駅」3番線に滑り込んだ。
 「ここからは地下鉄直通で編集部に戻るんですか?」編集部は四ツ谷にあるけど、地下鉄有楽町線の市ヶ谷からも戻れるから聞いたんだけど…。
 「何言ってるの。今度はTJライナー送り込み運用の上り“快速急行”に乗るのよ。」
 池袋で折返し「TJライナー」になる上りの“快速急行”はクロスシート状態で運用されている。これは“川越特急”とともに無料で乗れるクロスシート車なのだ。
 「さあ、ラストスパートよ。シッカリ取材しなさいよね。自分なりの…。」
 奈美さんのバイタリティってすごいなあと改めて実感した。

 ………。でだ。奈美さんがどんなインプレッションを書いたのか気になって、ゲラを見ようと編集部を探したのに見当たらなかった。とっくに入稿されて、ページレイアウトも完成してるはずなのに…。校正しましょうか?と編集長に進言したらあっさり「ああ、もう印刷まわってるから…」(やる必要)ないよ。と言われた。
 編集部内に一切「奈美さんの記事」だけなかった。丁合いもないのは異例のことだ。それに何か部内の雰囲気が…みんな何かを隠してる気がしてならない。
 仕方ないから見本誌が上がって来るまで待ってようとのんびり構えてたら、前日に仙台出張を言いつかった。
 見本誌ぃ~と呟いたら、一人の編集員が部屋の奥の方で吹いていた。
 「あっ!」ばつの悪そうな顔で顔を背けたよぉ。絶対みんなで何か隠してる。これって“いぢめ”? いぢめですか?
 俺がしょぼぉ~~んと編集部を出て行こうとしたら、さすがにまずいと思ったのか編集長が後を追いかけて来て、全てを話してくれた。
 一連のおかしな事は全て奈美さんの仕業で、俺が編集員として自立するために必要なことだと編集長に力説したのだ。「…発売されたら、読んでね。…自腹で…」と言ったのは本気だったのだ。
 「購読者は“趣味”で読むので、発表された情報だけを提供しても読み物としては最低だよ。」というのは奈美さんの自論だ。けれど仕事として取材していた俺は、読み手の気持ちなど全く考えていなかったのは確かだった。
 「『だから、発売されたら自腹で買って読む様に言ってください。自分のお金で買う価値のある雑誌を作っているという自覚を持って欲しい。』そう言ってたよ。」編集長は苦笑いで奈美さんの言葉をそのまま伝えてくれた。
 「お前は幸せ者だな。奈美さんみたいな先輩に大事にされて。と言っても社員じゃないから先輩って言えるのかな?」編集長は笑いながら戻っていった。

 後日、久しぶりに書店で「鉄道ライフ」を手に取る。そうか、雑誌って発売から数日間はこうやって平積みされていたっけ。そんなことも忘れていた。編集部に行けば大抵の雑誌(他社分も含め)が発売日前に読めるから、本屋そのものに足を運ぶことが少なくなっていたのだ。
 そんな基本的な読者の気持ちも忘れてしまうなんて…、奈美さんに叩かれるのも今なら理解できる。正直言って今、この場で自分を殴りたい気持ちだ。
 とても立ち読みできる気分じゃないので(ここで奈美さんの記事を読んだら号泣しそうだから)、大切にレジまで運び、会計が終わったらすぐに鞄にしまいこんだ。

 ■TJライナーUPL。ちょっと変わった名前の列車が走り出した。UPLとは“アーバンパークライン”の略。つまり東上線のふじみ野駅から野田線に直通するTJライナーを意味する。使用される車輛はこの列車の為に新造された60090型だが、既存の60000型を10両編成、マルチシート化しただけに留まらなかった。最高営業速度が140km/hに引き上げられ、池袋から大宮まで28分で結ぶ。埼京線の通勤快速24分や湘南新宿ライン22分には及ばないものの、370円で池袋から確実に座って帰れることは何にも変えがたい価値がある。まして野田線に乗り換えていた通勤客は大宮での乗換ダッシュから開放される。
 岩槻の自宅から高田馬場まで通勤していた山田さんは、昨日まで池袋から埼京線もしくは湘南新宿ラインで先に来た方に乗っていたが、新宿からの乗客で慢性的な混雑のために最初から座ることを放棄していたという。大宮についても乗車時間が短いので座る為に一本待つということはしなかった。これからはたとえ座席指定券が取れなくても、池袋からは始発の急行列車、ふじみ野からも始発列車に乗れば座って帰れるのが何よりうれしいと微笑んだ。
 座るということだが、シートも格段に進化していた。誤乗防止の意味も込めてシート表地が青から明るい若草色に変わったが、ホールド感が50090型とは全く異なっていた。フレームが新設計となり、心材も変更されて柔らかさが増した。さらに細かい加減速時や姿勢を変えた時の不快なガタツキがなくなり、ゆったりと座れるシートに成長していた。
東上線内を走行している間にも細かい改良点が次々と発見できたが、新規開通区間に入ると別物に化けた。
 走行中の車内の静粛性が格段にアップしている。風切り音は全く聞こえず、気圧の変化によるドアのブレは新規に追加されたドアプッシャーによってしっかり抑え込まれていた。140km/h走行のための対応は抜かり無かった。
   (中略)
 東上線開業以来、東武が約100年以上もの間切望していた本線系統と東上線の社内連絡線は、単に線路が繋がっただけでなく利用者の生活そのものを大きく変える重要な役割を果たしていると確信した。

 誌面には奈美さんが撮りまくった60090型が所狭しと並んでいた。その上で相当なテキストが埋め込まれている。ただ写真があって、テキストが適当に並んでいるのではない。読者が感心を持つ様に写真とテキストがシンクロし、時には写真の一部にテキストが重なり、説明用の図面が本文と連動している。後で聞いたところ、ページデザインやページメイクも奈美さんが自分で行ったらしい。道理で取材後に奈美さんを編集部で見かけることが少なかったわけだ。カメラマンとかレポーターとか編集者というより、クリエーターですね。ここまでくると(笑)
 俺はきっと凄い人と巡り会えたんだろうと思う。この幸運を大切にしないと罰当たりだと心した。
    (第一話 終わり)
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