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5、生産職とマスタージョブ
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玉座の間を出ると、新しくこちらにやってくる衛兵たちの姿が見えた。
多分、騒ぎを聞きつけてやってきたんだろう。
「どうする? 裕樹」
ナナは俺に尋ねる。
俺はため息をつきながら答えた。
「話し合いしようったって通じないもんな」
何しろ、国王やあいつらの勇者に俺は嫌われてる。
俺はナナに答えた。
「まあ、逃げるが勝ちかな」
「まったく、ほんとに変わってるわね裕樹って。あんな連中やっつけちゃえばいいのに」
「そういうなって」
これ以上の面倒はごめんだ。
さっさと逃げるに限る。
そもそも、俺はこの世界のことを何も知らない。
それなのに殺されるのも御免だし、誰かを殺すのも御免だ。
ただ気に入らないと言う理由で俺を殺そうとしたあいつら。
あんな連中と一緒にはなりたくない。
今やるべきことは、一度ここを離れてこの世界のことを良く知ることだ。
何をやるにしてもそれからじゃないと、正しい判断なんて出来はしないだろう。
「行くぞ、ナナ」
「ええ!」
俺は風のように衛兵たちの間を駆け抜ける。
「な!」
「なにい!?」
意外な俺の行動に、衛兵たちは叫んだがその時にはもう連中の傍をとっくに駆け抜けていた。
「こりゃ、元の世界に行ったら短距離走の世界新記録がとれるな」
まあ、そういう次元の速さじゃないけど。
体が羽根のように軽い。
まるで自分の体じゃないようだ。
王宮の外に出てからも衛兵や騎士がそこら中にいたけれど、あっさりと振り切って城門を出ると外は城下町だ。
これだけ走っても息切れもしないのは凄い。
「こりゃ馬とかよりもよっぽど速いな」
実際、城門のところにいた衛兵が馬に乗ってこちらを追いかけてきたが、それもあっさりと後ろに置き去りにして駆けている。
これなら移動には乗り物いらずだ。
何しろ体力も凄いことになってたもんな。
まるで、自分が映画にでてくるようなヒーローか超人にでもなったようで気持ちいい。
「とりあえず、この国を出た方がいいよな」
「そうね。どうせすぐにお尋ね者になると思うし」
肩をすくめてそういうナナの言葉に俺も頷いた。
「だろうなぁ」
どう考えても悪いのは向こうだけど、そんなことを言って通じる相手ならそもそもこうはなってない。
「じゃあ一気に行くぞ!」
その言葉に、ナナは俺の肩の上に座って腕を振り上げて掛け声を上げる。
「お~!」
はは、こんな時だけどナナといると楽しいな。
マスタースキルで【鑑定眼】が手に入ってよかった。
話し相手がいるだけでこんなに気持ちが楽になるんだからさ。
俺はそんなことを思いながら城下町を駆け抜けて行った。
それから半日ほどたった頃、俺とナナは国境の森の中にいた。
途中の村で話を聞いて、隣の国へ行く方角は聞いたんだよな。
正式な関所もあるみたいだけど、通行するための証書もないしなら森を抜けて山を越えた方がいいだろうってナナと話し合った。
「ここまでくれば、直ぐには見つかったりはしないだろうけど、騒ぎを起こして隣の国でもお尋ね者になったら意味ないもんな」
「そうね。まあ別にそいつらもまとめてぶっ飛ばしちゃえばいいと思うけど」
「は……はは」
ナナの方が俺よりもずっと過激だな。
出来ないことはないだろうけど、隣の国に来てまで追い回されるのは勘弁してほしい。
「それにしても……」
俺は空を見上げながら言った。
あれから半日、もう日がだいぶ傾いている。
そんな俺を見てナナが首を傾げた。
「どうしたの裕樹」
「ああ、流石にこれから森を抜けて山を越えてたら夜になるだろ?」
「そうね。確かにそれは言えてるかも」
目の前の森は広大だし、それにその奥にそびえる山も高い。
ここは森の中でも少し開けた場所だし、体を休めるにはいい気はした。
「でも流石に野宿はさ」
何しろこの世界には魔王や魔族とかもいるらしいから、ゲームに出てくるようなモンスターとかもいそうだ。
今のステータスなら負けるとは思えないけど、野外で寝るには抵抗がある。
ナナもしばらく考え込むと俺に言う。
「ねえ、私いいこと思いついた! 裕樹、家を作ったらいいんじゃない?」
「はは、そりゃそうだけどどうやって?」
ナナは辺りを見たすと言った。
「だってほら、木ならいくらでもあるわよ? ここは森だもん」
「無茶言うなって。俺は木こりや大工じゃないし」
ナナは首を傾げると俺に言う。
「なら、なったらいいじゃない」
「え?」
なったらいいってどういうことだ?
