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最終章 卒業式はやっぱりたいへん!
狐と狼と ③
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☆しおりを置いていた方ごめんなさいm(_ _;)m
ちょと訂正入りました。
(タグチ視点)
やぁ皆んな♪俺は異世界から遊びに来た神孤のタグチだよ♪♪
この世界に狐獣人がいるのは、知ってるよね?
人化したり獣化した姿は、一見同じ種族に見えるけど、実はまったく違う。
俺達神孤や妖狐は自分の姿として人化出来るだけでなく、狐獣人と違って何と他人に化ける事が出来るのだ!
更に姿を消す事も!
しかも我々が使う神通力は、魔力とは別のベクトルの能力らしく魔力感知もされない。
何と、魔力と違って使い放題!
今回こっちに来てから、初めて判明した事だけどね。
という事は、イタズラし放題って事だよね?
『何して遊ぼうか?』って皆んなで相談してたら、こっちの世界の世話役ネイサン君が面白い話を持って来た。
『クーデターを仕掛けようとしてる阿保共を捕まえたいので、協力して欲しい。』と頼まれた。
イラズラしても怒られないなんて、なんと都合の良い話だろう♪
ネイサン君の考えた作戦はこうだ……
①ウチニーク商会に詐欺を仕掛けている、モーダという男を観察。
②大神の犬井が尾行して、アジトを確かめる。
③我々はモーダ達と入れ替わり、首謀者のフィリップとクレデンテを捕らえてクーデターを阻止。
『やり方は貴方方に任せる。』
と言われたので、とりあえず『面白そうだから』と後から応援に着てくれたショロショロ狐に、女に化けさせ昔ながらの方法で誘惑させてみた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(ブレッド視点)
その日俺はフィリップに言われた通り、隠れ家のある廃村の見廻りをしていた。
「キャー!誰か助けてーーーーー!!」
突然、女の叫び声がして慌てて声がする方に行ってみると、そこには東国の着物を着た黒髪の娘がいて、見た事も無い魔物に追われていたのだ!
フィリップは、『我々は殿下を王位につける為に行動している。準備が整うまで見つからない様に隠れていなければいけない。くれぐれも目立つ行動をして見つからない様に!』と言っていたが、騎士としてか弱い女性を見殺しにする訳にはいかない!
自慢の剣で追い払い、黒髪の娘を助ける事が出来た。
「ああ、お武家様、危ないところを助けて頂きありがとうございます。」
「騎士として当然の事をしたまでだ!
それより怪我は無いか?」
「実は足を挫いてしまいまして…」
「そうか、では俺の家で手当てしよう。
すぐそこの村に住んでいるんだ。
怪我をしているなら、歩かない方が良い。
抱いて行こう。」
俺は足を挫いたという黒髪の娘を抱き上げ、隠れ家に使っている家に向かった。
思っていたより軽い。
「そういえば、まだ名乗っていなかったな。
俺はブラッド…仲間と旅をしている。」
「まぁそうなのですか……
私は因幡のちりめん問屋の隠居、ミツエモンの孫のおギンと申します。」
『『『『ぶっふぅ~!』』』』
彼女が名乗った途端、草むらの方から妙な声が聞こえてきた。
「な、何だ⁉
まださっきの魔物が?」
慌てて草むらの方を見てみたが、何の気配も感じない。
「きっと気のせいですわ!
それより私…足が痛くて…… 」
「ああ、スマない。
早く貴女の怪我の治療をしなくては、いけないな!」
俺はおギンさんを抱え直し、急いで隠れ家へと向かった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
(タグチ視点)
「タグチ様…あのブレッドって奴、ほんとチョロイっすねww」
笑いを堪えながら1匹が言うと、皆んな口々にさっきの茶番劇の感想を言い出した。
「それにしても【因幡のちりめん問屋】って何処の時代劇だよww」
まぁこっちの人はそう名乗っても知らないから、ショロショロ狐も名前を聞かれてとっさに名乗ったんだろうけど。
「登場は昔話風だったのに、時代劇にシフトチェンジとかショロショロ狐さん面白過ぎww」
「「「それなっ!!」」」
あのブラッドって男、本当にチョロ過ぎる。
あんなベタなハニトラにすぐ引っ掛かるなんて元王族の護衛としてどうなんだろう?
まぁ、お花畑で電波のヒドインに騙されて廃嫡された男だしなぁ。
それにしてもあの男、学習能力無いのか?
ハインツ伯爵から事前に聞いた乙女ゲームの攻略方法とほぼ同じやり方で、簡単に引っ掛かったんだが?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※1
【ショロショロ狐】
因幡五狐の1匹。(現在の鳥取県)
シチ山のふもとのショロショロと落ちる山さがりの水の所で、人間の前で美しい娘に化けて人をだます。
【ショロショロ】
水が少しばかり流れるさまを表わす語。 ちょろちょろ。
※2
【東国】
ポーラルタオ王国やユイナーダ王国がある大陸より東にある、日本に似た文化を持つ大小様々な島からなる連邦国家。
☆東国には沢山の島がある為、勉強の苦手なブラッドはおギンの言った地名が本当にあるかどうか記憶していない。
【ちりめん問屋】
ちりめん(縮緬、クレープ織り、仏: crêpe)は、絹を平織りにして作った織物。 縮(ちぢみ)織りの一種であるがその中で、絹で織った物の事を言う。
ちりめん問屋はその問屋さん。
※3
【見た事も無い魔物】
この世界の人は知らないが、いわゆる百鬼夜行。
日本の昔話に出てくる妖怪の行列。
ファンタジー風に言うとスタンビートか?
