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第一章
03話 都市アルヴァード 【1/2】
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“都市――アルヴァード”
直径10キロメートル四方で、約半分の土地が魔術学園で占められている都市である。都市の中心部は商店や冒険者用の集会所があり、その周りを囲むように行政機関や一般の民家がある。都市に入るための入国審査はなく、大きいレンガ作りの門をくぐり簡単に侵入できる。高層の建物は少なく、見晴らしがよい。家は基本的にレンガの赤茶色で統一され、地面は石造りの灰色で染まる。
“王都――ガヴディ”の直下として政治の影響を受けるのは6つの都市。
その中の一つが都市アルヴァードである。アルヴァードより王都は徒歩で5日かかる距離にある。王都で取り決められた制度は各々の都市に伝達され、浸透する。
各都市に配備される行政機関には王都から派遣された正式な人間が所属している。都市内部の商業施設の申請は、行政機関で行うことになる。受理されると、紋章が刻まれたバッジを渡されることで、本格的に仕事ができるのだ。
都市アルヴァードは他都市と大きく違うのは、魔術学園がメインの都市と言うことだ。
魔術の才能がある者はもちろん、魔術に心得がある初心者でも学園に入る権利がある。王都や6つの都市、他に点在する町や村から生徒が集まる。全生徒数は約5000人とマンモス学園で、年齢が16歳から20歳の人間の男女が在籍する。各学年約1000人の生徒と、約400人の先生や関係者で成り立っている。
入学時には2000人いる生徒も1か月経つ頃には、100人もの人数が退学してしまう。1年後には300人。卒業するころには1200人も消えてしまっている。それもそのはずで、誰でも入学できるが学園生活を楽しく過ごせるとは言っていない。進級することは愚か、一日一日が真剣に生き抜くことが要求される。
4年間の道のりは険しく、地獄の一言に尽きる。
シュクとラーミアルは、大きいレンガ作りの門を潜り都市へと入った。
行きかう人たちは、学園の制服を着た生徒や庶民が多い。また、銀色を基調にした甲冑を身に纏った兵士もいる。胸には行政認定の紋章が刻まれ、3本の赤い線が脇腹部に自然な溶け込みをしている。兵士を簡単に見分けるための配慮されたデザインだ。
他にも、薄汚れたマントを羽織った人間や物々しい装備に身を固めた冒険者たちも存在する。
数分間歩き続けると、赤茶色の二階建ての民家が立ち並ぶ通り道に出る。
シュクは、都市に入った時から周りの人間たちの視線を感じていた。
「見られている気がする」
「シュクが珍しい顔だからだと思います」
シュクは辺りの人間を観察しながら、言葉にする。
「それ以外にも理由はあると思いますが」
シュクへ集まる視線の数は多いが、ラーミアルも同等にある。ラーミアル曰く、シュクの容姿は王都や都市では見ない希少種らしい。そのため、関心を集めるのは必然的な因果である。
ラーミアルが注目されるのには違う理由がある。
その答えを教えてくれるのは、突如として現れた男だった。
「やー、やー、君たち。今日は絶好の天気だね。ラーミアル=ディル・ロッタ君、食事でもご一緒にいかがかな?」
お手本のような、ナンパ男が二人の足を止めた。男はイケメンの部類で両隣に2人の女の子の同行者がいる。大人びた顔立ちで制服を着ていることから、魔術学園の中で上級生であると推測できる。
男の第一印象は、イケメン金髪と女好きだ。
ラーミアルは迷惑な気持ちを抑制した無の表情をしている。シュクは、ラーミアルとイケメン金髪の顔を交互に見る。
「お兄さん、ラーミアルが困っています。なので、ご遠慮していただけないでしょうか?」
言葉に気を使いながら、イケメン金髪に断りの言葉を告げた。それに反応したイケメン金髪は、シュクに視線を向けた。
「君に言ってるんじゃないんだよ」
「お嬢ちゃん、静かにしててねー」
「しててねー」
イケメン金髪はすんなりと言葉をかわし、後ろの同行者二人も協調してくる。
宥められたシュクは、感情に1ミリの揺らぎもなかった。特に何の感情も湧き上がらない、平常心だ。
[どこの世界でも、同じような人間はいるもんだな]
と、ある意味で納得していた。
すると、シュクの傍らに立つ可憐な美少女が一歩前に前進した。
「シュク、ありがとう」
と、ラーミアルから伝えられる。そして、穏やかではない不快感を我慢をする表情へと変わった。
「あなたのお誘いは、大変嬉しいのですがこれから予定があるのでお断りさせてください。それと、今後あなたと関わる気はありませんので」
ラーミアルはきつめの口調で発言した。口を閉じると、背後のシュクが羽織る布を掴み、3人を横切ろうとした。
「待ってくれよ!」
と、イケメン金髪は声を上げ、ラーミアルの空いた腕を早急に掴んだ。
「まだ30回しか話しかけていないだろ? 何が不満なんだい? 僕といれば魔術だって、楽しい遊びだって教えてあげられるんだよ!」
「結構です!」
ラーミアルはきっぱりと断言する。
イケメン金髪は掴む腕を離そうとしない。言葉が通じないのか、よほど自分に自信があるのかわからない。周りの歩行者は呆れた目でイケメン金髪に目線を向けていた。
すると、イケメン金髪の後方から同行者の少女の声が聞こえた。
「あなた、魔術学園で8位の“ガーラ”様が直々にお誘いしているのに、その態度は何事ですか!」
「そうですよ」
もう一人の同行者が賛同するように言葉を被せる。
ガーラと名のイケメン金髪は、魔術学園の学年全体で8位という戦績の持ち主なのだ。学園内の戦績ランキングという制度は、入学すれば誰しもが与えられる権利である。4000人以上いる学生の中で競われる。
100位以内に入るのは、非常に優秀かつ才能がないと困難だ。ランキングに入る生徒は基本的に3、4年生で占められているが、稀に1、2年生も散見される。
その中でも10位以内にもなると王都に所属する兵士や騎士からも注目度が高い。卒業後は引く手あまたで、何不自由ない人生を送ることも可能である。
シュクは首を傾げ、
[それは凄いのか?]