その時、俺の前に例のパネルが開いた。
「ほら、ここのボタンを押してみて」
「あ、ああ」
城にいたときはそれどころじゃないから気が付かなかったけど、ナナが指さすところには小さな矢印マークのボタンがあった。
俺は彼女に促されるままにそのボタンを押した。
するとまるでページをめくるみたいにステータス画面の次のページが開く。
その画面を見て俺は驚いた。
「これって!」
「ええ、貴方が今転職できる職業よ。裕樹はマスターレベルだから他の職業に自由に転職できるわ。もちろん今なれる職業には限りがあるけどね」
「……凄いなこれ」
そこには沢山の職業がずらりと並んでいる。
戦闘職だけでも、剣士や魔法使い、それに僧侶や武闘家、他にも色々あった。
ナナが俺に言う。
「裕樹は今、職業がないからなれるのは基本的なジョブだけ。でも、色々な職業をマスターしていけば上級職も選択肢に出てくるわよ」
「へえ! 面白いなまるでゲームみたいだ」
ナナは首を傾げた。
「ゲーム?」
「はは……なんでもないさ」
説明しても分からないよな。
とにかくそれを聞いて俺はワクワクした。
ナナが呆れたように俺に言う。
「裕樹ったら。それよりも今は私たちのお家でしょ?」
「そうそう! そうだったよな」
俺はずらりと並んだ職業から役に立ちそうなものを改めて探していく。
戦闘職だけではなくて色々な生産系の職業もリストにはある。
「へえ、料理人や鍛冶職人、それに……あった! 木こりと大工だ!」
ナナは頷くと言った。
「じゃあ、早速その二つをマスタージョブにしちゃいましょ!」
「え? ナナ。マスタージョブって?」
俺が戸惑っているとナナは言う。
「いいからいいから。とりあえず、まず木こりを選んでみて」
「あ、ああ分かった」
【鑑定眼】を持ってるナナは、ステータスに描かれるようなことはみんな熟知してるみたいだし任せるのが一番だよな。
ナナに言われるがままに、俺はリストにある木こりのボタンを選ぶとそれを押す。
すると、俺の体は淡い光に包まれた。
「うわ! 何だこれ」
もしかして、これで木こりになったんだろうか?
ステータスを改めて開けてみると──
「ちょ! これやばくないか……」
俺は青ざめた。
表示されたステータスはこうだ。
名前:佐倉木裕樹
種族:人間
レベル:レベル1
職業:木こり
力:8
体力:7
魔力:1
速さ:3
器用さ:6
集中力:4
幸運:3
魔法:なし
物理スキル:なし
特殊魔法:なし
特殊スキル:なし
生産スキル:伐採Fランク
ユニークスキル:【自分のレベルを一つ下げる(使用制限98回)】
称号:召喚されし勇者
あれだけ高かったステータスの値が酷いことになっている。
よく見ればレベルも1に逆戻りだ。
その代わり生産スキルという項目が増えて、伐採Fランクっていうのが付いている。
慌てる俺にナナはため息をつくと言う。
「もう裕樹ったら、何慌ててるのよ。貴方がどうやってカンストしたのか忘れたわけじゃないでしょ?」
「あ! そ、そうか……そうだよな!」
俺は落ち着いてユニークスキルを使う。
「レベルダウン!」
そしてもう一度ステータスを見た。
名前:佐倉木裕樹
種族:人間
レベル:レベル0
職業:木こり
力:0
体力:0
魔力:0
速さ:0
器用さ:0
集中力:0
幸運:0
魔法:なし
物理スキル:なし
特殊魔法:なし
特殊スキル:なし
生産スキル:伐採Fランク
ユニークスキル:【自分のレベルを一つ下げる(使用制限97回)】
称号:召喚されし勇者
「うわ……酷いなこれ」
我ながら酷いステータスだ。
「もう何見てるのよ。はい、もう一度!」
「わ、分かってるって。レベルダウン!」
俺はもう一度、ユニークスキルを使って改めてステータスを見た。
名前:佐倉木裕樹
種族:人間
レベル:レベル9999
職業:木こり
マスタージョブ:木こり
力:8274
体力:8721
魔力:2512
速さ:5111
器用さ:6528
