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霊獣保護団体
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山を二つ超えてようやくフィンたちは依頼者のいるトカラの町に到着した。フィンたちは霊獣保護団体の本部とされる木造の建造物の前に立った。その建物は巨大だったがとても古いものだった。フィンたちが屋内に入ると、一人の老人が出迎えてくれた。おそらくこの老人が霊獣保護団体の代表者なのだろう。老人はフィンたちを見るなり大声を出した。
「お前たち召喚士だな?!しかもなりたてのひよっこだろう?」
老人の剣幕にフィンとリリーは驚きながらも答えた。
「はい。僕たちは学校を卒業したばかりの召喚士です。霊獣ハンターの所業を許さないあなた方の活動に共感してこの依頼に志願しました」
老人はふぅっと深いため息をはいて思案顔をして言った。
「お前たちわしの依頼内容をよく読まなかったろう?わしは極力戦力の高い戦士や魔法使いを希望したのじゃ」
「お言葉ですが、冒険者レベルの高い戦士や魔法使いは、言い方は悪いですがこのようなレベルが低く賞金の少ない依頼は受けないでしょう」
フィンの答えに老人はうなだれて言った。
「この霊獣保護団体は支援者の善意の元に活動している。とても資金が潤沢にあるとは言えない。だからどうしても依頼内容に矛盾が生じてしまうのだ。だが少年よ、気を悪くせんでくれ。お前たち召喚士の霊獣をおもんばかってくれる気持ちは嬉しいのだ。しかしお前たち自身が霊獣ハンターのよい標的になってしまうのだ」
老人はフィンの肩に乗っている白猫のブランの優しげに見つめて言った。
「少年よ、その白猫がお前の契約霊獣なのだな?とても良い霊獣だ」
フィンは老人にブランを褒められて嬉しくなった。老人は視線を、フィンからリリーに移した。リリーは素早く召喚呪文を唱えて、自身の契約精霊フレイヤを呼び出した。リリーの側に美しい女性が現れた。リリーは老人に言った。
「おじいさん、私たちが頼りないのはもっともです。ですが私の契約精霊フレイヤは、魔力も経験値も高いです」
老人はフレイヤに声をかけた。
「美しい火の精霊よ。どうかわしの依頼を受けてくれるか?」
『ええ勿論よ。契約者のリリーが望むなら私は必ずやり遂げるわ』
「ありがとう。それでは正式に依頼を受けてもらおう」
老人は火の精霊フレイヤと会話をしていた。老人は精霊語ができるのだ。それを不思議に思ったリリーが老人に質問した。
「おじいさんは精霊語ができるんですね。おじいさんも召喚士なんですか?」
リリーの質問に老人は、苦いものを食べた時のような渋い顔をして答えた。
「ああ、ずっと昔の事じゃがな」
それきり老人は話すことをやめた。おそらく深く追求されたくない内容だったのだろう。リリーはそれ以上老人に質問しようとはしなかった。
老人は霊獣保護団体の施設を案内しながらフィンたちに説明してくれた。施設内の多くは、ケガをして保護された霊獣たちの治療所になっている。フィンたちが治療所に入ると、そこには沢山の霊獣たちがいた。背中に翼が生えたサイの霊獣や、ひたいにツノが生えている大きな犬の霊獣。その霊獣たちの間を、支援者と思われる人間たちが忙しく働いていた。支援者の一人の男性が老人に気がつくと、側に走りよってきて言った。
「ゴルさん、ちょうど良かった。昨日保護された霊獣の話を聞いてくれませんか?」
老人はうなずくと男性と共に行ってしまった。フィンたちは仕方なく老人の後に続いた。そこには苦しそうに横たわるピューマの霊獣がいた。そのピューマの背中には翼が生えていた。男性は老人に言った。