と、頭の中で質問する。
ガーラがラーミアルの腕を開放すると、優しい声で話に入る。
「二人ともありがとう。でも、ラーミアル=ディル・ロッタ君は入学して間もないのに10位なんだ。これからどんどん成長するだろう。だから、それを手助けするのは僕にしかできないと思っているんだよ」
「「さすが、ガーラ様!」」
高らかに力説するガーラと同行者の2人の声が周辺に響き渡る。その影響により、徐々に人が集まり始まる。
学園の生徒や市民が数十人と、かなりの人間が現場の様子を覗っている。
ラーミアルの顔色は不機嫌と解釈できるまでになった。
今にも怒りを行動に示しそうな禍々しい雰囲気を放出している。シュクが身にする布には、ラーミアルの震える腕の微弱な振動が伝わる。
ラーミアルは顔を伏せ、ゆっくり口を開く。
「あなたの力は必要ありません。私はあなたのように現を抜かす時間はありませんので」
揺れる寂然な声色は感情を必死に抑制していることを思わせる。
「失礼!」
ラーミアルはシュクを連れて、早々に3人の前から立ち去る。足取りは早く、まだ腕が振るえていた。
「いつでも話しかけていいからねー!」
ガーラの調子の良い声を置き去りにし、速足で前進する。シュクは前を歩くラーミアルの横顔を一瞬だが確認できた。
瞳から落ちる雫と、リンゴのように真っ赤な顔。怒りの感情はそこにはなかった。そこにあるのは――悔しさを噛み締める表情だけだ。
シュクは言葉を出さず、ただラーミアルの後を追う。
直径10キロメートル四方で、約半分の土地が魔術学園で占められている都市である。都市の中心部は商店や冒険者用の集会所があり、その周りを囲むように行政機関や一般の民家がある。都市に入るための入国審査はなく、大きいレンガ作りの門をくぐり簡単に侵入できる。高層の建物は少なく、見晴らしがよい。家は基本的にレンガの赤茶色で統一され、地面は石造りの灰色で染まる。
“王都――ガヴディ”の直下として政治の影響を受けるのは6つの都市。
その中の一つが都市アルヴァードである。アルヴァードより王都は徒歩で5日かかる距離にある。王都で取り決められた制度は各々の都市に伝達され、浸透する。
各都市に配備される行政機関には王都から派遣された正式な人間が所属している。都市内部の商業施設の申請は、行政機関で行うことになる。受理されると、紋章が刻まれたバッジを渡されることで、本格的に仕事ができるのだ。
都市アルヴァードは他都市と大きく違うのは、魔術学園がメインの都市と言うことだ。
魔術の才能がある者はもちろん、魔術に心得がある初心者でも学園に入る権利がある。王都や6つの都市、他に点在する町や村から生徒が集まる。全生徒数は約5000人とマンモス学園で、年齢が16歳から20歳の人間の男女が在籍する。各学年約1000人の生徒と、約400人の先生や関係者で成り立っている。
入学時には2000人いる生徒も1か月経つ頃には、100人もの人数が退学してしまう。1年後には300人。卒業するころには1200人も消えてしまっている。それもそのはずで、誰でも入学できるが学園生活を楽しく過ごせるとは言っていない。進級することは愚か、一日一日が真剣に生き抜くことが要求される。
4年間の道のりは険しく、地獄の一言に尽きる。
シュクとラーミアルは、大きいレンガ作りの門を潜り都市へと入った。
行きかう人たちは、学園の制服を着た生徒や庶民が多い。また、銀色を基調にした甲冑を身に纏った兵士もいる。胸には行政認定の紋章が刻まれ、3本の赤い線が脇腹部に自然な溶け込みをしている。兵士を簡単に見分けるための配慮されたデザインだ。
他にも、薄汚れたマントを羽織った人間や物々しい装備に身を固めた冒険者たちも存在する。
数分間歩き続けると、赤茶色の二階建ての民家が立ち並ぶ通り道に出る。
シュクは、都市に入った時から周りの人間たちの視線を感じていた。
「見られている気がする」
「シュクが珍しい顔だからだと思います」
シュクは辺りの人間を観察しながら、言葉にする。
「それ以外にも理由はあると思いますが」
シュクへ集まる視線の数は多いが、ラーミアルも同等にある。ラーミアル曰く、シュクの容姿は王都や都市では見ない希少種らしい。そのため、関心を集めるのは必然的な因果である。
ラーミアルが注目されるのには違う理由がある。
その答えを教えてくれるのは、突如として現れた男だった。
「やー、やー、君たち。今日は絶好の天気だね。ラーミアル=ディル・ロッタ君、食事でもご一緒にいかがかな?」
