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剛史VS平田

メールの発信者

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「平田真治…。」
僕は、名前を聞いて、忌まわしい過去を思い返した。小さい頃、僕を虐め倒した人物、それが平田だった。平田は、僕と同じように戦隊ヒーローに憧れていた。そして、僕以上にヒーローになることを夢見ていたのだ。
僕は、過去の想い出を、すべて野々宮に話した。
「そっか。剛史、虐められてたんだな。」
野々宮は、剛史の過去を知って、いつも以上に優しい目で見てくれた。
「でも、僕を恨むことなんてないはずなのに、どうして?」
僕が疑問を投げかけると、
「その、ヒーローに憧れてたってのが、気になるな。虐めてたくれえだから、剛史をたまたま見つけて、俺たちの関係を知って、嫉妬したんじゃ。」
と、野々宮は推測した。僕は、
「だったら、尚更許さないよ。」
と、今までにない怒りを露わにしていた。

一方、発信源である平田という男は、青山に追跡された形跡を知り、怯えていた。
「平田、何を恐れているんだ?」
そこへ現れたのは、過去に野々宮を逮捕した経験のある刑事だった。
「野々宮の弱点は、俺が知っている。お前は、何も心配いらない。」
刑事の言葉を聞くと、
「ありがとう。憎らしい剛史め、ギャフンと言わせてやるわ。」
と、僕にも分からない、不気味な笑みを見せた。

野々宮は、暫くは僕との交流を深めながら、傍で僕を見守ってくれた。しかし、野々宮は、ふと外の様子を見ると、
「剛史、逃げるぞ!」
と、僕を促し、レッドギャングに変身して僕を守りながら、外へ逃げた。すると、基地が爆発した。
「野々宮、久しぶりだな!」
「おめえは、警部補の!?」
レッドは、刑事の顔を見ると、少々恐れる様子だったが、僕を守ることを先決に、刑事に向かっていった。しかし、弱点を突かれたレッドは、一撃で倒された。
「野々宮さん!」
僕が、レッドの身柄を庇うと、
「剛史、貴様も久しぶりだな?」
僕の天敵・平田が姿を現した。
「平田、どうして、こんなことを!?」
僕が、問い質すと、
「貴様が憎たらしかったからさ。ずっと一人で生きてると思ってた貴様が、男三人もの奴らと仲良くしてるのを見て、ぶっ潰したくなったのさ!」
と、平田の本心を聞かされた。そして、僕と野々宮は、刑事と平田の手によって捕らえられた。

一方、様子を伺っていた青山と黄島も、基地へ急いで戻ってきた。爆発した基地だったが、パソコンとメカの方は、無事だった。そして、パソコンには、新たなメールが履歴に残っていた。
「野々宮と剛史を捕らえた。返して欲しければ、ギャングロボとポリスバードを渡せ。くそ、平田め!」
黄島が、悔しそうに机を叩きつけた。
「…黄島、考えろ。平田のバックに誰がいるか分からねえが、三人揃わねえとギャングロボもポリスバードも動かねえ。ここは、強行突破で!」
青山は、黄島に促すと、二人で野々宮と僕を助け出す作戦を練った。
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