集中力:6752
幸運:5232
魔法:なし
物理スキル:なし
特殊魔法:なし
特殊スキル:なし
生産スキル:伐採Sランク
ユニークスキル:【自分のレベルを一つ下げる(使用制限96回)】
マスタースキル:【鑑定眼】【伐採の極み】
称号:召喚されし勇者
「やった! ナナ、上手くいったな」
「でしょ? 裕樹」
えへんと胸を張るナナは可愛い。
「魔力は下がったけど、力や体力が高いな」
木こりの特性みたいだ。
それに伐採のスキルがさっきまでのFランクからSランクに変わってる。
木こりでカンストしたからだろう。
新しく追加されたマスタースキルの【伐採の極み】も気になるよな。
あれ? このマスタージョブっていうのはなんだ?
職業の下に新しくマスタージョブっていう項目が出来ている。
「なあ、ナナ。このマスタージョブっていうのは何なんだ?」
俺は首を傾げながらナナに尋ねた。
ナナは俺に答えた。
「裕樹がこれまでに極めた職業の事よ。現在の職業とは別に、ここに一つだけ極めた職業をセットできるの」
「へえ! 面白いな。じゃあ、例えば剣士なのに木こりの力も使えるとか、そんな感じなのかな?」
俺の言葉にナナは肩をすくめる。
「なによそれ。もっといい例えがあるでしょ? 大工と木こりとか、剣士と木こりの組み合わせなんて意味ないじゃない」
そう言った後、ナナは俺が手にした剣を見つめる。
そしてポンと手を叩いた。
「ねえ裕樹! それって意外とグッドアイデアかもよ」
多分、騒ぎを聞きつけてやってきたんだろう。
「どうする? 裕樹」
ナナは俺に尋ねる。
俺はため息をつきながら答えた。
「話し合いしようったって通じないもんな」
何しろ、国王やあいつらの勇者に俺は嫌われてる。
俺はナナに答えた。
「まあ、逃げるが勝ちかな」
「まったく、ほんとに変わってるわね裕樹って。あんな連中やっつけちゃえばいいのに」
「そういうなって」
これ以上の面倒はごめんだ。
さっさと逃げるに限る。
そもそも、俺はこの世界のことを何も知らない。
それなのに殺されるのも御免だし、誰かを殺すのも御免だ。
ただ気に入らないと言う理由で俺を殺そうとしたあいつら。
あんな連中と一緒にはなりたくない。
今やるべきことは、一度ここを離れてこの世界のことを良く知ることだ。
何をやるにしてもそれからじゃないと、正しい判断なんて出来はしないだろう。
「行くぞ、ナナ」
「ええ!」
俺は風のように衛兵たちの間を駆け抜ける。
「な!」
「なにい!?」
意外な俺の行動に、衛兵たちは叫んだがその時にはもう連中の傍をとっくに駆け抜けていた。
「こりゃ、元の世界に行ったら短距離走の世界新記録がとれるな」
まあ、そういう次元の速さじゃないけど。
体が羽根のように軽い。
まるで自分の体じゃないようだ。
王宮の外に出てからも衛兵や騎士がそこら中にいたけれど、あっさりと振り切って城門を出ると外は城下町だ。
これだけ走っても息切れもしないのは凄い。
「こりゃ馬とかよりもよっぽど速いな」
実際、城門のところにいた衛兵が馬に乗ってこちらを追いかけてきたが、それもあっさりと後ろに置き去りにして駆けている。
これなら移動には乗り物いらずだ。
何しろ体力も凄いことになってたもんな。
まるで、自分が映画にでてくるようなヒーローか超人にでもなったようで気持ちいい。
「とりあえず、この国を出た方がいいよな」
「そうね。どうせすぐにお尋ね者になると思うし」
肩をすくめてそういうナナの言葉に俺も頷いた。
「だろうなぁ」
どう考えても悪いのは向こうだけど、そんなことを言って通じる相手ならそもそもこうはなってない。
「じゃあ一気に行くぞ!」
その言葉に、ナナは俺の肩の上に座って腕を振り上げて掛け声を上げる。
「お~!」
はは、こんな時だけどナナといると楽しいな。
マスタースキルで【鑑定眼】が手に入ってよかった。
話し相手がいるだけでこんなに気持ちが楽になるんだからさ。