ちょと訂正入りました。
(タグチ視点)
やぁ皆んな♪俺は異世界から遊びに来た神孤のタグチだよ♪♪
この世界に狐獣人がいるのは、知ってるよね?
人化したり獣化した姿は、一見同じ種族に見えるけど、実はまったく違う。
俺達神孤や妖狐は自分の姿として人化出来るだけでなく、狐獣人と違って何と他人に化ける事が出来るのだ!
更に姿を消す事も!
しかも我々が使う神通力は、魔力とは別のベクトルの能力らしく魔力感知もされない。
何と、魔力と違って使い放題!
今回こっちに来てから、初めて判明した事だけどね。
という事は、イタズラし放題って事だよね?
『何して遊ぼうか?』って皆んなで相談してたら、こっちの世界の世話役ネイサン君が面白い話を持って来た。
『クーデターを仕掛けようとしてる阿保共を捕まえたいので、協力して欲しい。』と頼まれた。
イラズラしても怒られないなんて、なんと都合の良い話だろう♪
ネイサン君の考えた作戦はこうだ……
①ウチニーク商会に詐欺を仕掛けている、モーダという男を観察。
②大神の犬井が尾行して、アジトを確かめる。
③我々はモーダ達と入れ替わり、首謀者のフィリップとクレデンテを捕らえてクーデターを阻止。
『やり方は貴方方に任せる。』
と言われたので、とりあえず『面白そうだから』と後から応援に着てくれたショロショロ狐に、女に化けさせ昔ながらの方法で誘惑させてみた。
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(ブレッド視点)
その日俺はフィリップに言われた通り、隠れ家のある廃村の見廻りをしていた。
「キャー!誰か助けてーーーーー!!」
突然、女の叫び声がして慌てて声がする方に行ってみると、そこには東国の着物を着た黒髪の娘がいて、見た事も無い魔物に追われていたのだ!
フィリップは、『我々は殿下を王位につける為に行動している。準備が整うまで見つからない様に隠れていなければいけない。くれぐれも目立つ行動をして見つからない様に!』と言っていたが、騎士としてか弱い女性を見殺しにする訳にはいかない!
自慢の剣で追い払い、黒髪の娘を助ける事が出来た。
「ああ、お武家様、危ないところを助けて頂きありがとうございます。」
「騎士として当然の事をしたまでだ!
それより怪我は無いか?」
「実は足を挫いてしまいまして…」
「そうか、では俺の家で手当てしよう。
すぐそこの村に住んでいるんだ。
怪我をしているなら、歩かない方が良い。
抱いて行こう。」
俺は足を挫いたという黒髪の娘を抱き上げ、隠れ家に使っている家に向かった。
思っていたより軽い。
「そういえば、まだ名乗っていなかったな。
俺はブラッド…仲間と旅をしている。」
「まぁそうなのですか……
私は因幡のちりめん問屋の隠居、ミツエモンの孫のおギンと申します。」
『『『『ぶっふぅ~!』』』』
彼女が名乗った途端、草むらの方から妙な声が聞こえてきた。
「な、何だ⁉
まださっきの魔物が?」
慌てて草むらの方を見てみたが、何の気配も感じない。
「きっと気のせいですわ!
それより私…足が痛くて…… 」
「ああ、スマない。
早く貴女の怪我の治療をしなくては、いけないな!」
俺はおギンさんを抱え直し、急いで隠れ家へと向かった。
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(タグチ視点)
「タグチ様…あのブレッドって奴、ほんとチョロイっすねww」
笑いを堪えながら1匹が言うと、皆んな口々にさっきの茶番劇の感想を言い出した。
「それにしても【因幡のちりめん問屋】って何処の時代劇だよww」
まぁこっちの人はそう名乗っても知らないから、ショロショロ狐も名前を聞かれてとっさに名乗ったんだろうけど。
「登場は昔話風だったのに、時代劇にシフトチェンジとかショロショロ狐さん面白過ぎww」
「「「それなっ!!」」」
あのブラッドって男、本当にチョロ過ぎる。
あんなベタなハニトラにすぐ引っ掛かるなんて元王族の護衛としてどうなんだろう?
まぁ、お花畑で電波のヒドインに騙されて廃嫡された男だしなぁ。
それにしてもあの男、学習能力無いのか?
ハインツ伯爵から事前に聞いた乙女ゲームの攻略方法とほぼ同じやり方で、簡単に引っ掛かったんだが?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※1
【ショロショロ狐】
因幡五狐の1匹。(現在の鳥取県)
シチ山のふもとのショロショロと落ちる山さがりの水の所で、人間の前で美しい娘に化けて人をだます。
【ショロショロ】
水が少しばかり流れるさまを表わす語。 ちょろちょろ。
※2
【東国】
ポーラルタオ王国やユイナーダ王国がある大陸より東にある、日本に似た文化を持つ大小様々な島からなる連邦国家。
☆東国には沢山の島がある為、勉強の苦手なブラッドはおギンの言った地名が本当にあるかどうか記憶していない。
【ちりめん問屋】
ちりめん(縮緬、クレープ織り、仏: crêpe)は、絹を平織りにして作った織物。 縮(ちぢみ)織りの一種であるがその中で、絹で織った物の事を言う。
ちりめん問屋はその問屋さん。
※3
【見た事も無い魔物】
この世界の人は知らないが、いわゆる百鬼夜行。
日本の昔話に出てくる妖怪の行列。
ファンタジー風に言うとスタンビートか?
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