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173、黒い魔竜

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「黄金に輝く翼、間違いないわディバインナイトよ! 信じられない、本当に地上人が伝説の戦士に選ばれるとは」

 セラフィナの言葉に、俺は振り返ると自分の背中から生えた翼を眺める。
 そこには黄金の翼が生え羽ばたいていた。
 まるで、生まれた時から生えているかのように自然に動く。
 少女姿のエルが、俺の隣に舞い降りると尋ねた。

「どう、私が与えた翼は? これであなたは私の騎士よ」

「あ、ああ……」

 そう言われてもピンとこないが、確かにエルとの繋がりを感じる。
 あの黄金の果実を分け合ったからだろう。
 そうすれば、魂を分かち合うことになると言っていたからな。
 エルはつんと澄ました顔で俺に言う。

「いいこと、カズヤ。これからは主である私に尽くすのよ?」

 それを聞いてアンジェリカがまた眉を吊り上げる。

「こ、この! 黙って聞いてれば勝手なことばかり、今だっていきなりあんなこと!!」

 ナビ子がアンジェリカの肩の上でそれに続く。

「本当ですよ、地面に激突して昇天するかと思ったじゃないですか!」

 エルは二人の剣幕にもどこ吹く風だ。
 聞く耳を持たない様子で言い放つ。

「別にいいじゃない、死んでないんだから」

 ……おいおい。
 もう少し遅れてたらやばかったぞ。

「パパ!!」

「勇者殿!」

「勇者様、よくご無事で!」

「もう! 死んだかと思ったじゃない」

 メイも、パトリシア達に連れられて慌てた様子でこちらに駆けてくる。
 そんな中、俺たちがいる神殿の中心部への扉が大きく開かれた。
 翼人たちが数人、この庭園に駆け込んでくる。
 それを見て、セラフィナが彼らを一喝する。

「一体何事です!? 私の許可も無く、エル様がいらっしゃる『大樹の間』に入るとは」

 そんな神官長の言葉に、翼人たちは慌てたように頭を下げると口々に言う。

「エル様! セラフィナ様! それどころではありません!!」

「あの男がまたやって来たんです!」

「もうすぐこの神殿に!」

 俺は慌てふためく翼人たちを眺めながら、エルに尋ねた。

「あの男?」

「……たく、懲りない奴ね。丁度いいわ、カズヤ貴方も一緒に来なさい!」

 エルはそう言うと、ツカツカと『大樹の間』の出口に向かって歩いていく。

「お、おい! ちょっと待てよ!」

 俺は思わずその後を追った。
 どうやら何か起きたらしい。
 一方で翼人たちは俺の背中の翼を見て、驚いたように声を上げた。

「お、黄金の翼!?」

「ま、まさか伝説のディバインナイトか!」

「地上からやってきた男が、エル様の神聖なる騎士になったとでもいうのか!?」

 ざわめく連中を尻目に、俺はエルの後を追った。
 パトリシアたちも後に続く。

「勇者殿! 一体何があったのだ?」

「俺にも分からないが、重大事が起きたらしい」

 エルとセラフィナは、背中の翼を広げ神殿の外に向かっていく。
 俺たちもその後に続き、神殿の外に出た。
 神殿の上空にいるものを見て、パトリシアが叫ぶ。

「ゆ、勇者殿あれは!!」

「これは……」

 俺は思わず呻いた。
 そこには、聖竜に匹敵するような巨大な竜がいる。
 だが、その全身はエルと対照的に黒いうろこに覆われている。
 逃げまどう翼人たちを見て、笑い声をあげる黒いドラゴン。

「貴様らでは相手にもならんわ! ディバインドラゴンであるあの女を出せ!!」

 それを聞いて、エルがふんと鼻で笑うように答えた。

「どこ見てるのよ! 私ならここよ。性懲りもなく、また恥をかきに来たのかしら?」

 どうやらエルも、その黒いドラゴンとは面識がある様子だ。
 俺はセラフィナに尋ねる。

「お、おいセラフィナ! あのデカい黒竜は一体何なんだ?」

「あれはフォルデオス。魔竜ですわ」

「魔竜だと……」

 俺の言葉にセラフィナは頷いた。

「ええ。ドラゴンの血を色濃く受け継ぎ、かつてはエル様と同じ聖竜だったのですが、更なる力を求め闇に堕ち魔竜となった者。天空の女王であるエル様にこの地を追放されたのです」

「同じ聖竜だった? あいつがか」

 確かに色は違うが、見た目はディバインドラゴンだ。
 ホーリー・ディバインドラゴンのエルに対して、あいつはいわばダーク・ディバインドラゴンといったところか。
 セラフィナは、唇を噛み締めながら魔竜を見上げる。