俺はそんなことを思いながら城下町を駆け抜けて行った。
それから半日ほどたった頃、俺とナナは国境の森の中にいた。
途中の村で話を聞いて、隣の国へ行く方角は聞いたんだよな。
正式な関所もあるみたいだけど、通行するための証書もないしなら森を抜けて山を越えた方がいいだろうってナナと話し合った。
「ここまでくれば、直ぐには見つかったりはしないだろうけど、騒ぎを起こして隣の国でもお尋ね者になったら意味ないもんな」
「そうね。まあ別にそいつらもまとめてぶっ飛ばしちゃえばいいと思うけど」
「は……はは」
ナナの方が俺よりもずっと過激だな。
出来ないことはないだろうけど、隣の国に来てまで追い回されるのは勘弁してほしい。
「それにしても……」
俺は空を見上げながら言った。
あれから半日、もう日がだいぶ傾いている。
そんな俺を見てナナが首を傾げた。
「どうしたの裕樹」
「ああ、流石にこれから森を抜けて山を越えてたら夜になるだろ?」
「そうね。確かにそれは言えてるかも」
目の前の森は広大だし、それにその奥にそびえる山も高い。
ここは森の中でも少し開けた場所だし、体を休めるにはいい気はした。
「でも流石に野宿はさ」
何しろこの世界には魔王や魔族とかもいるらしいから、ゲームに出てくるようなモンスターとかもいそうだ。
今のステータスなら負けるとは思えないけど、野外で寝るには抵抗がある。
ナナもしばらく考え込むと俺に言う。
「ねえ、私いいこと思いついた! 裕樹、家を作ったらいいんじゃない?」
「はは、そりゃそうだけどどうやって?」
ナナは辺りを見たすと言った。
「だってほら、木ならいくらでもあるわよ? ここは森だもん」
「無茶言うなって。俺は木こりや大工じゃないし」
ナナは首を傾げると俺に言う。
「なら、なったらいいじゃない」
「え?」
なったらいいってどういうことだ?
その時、俺の前に例のパネルが開いた。
「ほら、ここのボタンを押してみて」
「あ、ああ」
城にいたときはそれどころじゃないから気が付かなかったけど、ナナが指さすところには小さな矢印マークのボタンがあった。
俺は彼女に促されるままにそのボタンを押した。
するとまるでページをめくるみたいにステータス画面の次のページが開く。
その画面を見て俺は驚いた。
「これって!」
「ええ、貴方が今転職できる職業よ。裕樹はマスターレベルだから他の職業に自由に転職できるわ。もちろん今なれる職業には限りがあるけどね」
「……凄いなこれ」
そこには沢山の職業がずらりと並んでいる。
戦闘職だけでも、剣士や魔法使い、それに僧侶や武闘家、他にも色々あった。
ナナが俺に言う。
「裕樹は今、職業がないからなれるのは基本的なジョブだけ。でも、色々な職業をマスターしていけば上級職も選択肢に出てくるわよ」
「へえ! 面白いなまるでゲームみたいだ」
ナナは首を傾げた。
「ゲーム?」
「はは……なんでもないさ」
説明しても分からないよな。
とにかくそれを聞いて俺はワクワクした。
ナナが呆れたように俺に言う。
「裕樹ったら。それよりも今は私たちのお家でしょ?」
「そうそう! そうだったよな」
俺はずらりと並んだ職業から役に立ちそうなものを改めて探していく。
戦闘職だけではなくて色々な生産系の職業もリストにはある。
「へえ、料理人や鍛冶職人、それに……あった! 木こりと大工だ!」
ナナは頷くと言った。
「じゃあ、早速その二つをマスタージョブにしちゃいましょ!」
「え? ナナ。マスタージョブって?」
俺が戸惑っているとナナは言う。
「いいからいいから。とりあえず、まず木こりを選んでみて」
「あ、ああ分かった」
【鑑定眼】を持ってるナナは、ステータスに描かれるようなことはみんな熟知してるみたいだし任せるのが一番だよな。
ナナに言われるがままに、俺はリストにある木こりのボタンを選ぶとそれを押す。
すると、俺の体は淡い光に包まれた。
「うわ! 何だこれ」
もしかして、これで木こりになったんだろうか?
