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魔法戦の終わり
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「師匠!」
ユリスは叫んだ。セミルに魔力を無効化するナイフを刺してしまったのだ。このままでは落下してしまう。早くセミルを受け止めなければ、それよりもケガの具合が心配だ。早く治癒魔法をしなければ。ユリスは混乱する頭でセミルの側に飛んで行こうとした。
だがナイフを刺したセミルは、ユリスの目の前でパッと消えてしまった。ナイフだけが地上に落下していった。ユリスの背後から声がする。
「あーあ。俺に対抗できる唯一の武器を手放すなんて、ユリスはバカだなぁ」
ユリスが慌てて振り向くと、無傷のセミルがいた。手には落ちたはずのナイフが握られていた。セミルはナイフを持っていない手をユリスに向けて、風魔法を放った。
ユリスはとっさの事に驚いて、防御魔法も使えずに風魔法を受けてしまった。激しい衝撃がユリスに襲いかかる。ユリスは浮遊魔法を解除され落下した。
早く浮遊魔法を再開させなければ地面に叩きつけられてしまう。ユリスが魔法を発動しようとするができなかった。魔力切れだ。
ユリスはなすすべなく落下を続けた。突然落下が止まった。何か柔らかいものに包まれる感覚がした。ユリスが目を開けると、水のドラゴンの背に乗っていた。ユリスは水のドラゴンに助けられたのだ。
水のドラゴンは地上に降りると、ユリスを下ろして姿を消した。フィンとブランがユリスに駆け寄ってくる。
「ユリス!大丈夫?!」
フィンは心配そうにユリスに言った。ユリスは身体がなまりのように重かったが、何とか笑顔を浮かべ大丈夫だと言った。
フィンのとなりにセミルがフワリと着地した。セミルがきびしい顔でユリスに言った。
「ユリス、俺との魔法戦どう感じた?」
「はい。師匠に全く歯が立ちませんでした」
「ユリス、お前は素直すぎる。考えが安直で単純だ。敵が言った事を間に受けすぎる。俺が敵だったらどうするんだ」
「はい。面目ありません」
セミルは怖い顔から苦笑に変わって言った。
「だが、まずは及第点だな。魔力切れまでの期間がこれまでより数段伸びた」
セミルの言葉にユリスはハッとした。確かにその通りだ。これまでのユリスなら、自分の中で最強の炎の鳥を出現させた後も魔法が使えていた。ユリスの魔力が向上したのだろうか。ユリスの驚きが顔に出ていたのだろう。セミルが苦笑して言った。
「別にユリスの潜在魔力が上がったわけじゃねぇよ。ユリスの体力が上がって、魔力消費に耐えられるようになったんだ」
「体力が上がると魔力をもっと使えるようになるんですか?!」
「まぁ、ユリスの場合体力がなさすぎだったからなぁ。お前最初の魔力切れの時、呼吸が苦しかっただろう?ユリス、魔力を回復させるには何が必要だ?」
「!。呼吸です」
「そうだ。お前はフィンと武闘の訓練をしたおかげで心肺機能が向上したんだ」
どうしてセミルがユリスに武闘の訓練をさせたかようやく理解した。
ユリスは叫んだ。セミルに魔力を無効化するナイフを刺してしまったのだ。このままでは落下してしまう。早くセミルを受け止めなければ、それよりもケガの具合が心配だ。早く治癒魔法をしなければ。ユリスは混乱する頭でセミルの側に飛んで行こうとした。
だがナイフを刺したセミルは、ユリスの目の前でパッと消えてしまった。ナイフだけが地上に落下していった。ユリスの背後から声がする。
「あーあ。俺に対抗できる唯一の武器を手放すなんて、ユリスはバカだなぁ」
ユリスが慌てて振り向くと、無傷のセミルがいた。手には落ちたはずのナイフが握られていた。セミルはナイフを持っていない手をユリスに向けて、風魔法を放った。
ユリスはとっさの事に驚いて、防御魔法も使えずに風魔法を受けてしまった。激しい衝撃がユリスに襲いかかる。ユリスは浮遊魔法を解除され落下した。
早く浮遊魔法を再開させなければ地面に叩きつけられてしまう。ユリスが魔法を発動しようとするができなかった。魔力切れだ。
ユリスはなすすべなく落下を続けた。突然落下が止まった。何か柔らかいものに包まれる感覚がした。ユリスが目を開けると、水のドラゴンの背に乗っていた。ユリスは水のドラゴンに助けられたのだ。
水のドラゴンは地上に降りると、ユリスを下ろして姿を消した。フィンとブランがユリスに駆け寄ってくる。
「ユリス!大丈夫?!」
フィンは心配そうにユリスに言った。ユリスは身体がなまりのように重かったが、何とか笑顔を浮かべ大丈夫だと言った。
フィンのとなりにセミルがフワリと着地した。セミルがきびしい顔でユリスに言った。
「ユリス、俺との魔法戦どう感じた?」
「はい。師匠に全く歯が立ちませんでした」
「ユリス、お前は素直すぎる。考えが安直で単純だ。敵が言った事を間に受けすぎる。俺が敵だったらどうするんだ」
「はい。面目ありません」
セミルは怖い顔から苦笑に変わって言った。
「だが、まずは及第点だな。魔力切れまでの期間がこれまでより数段伸びた」
セミルの言葉にユリスはハッとした。確かにその通りだ。これまでのユリスなら、自分の中で最強の炎の鳥を出現させた後も魔法が使えていた。ユリスの魔力が向上したのだろうか。ユリスの驚きが顔に出ていたのだろう。セミルが苦笑して言った。
「別にユリスの潜在魔力が上がったわけじゃねぇよ。ユリスの体力が上がって、魔力消費に耐えられるようになったんだ」
「体力が上がると魔力をもっと使えるようになるんですか?!」
「まぁ、ユリスの場合体力がなさすぎだったからなぁ。お前最初の魔力切れの時、呼吸が苦しかっただろう?ユリス、魔力を回復させるには何が必要だ?」
「!。呼吸です」
「そうだ。お前はフィンと武闘の訓練をしたおかげで心肺機能が向上したんだ」
どうしてセミルがユリスに武闘の訓練をさせたかようやく理解した。
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