「保護されたピューマの霊獣がとても苦しがっているのです。理由を聞いてもらえませんか?」
どうやらこの支援者の男性は霊獣語がわからないようだ。老人はうなずいてピューマの側にひざまずいて言った。
「高貴な霊獣よ、そなたの苦しみの原因は何なのだ?」
ピューマの霊獣は苦しそうに答えた。
『おろかな人間よ、よくも私におかしな道具を飲み込ませたな』
「霊獣ハンターに何か飲まされたのか?」
老人はピューマの身体を触診し始めた。首から胸、そして腹部を押すと霊獣はうめき声をあげて痛みをうったえた。老人は男性を見上げて声をかけた。
「すまないが医務室に行って吐き戻しの薬を取ってきてくれんか?」
男性はすぐさま走って行った。フィンは老人のそばにしゃごみこんで聞いた。
「ご老人、この霊獣はどうしたんですか?」
「おそらく霊獣ハンターに魔法具を飲まされたようだ」
「魔法具?魔法具って、魔法の使えない人が持つものでしょう?」
「ああ本来なら人間が魔力を強化するために持つものだ。だが霊獣ハンターの使う魔法具は違う。霊獣たちの魔力を封じるための魔法具なのだ。おそらくこのピューマの霊獣は、魔法が使えなくなる小型の魔法具を飲まされてしまったようだ」
老人とフィンが話していると、男性が小ビンとタライを持って帰ってきた。老人はピューマの霊獣に断って言った。
「すまんが胃の中の異物を吐き出してもらう。この薬は苦いぞ?」
老人はぐったりとしたピューマの顔を抱き上げ、口を開けさせると小ビンの薬を口に流し込んだ。すると薬が苦かったのかピューマの霊獣が暴れ出した。老人はピューマの身体にのしかかり暴れないように取り押さえた。やがてピューマが激しくせき込み始めた。そしてタライの中に何かを吐き出した。フィンが顔を近づけて見ると、それは小さな金属の球体だった。これがこのピューマの霊獣を苦しめていたのだろう。老人はその球体を指でつまみ上げながら言った。
「おそらくこれは霊獣の魔力を封じる魔法具なのだろう。どうじゃ魔法を使う事はできるか?」
ピューマの霊獣は老人の顔を見つめてから目をつむった。するとピューマの霊獣の周りに水の球体がいくつも出現した。ピューマの霊獣は水魔法を使うのだ。ピューマの霊獣は老人に向きなおり礼をいった。
『人間よ助けてくれてありがとう。すまない、おろかなどと愚弄するような言葉を言ってしまった』
老人は微笑んで答えた。
「謝る事などない。いかにも人間はおろかな存在なのだ」
ピューマの霊獣は老人に再び礼を言ってから、舌を出した。どうやら吐き戻しの薬がまだ口の中に残っているようだ。フィンは施設内の床を確認した。床は土がしきつめてあった。これなら土魔法が使えそうだ。フィンはピューマの霊獣に声をかけた。
「霊獣さん、リンゴは好きですか?」
ピューマの霊獣がうなずくと、フィンはブランに向きなおってお願いと言った。ブランは元気良く答えた。
『任せてフィン!』
ブランが土魔法を発動させると、地面から木がニョキニョキと生え出し、やがてたわわにリンゴの実を実らせた大木になった。フィンはブランに礼を言ってからリンゴを一つもぎ取り、ナイフで半分に切ってピューマの霊獣に食べさせた。ピューマの霊獣は甘いと言って喜んで食べてくれた。フィンはリリーや支援者の男性に頼んでリンゴをもいでもらった。霊獣保護団体にいる人たちや、保護されている霊獣たちに食べてもらうためだ。リンゴをあらかた収穫し終わると、リンゴの木はシュルシュルと小さくなり消えた。その様を老人は目を細めて見ていた。そしてフィンに言った。
「白猫の霊獣は土魔法を使うのだな?」
「はい。ブランは植物魔法が得意なんです」