ステータスを改めて開けてみると──
「ちょ! これやばくないか……」
俺は青ざめた。
表示されたステータスはこうだ。
名前:佐倉木裕樹
種族:人間
レベル:レベル1
職業:木こり
力:8
体力:7
魔力:1
速さ:3
器用さ:6
集中力:4
幸運:3
魔法:なし
物理スキル:なし
特殊魔法:なし
特殊スキル:なし
生産スキル:伐採Fランク
ユニークスキル:【自分のレベルを一つ下げる(使用制限98回)】
称号:召喚されし勇者
あれだけ高かったステータスの値が酷いことになっている。
よく見ればレベルも1に逆戻りだ。
その代わり生産スキルという項目が増えて、伐採Fランクっていうのが付いている。
慌てる俺にナナはため息をつくと言う。
「もう裕樹ったら、何慌ててるのよ。貴方がどうやってカンストしたのか忘れたわけじゃないでしょ?」
「あ! そ、そうか……そうだよな!」
俺は落ち着いてユニークスキルを使う。
「レベルダウン!」
そしてもう一度ステータスを見た。
名前:佐倉木裕樹
種族:人間
レベル:レベル0
職業:木こり
力:0
体力:0
魔力:0
速さ:0
器用さ:0
集中力:0
幸運:0
魔法:なし
物理スキル:なし
特殊魔法:なし
特殊スキル:なし
生産スキル:伐採Fランク
ユニークスキル:【自分のレベルを一つ下げる(使用制限97回)】
称号:召喚されし勇者
「うわ……酷いなこれ」
我ながら酷いステータスだ。
「もう何見てるのよ。はい、もう一度!」
「わ、分かってるって。レベルダウン!」
俺はもう一度、ユニークスキルを使って改めてステータスを見た。
名前:佐倉木裕樹
種族:人間
レベル:レベル9999
職業:木こり
マスタージョブ:木こり
力:8274
体力:8721
魔力:2512
速さ:5111
器用さ:6528
集中力:6752
幸運:5232
魔法:なし
物理スキル:なし
特殊魔法:なし
特殊スキル:なし
生産スキル:伐採Sランク
ユニークスキル:【自分のレベルを一つ下げる(使用制限96回)】
マスタースキル:【鑑定眼】【伐採の極み】
称号:召喚されし勇者
「やった! ナナ、上手くいったな」
「でしょ? 裕樹」
えへんと胸を張るナナは可愛い。
「魔力は下がったけど、力や体力が高いな」
木こりの特性みたいだ。
それに伐採のスキルがさっきまでのFランクからSランクに変わってる。
木こりでカンストしたからだろう。
新しく追加されたマスタースキルの【伐採の極み】も気になるよな。
あれ? このマスタージョブっていうのはなんだ?
職業の下に新しくマスタージョブっていう項目が出来ている。
「なあ、ナナ。このマスタージョブっていうのは何なんだ?」
俺は首を傾げながらナナに尋ねた。
ナナは俺に答えた。
「裕樹がこれまでに極めた職業の事よ。現在の職業とは別に、ここに一つだけ極めた職業をセットできるの」
「へえ! 面白いな。じゃあ、例えば剣士なのに木こりの力も使えるとか、そんな感じなのかな?」
俺の言葉にナナは肩をすくめる。
「なによそれ。もっといい例えがあるでしょ? 大工と木こりとか、剣士と木こりの組み合わせなんて意味ないじゃない」
そう言った後、ナナは俺が手にした剣を見つめる。
そしてポンと手を叩いた。
「ねえ裕樹! それって意外とグッドアイデアかもよ」
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