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パティの武器5
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マックスたちに回復魔法をしてもらったパティは、エリオに教えをこうために、杖を持って彼の前に立った。
エリオは一つうなずいてから切り出した。
「パティ、以前トグサが言っていた事を覚えているか?」
「?」
「パティとマックスたちは五人で一つのチームだ。お前たちが連携を取れれば、どんな奴らにだって負けはしねぇ」
「!。はい!」
エリオはもう一度うなずいてから、見物しているマックスたちを呼んだ。ピンキーはマックスの頭にとまり、カメのアクアはチャーミーの背中にしがみついている。
「マックス、チャーミー、ピンキー、アクア、聞いてくれ。お前たちははっきり言って最強だ。だがほんの小さな油断から、ピンチになるかもしれねぇ。だからこれから俺たち対パティたちで模擬戦を行う。俺たちは剣と槍と弓でしか戦わない。だが、マックスたちは魔法を使うのはありだ。まぁ、だけど極力俺たちには当てないでくれよ?」
エリオの提案を理解したマックスたちは、ワンワン、ニャーニャー、ピィピィ、プクプク答えた。
エリオは最初に、マックスの頭にとまっているピンキーに言った。
「ピンキー。お前は上空からパティの周りをふかんして、パティに状況をちくいち知らせるんだ」
「ピィ!」
「マックスとチャーミーはパティの援護。アクアはパティのポケットに入ってパティを守つてくれ」
「ワン!」
「ニャッ!」
「プクプク!」
エリオはマックスたちに指示を出してから、デイジーに振り向いて言った。
「デイジー。杖の戦い方はわかったか?」
「ええ、問題ないわ」
「俺とデイジーはパティに近距離攻撃。コジモは遠距離から弓でパティを攻撃」
デイジーのとなりに立っていたコジモは緊張した面持ちでうなずいていた。
それまで黙って立っていたトグサがエリオに質問した。
「エリオ。私は何をすればいいのだ?」
「トグサは危ないから離れて見ててくれ」
「・・・。わかった」
トグサはさびしそうにパティたちから距離をとった。何だかトグサが可哀想だが、これからの模擬戦はとっても危険という事なのだ。
不安なパティに、姉のデイジーは厳しい顔で言った。
「パティ。この模擬戦は貴女にとって怖い事かもしれない。だけど、ここで怖がっていたら実戦でなんか戦えない。あたしはパティに本気で斬りかかるわよ?」
「はい!よろしくお願いします!」
パティの大きな返事に、デイジーは少しだけ笑った。
エリオは一つうなずいてから切り出した。
「パティ、以前トグサが言っていた事を覚えているか?」
「?」
「パティとマックスたちは五人で一つのチームだ。お前たちが連携を取れれば、どんな奴らにだって負けはしねぇ」
「!。はい!」
エリオはもう一度うなずいてから、見物しているマックスたちを呼んだ。ピンキーはマックスの頭にとまり、カメのアクアはチャーミーの背中にしがみついている。
「マックス、チャーミー、ピンキー、アクア、聞いてくれ。お前たちははっきり言って最強だ。だがほんの小さな油断から、ピンチになるかもしれねぇ。だからこれから俺たち対パティたちで模擬戦を行う。俺たちは剣と槍と弓でしか戦わない。だが、マックスたちは魔法を使うのはありだ。まぁ、だけど極力俺たちには当てないでくれよ?」
エリオの提案を理解したマックスたちは、ワンワン、ニャーニャー、ピィピィ、プクプク答えた。
エリオは最初に、マックスの頭にとまっているピンキーに言った。
「ピンキー。お前は上空からパティの周りをふかんして、パティに状況をちくいち知らせるんだ」
「ピィ!」
「マックスとチャーミーはパティの援護。アクアはパティのポケットに入ってパティを守つてくれ」
「ワン!」
「ニャッ!」
「プクプク!」
エリオはマックスたちに指示を出してから、デイジーに振り向いて言った。
「デイジー。杖の戦い方はわかったか?」
「ええ、問題ないわ」
「俺とデイジーはパティに近距離攻撃。コジモは遠距離から弓でパティを攻撃」
デイジーのとなりに立っていたコジモは緊張した面持ちでうなずいていた。
それまで黙って立っていたトグサがエリオに質問した。
「エリオ。私は何をすればいいのだ?」
「トグサは危ないから離れて見ててくれ」
「・・・。わかった」
トグサはさびしそうにパティたちから距離をとった。何だかトグサが可哀想だが、これからの模擬戦はとっても危険という事なのだ。
不安なパティに、姉のデイジーは厳しい顔で言った。
「パティ。この模擬戦は貴女にとって怖い事かもしれない。だけど、ここで怖がっていたら実戦でなんか戦えない。あたしはパティに本気で斬りかかるわよ?」
「はい!よろしくお願いします!」
パティの大きな返事に、デイジーは少しだけ笑った。
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