「ああ、土魔法はいい。とても万能だ」
フィンは老人の言葉にうなずいたが、一つの疑問が浮かんだ。先ほど老人はリリーに以前は召喚士だったと言っていた。もしかしたら老人の契約霊獣は土魔法を使ったのかもしれないと思った。
「お前たち召喚士だな?!しかもなりたてのひよっこだろう?」
老人の剣幕にフィンとリリーは驚きながらも答えた。
「はい。僕たちは学校を卒業したばかりの召喚士です。霊獣ハンターの所業を許さないあなた方の活動に共感してこの依頼に志願しました」
老人はふぅっと深いため息をはいて思案顔をして言った。
「お前たちわしの依頼内容をよく読まなかったろう?わしは極力戦力の高い戦士や魔法使いを希望したのじゃ」
「お言葉ですが、冒険者レベルの高い戦士や魔法使いは、言い方は悪いですがこのようなレベルが低く賞金の少ない依頼は受けないでしょう」
フィンの答えに老人はうなだれて言った。
「この霊獣保護団体は支援者の善意の元に活動している。とても資金が潤沢にあるとは言えない。だからどうしても依頼内容に矛盾が生じてしまうのだ。だが少年よ、気を悪くせんでくれ。お前たち召喚士の霊獣をおもんばかってくれる気持ちは嬉しいのだ。しかしお前たち自身が霊獣ハンターのよい標的になってしまうのだ」
老人はフィンの肩に乗っている白猫のブランの優しげに見つめて言った。
「少年よ、その白猫がお前の契約霊獣なのだな?とても良い霊獣だ」
フィンは老人にブランを褒められて嬉しくなった。老人は視線を、フィンからリリーに移した。リリーは素早く召喚呪文を唱えて、自身の契約精霊フレイヤを呼び出した。リリーの側に美しい女性が現れた。リリーは老人に言った。
「おじいさん、私たちが頼りないのはもっともです。ですが私の契約精霊フレイヤは、魔力も経験値も高いです」
老人はフレイヤに声をかけた。
「美しい火の精霊よ。どうかわしの依頼を受けてくれるか?」
『ええ勿論よ。契約者のリリーが望むなら私は必ずやり遂げるわ』
「ありがとう。それでは正式に依頼を受けてもらおう」
老人は火の精霊フレイヤと会話をしていた。老人は精霊語ができるのだ。それを不思議に思ったリリーが老人に質問した。
「おじいさんは精霊語ができるんですね。おじいさんも召喚士なんですか?」
リリーの質問に老人は、苦いものを食べた時のような渋い顔をして答えた。
「ああ、ずっと昔の事じゃがな」
それきり老人は話すことをやめた。おそらく深く追求されたくない内容だったのだろう。リリーはそれ以上老人に質問しようとはしなかった。
老人は霊獣保護団体の施設を案内しながらフィンたちに説明してくれた。施設内の多くは、ケガをして保護された霊獣たちの治療所になっている。フィンたちが治療所に入ると、そこには沢山の霊獣たちがいた。背中に翼が生えたサイの霊獣や、ひたいにツノが生えている大きな犬の霊獣。その霊獣たちの間を、支援者と思われる人間たちが忙しく働いていた。支援者の一人の男性が老人に気がつくと、側に走りよってきて言った。
「ゴルさん、ちょうど良かった。昨日保護された霊獣の話を聞いてくれませんか?」
老人はうなずくと男性と共に行ってしまった。フィンたちは仕方なく老人の後に続いた。そこには苦しそうに横たわるピューマの霊獣がいた。そのピューマの背中には翼が生えていた。男性は老人に言った。
「保護されたピューマの霊獣がとても苦しがっているのです。理由を聞いてもらえませんか?」
どうやらこの支援者の男性は霊獣語がわからないようだ。老人はうなずいてピューマの側にひざまずいて言った。
「高貴な霊獣よ、そなたの苦しみの原因は何なのだ?」
ピューマの霊獣は苦しそうに答えた。