「あの男はエル様を逆恨みしているのです! この地を追われた恨みを晴らす為に、今までも何度もここへ……」

 エルが魔竜を見上げると、ふふんと笑う。

「天空の女王であるこの私に勝てるとでも思っているの?」

「黙れ! 今日こそは、貴様を倒して俺が天空の王となる! くくく、安心しろ命まではとらん。女王エルよ、お前は俺の妃にしてやろう!!」

「冗談でしょ? 吐き気がするわ! 行くわよ、カズヤ!!」

 エルは俺にそう命じる。
 ……なるほどな。
 これはチュートリアルだな。
 新しい上級職であるディバインナイトの力を示すための、強制イベントのようなものなのだろう。
 やるしかなさそうだな。

「みんな、メイを頼む!」

「勇者殿!」

「分かりましたわ、勇者様!」

「気を付けて、カズヤ!」

 俺はパトリシアたちにメイを預けると、翼を広げる。
 エルは既に聖竜の姿に変っていた。
 どうやら、聖竜であるエルと一緒に戦うイベントらしい。
 ナビ子が俺の肩の上で言った。

「やれやれですね」

「まったくだな」

 魔竜の喉元が漆黒の光を帯びる。

「喰らえ、我が漆黒の炎! ダークブレス!!」

「ワンパターンね、私にそんな攻撃が通じると思っているの? ホーリーブレス!!」

 互いのブレスが吐き出されるその瞬間──
 白と黒のドラゴンの顔の前に巨大な魔法陣が描かれる。
 それがブレスを増幅させるように輝きを増していく。
 だが──
 エルの顔が動揺に揺れる。
 放たれたはずのブレスが、消えていくのだ。

「そ、そんな何故!? いやぁあああああ!!」

 ダークブレスを打ち返すはずのホーリブレスが消え、エルの体に相手のブレスが直撃する。

「「「エル様!!」」」

 翼人たちが叫ぶ。
 聖竜の体を包む光がブレスの威力を半減させたようだが、彼女は地面に落下した。
 凄まじい音が辺りに響く。
 勝ち誇ったような顔でそれを眺める、フォルデオス。

「どうした? ブレスを吐かぬとは舐めているのか? くく、何があったのかは知らんが、ついでにその動き封じてやろう」

 魔竜はそう言うと詠唱を始める。
 すると地上に落下したエルの周囲を黒いドームが包んでいく。
 黒い霧のようなものがエルの体を包むと、彼女は苦し気に声を上げた。

「うぁあああああ!」

 どういうことだ?
 チュートリアルにしては内容がハードだ。
 このままエルがやられたら、俺一人であの魔竜とやらを倒せるとは思えない。
 ナビ子が俺に言う。

「カズヤさん! 大変です。端末を見て下さい!」

 ナビ子の言葉に俺は慌てて端末を見る。
 先程のアップデート情報のところに、赤字で注意事項が更新されていた。

<【天空の神殿イベントの不具合】ディバインナイトに転職後、チュートリアルのバトルにて不具合発生。聖竜がブレスを吐けない不具合の為、イベントバトルに勝利不可能な状態です。ただいま不具合の修正中の為、お待ちくださいませ>

「これか!」

「ええ、カズヤさん。どうしますか? これが反映されているとしたら私たちに勝ち目はありませんよ」

 ……確かにな。
 俺はぐったりとするエルの見つめた。
 苦し気に悲鳴を上げている。

「行くぞナビ子、このままにはしておけないだろ!」

「で、でも!」

「俺に考えがある!」

 俺はそう言うと、エルを包むドームに向かって羽ばたいた。
 そして腰から抜いた剣を振るう。

「うぉおおおお! 竜騎士剣奥義! 竜牙天翔!!」

 ドームを切り裂き、俺はその中に倒れているエルの顔の傍に行った。
 エルは苦し気に俺に言う。

「ば、馬鹿……逃げなさい。貴方だけじゃ勝ち目はないわ……」

 俺はエルの頬を撫でると答えた。

「悪いが逃げるつもりはない。俺はお前のナイトなんだろう?」

 その言葉にエルは少し目を見開くと笑った。

「馬鹿な男ね」

「なあ、エル。お前の力を俺に貸してくれ!」

「私の力を?」

 苦し気に、そして不思議そうな顔で俺を見つめるエル。
 それを聞いていた、ナビ子はポンと手を叩くと俺に言った。

「まさか! カズヤさん、あれを使うつもりですか!?」

「ああ、そうだナビ子。エルと真・人竜一体スーパーモードを使うぞ!」
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