お手本のような、ナンパ男が二人の足を止めた。男はイケメンの部類で両隣に2人の女の子の同行者がいる。大人びた顔立ちで制服を着ていることから、魔術学園の中で上級生であると推測できる。
男の第一印象は、イケメン金髪と女好きだ。
ラーミアルは迷惑な気持ちを抑制した無の表情をしている。シュクは、ラーミアルとイケメン金髪の顔を交互に見る。
「お兄さん、ラーミアルが困っています。なので、ご遠慮していただけないでしょうか?」
言葉に気を使いながら、イケメン金髪に断りの言葉を告げた。それに反応したイケメン金髪は、シュクに視線を向けた。
「君に言ってるんじゃないんだよ」
「お嬢ちゃん、静かにしててねー」
「しててねー」
イケメン金髪はすんなりと言葉をかわし、後ろの同行者二人も協調してくる。
宥められたシュクは、感情に1ミリの揺らぎもなかった。特に何の感情も湧き上がらない、平常心だ。
[どこの世界でも、同じような人間はいるもんだな]
と、ある意味で納得していた。
すると、シュクの傍らに立つ可憐な美少女が一歩前に前進した。
「シュク、ありがとう」
と、ラーミアルから伝えられる。そして、穏やかではない不快感を我慢をする表情へと変わった。
「あなたのお誘いは、大変嬉しいのですがこれから予定があるのでお断りさせてください。それと、今後あなたと関わる気はありませんので」
ラーミアルはきつめの口調で発言した。口を閉じると、背後のシュクが羽織る布を掴み、3人を横切ろうとした。
「待ってくれよ!」
と、イケメン金髪は声を上げ、ラーミアルの空いた腕を早急に掴んだ。
「まだ30回しか話しかけていないだろ? 何が不満なんだい? 僕といれば魔術だって、楽しい遊びだって教えてあげられるんだよ!」
「結構です!」
ラーミアルはきっぱりと断言する。
イケメン金髪は掴む腕を離そうとしない。言葉が通じないのか、よほど自分に自信があるのかわからない。周りの歩行者は呆れた目でイケメン金髪に目線を向けていた。
すると、イケメン金髪の後方から同行者の少女の声が聞こえた。
「あなた、魔術学園で8位の“ガーラ”様が直々にお誘いしているのに、その態度は何事ですか!」
「そうですよ」
もう一人の同行者が賛同するように言葉を被せる。
ガーラと名のイケメン金髪は、魔術学園の学年全体で8位という戦績の持ち主なのだ。学園内の戦績ランキングという制度は、入学すれば誰しもが与えられる権利である。4000人以上いる学生の中で競われる。
100位以内に入るのは、非常に優秀かつ才能がないと困難だ。ランキングに入る生徒は基本的に3、4年生で占められているが、稀に1、2年生も散見される。
その中でも10位以内にもなると王都に所属する兵士や騎士からも注目度が高い。卒業後は引く手あまたで、何不自由ない人生を送ることも可能である。
シュクは首を傾げ、
[それは凄いのか?]
と、頭の中で質問する。
ガーラがラーミアルの腕を開放すると、優しい声で話に入る。
「二人ともありがとう。でも、ラーミアル=ディル・ロッタ君は入学して間もないのに10位なんだ。これからどんどん成長するだろう。だから、それを手助けするのは僕にしかできないと思っているんだよ」
「「さすが、ガーラ様!」」
高らかに力説するガーラと同行者の2人の声が周辺に響き渡る。その影響により、徐々に人が集まり始まる。
学園の生徒や市民が数十人と、かなりの人間が現場の様子を覗っている。
ラーミアルの顔色は不機嫌と解釈できるまでになった。
今にも怒りを行動に示しそうな禍々しい雰囲気を放出している。シュクが身にする布には、ラーミアルの震える腕の微弱な振動が伝わる。
ラーミアルは顔を伏せ、ゆっくり口を開く。
「あなたの力は必要ありません。私はあなたのように現を抜かす時間はありませんので」
揺れる寂然な声色は感情を必死に抑制していることを思わせる。
「失礼!」
ラーミアルはシュクを連れて、早々に3人の前から立ち去る。足取りは早く、まだ腕が振るえていた。
「いつでも話しかけていいからねー!」
ガーラの調子の良い声を置き去りにし、速足で前進する。シュクは前を歩くラーミアルの横顔を一瞬だが確認できた。
瞳から落ちる雫と、リンゴのように真っ赤な顔。怒りの感情はそこにはなかった。そこにあるのは――悔しさを噛み締める表情だけだ。
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