『おろかな人間よ、よくも私におかしな道具を飲み込ませたな』
「霊獣ハンターに何か飲まされたのか?」
老人はピューマの身体を触診し始めた。首から胸、そして腹部を押すと霊獣はうめき声をあげて痛みをうったえた。老人は男性を見上げて声をかけた。
「すまないが医務室に行って吐き戻しの薬を取ってきてくれんか?」
男性はすぐさま走って行った。フィンは老人のそばにしゃごみこんで聞いた。
「ご老人、この霊獣はどうしたんですか?」
「おそらく霊獣ハンターに魔法具を飲まされたようだ」
「魔法具?魔法具って、魔法の使えない人が持つものでしょう?」
「ああ本来なら人間が魔力を強化するために持つものだ。だが霊獣ハンターの使う魔法具は違う。霊獣たちの魔力を封じるための魔法具なのだ。おそらくこのピューマの霊獣は、魔法が使えなくなる小型の魔法具を飲まされてしまったようだ」
老人とフィンが話していると、男性が小ビンとタライを持って帰ってきた。老人はピューマの霊獣に断って言った。
「すまんが胃の中の異物を吐き出してもらう。この薬は苦いぞ?」
老人はぐったりとしたピューマの顔を抱き上げ、口を開けさせると小ビンの薬を口に流し込んだ。すると薬が苦かったのかピューマの霊獣が暴れ出した。老人はピューマの身体にのしかかり暴れないように取り押さえた。やがてピューマが激しくせき込み始めた。そしてタライの中に何かを吐き出した。フィンが顔を近づけて見ると、それは小さな金属の球体だった。これがこのピューマの霊獣を苦しめていたのだろう。老人はその球体を指でつまみ上げながら言った。
「おそらくこれは霊獣の魔力を封じる魔法具なのだろう。どうじゃ魔法を使う事はできるか?」
ピューマの霊獣は老人の顔を見つめてから目をつむった。するとピューマの霊獣の周りに水の球体がいくつも出現した。ピューマの霊獣は水魔法を使うのだ。ピューマの霊獣は老人に向きなおり礼をいった。
『人間よ助けてくれてありがとう。すまない、おろかなどと愚弄するような言葉を言ってしまった』
老人は微笑んで答えた。
「謝る事などない。いかにも人間はおろかな存在なのだ」
ピューマの霊獣は老人に再び礼を言ってから、舌を出した。どうやら吐き戻しの薬がまだ口の中に残っているようだ。フィンは施設内の床を確認した。床は土がしきつめてあった。これなら土魔法が使えそうだ。フィンはピューマの霊獣に声をかけた。
「霊獣さん、リンゴは好きですか?」
ピューマの霊獣がうなずくと、フィンはブランに向きなおってお願いと言った。ブランは元気良く答えた。
『任せてフィン!』
ブランが土魔法を発動させると、地面から木がニョキニョキと生え出し、やがてたわわにリンゴの実を実らせた大木になった。フィンはブランに礼を言ってからリンゴを一つもぎ取り、ナイフで半分に切ってピューマの霊獣に食べさせた。ピューマの霊獣は甘いと言って喜んで食べてくれた。フィンはリリーや支援者の男性に頼んでリンゴをもいでもらった。霊獣保護団体にいる人たちや、保護されている霊獣たちに食べてもらうためだ。リンゴをあらかた収穫し終わると、リンゴの木はシュルシュルと小さくなり消えた。その様を老人は目を細めて見ていた。そしてフィンに言った。
「白猫の霊獣は土魔法を使うのだな?」
「はい。ブランは植物魔法が得意なんです」
「ああ、土魔法はいい。とても万能だ」
フィンは老人の言葉にうなずいたが、一つの疑問が浮かんだ。先ほど老人はリリーに以前は召喚士だったと言っていた。もしかしたら老人の契約霊獣は土魔法を使ったのかもしれないと思った。
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