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第6章 ユイナーダ学園高等部卒業パーティー編

在学中はお世話になりました!

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今日俺は、国立ユイナーダ学園高等部を卒業した。


例の件でバタバタしていたから、ゆっくり友人達と最後の交流を、深めている暇がなかったのが非常に残念だ。


卒業したら留学生の俺とは、なかなか会えなくなる為、皆んな凄く残念がっていた。


皆んなには卒業記念に、アイラ(忘れているかもしれないが、前世の従妹)に造らせたアクセサリーに、状態異常防御の魔法を付与した物を渡したら、もの凄く喜んで『家宝にする!』とまで言われてしまった。


皆んな大袈裟だなぁ。
(後年、マジで家宝にする程の効果があった事が判明。)


部活の方も俺が卒業するまでに、何とか人数が増えたので存続決定。
アピールを頑張ったかいがあったな。


それに何と来年度からあの【サイエンス】のホリイ氏が(まだ解散して無い)、練金科の講師として来てくれるそうだ。
俺と一緒に卒業する奴らは、凄く残念そうにしている。


そうか…知ってたら顧問頼んで置いたのに……
因みに今の顧問はケイト先輩が、無理矢理頼み込んで名前を貸してもらった練金科のバーン先生。


放課後おやつをご馳走する事を条件に、顧問を頼み込んだそうだ。
だが最近、奥さんに怒られるからあまり部活に顔を出さなくなった。


来年度は、引き受けてもらえるか怪しいな……


その前の顧問は、ターク先輩のお兄さんのハーシーさんだった。
残念ながらターク先輩が卒業する時に、学園を去られて今は王城で、第十王子エミール殿下の立ち上げた『初代国王陛下の足跡を辿りその偉業を称える』仕事を補佐しているそうだ。


それって初代国王ユイナダ・トオルの黒歴史の回収作業だよな?
図書館にあった伝記に書かれている事表に出ている話しだけでも、いろいろやらかしているらしい。
王家にだけ伝わっているだろう日記や機密文書なんかには、更に多くの事が書かれているに違いない。


何それ!見てみたいww
絶対面白い事が書かれているに、違いないじゃないか♪


あ、わかった!だから稀人のホリイ氏を招聘しょうへいしたんだな。
こっちの人間だけじゃ、わからない事もあるだろうし、なるほど良い人選だ!


教師じゃないのは、こっちで学校を卒業していないから仕方がないらしい。
こっちに来てから十年…ほぼ独学であそこまで出来るなんて、稀人のチートがあったとしても凄い。


そうだ!ポーラルタオ王国でもやらかした話しがけっこう残っているから、学院に編入したら図書館で調べてみようかな?


学院での楽しみが一つ出来たな。


もしかしたら、同じ趣味の奴も居るかもしれないし。
帰国する前にケイト先輩の所に寄って、それ関連の資料を借りて来よう。


先輩の所にある資料館…いろんな分野の資料が揃ってて面白いんだよ。
殆ど先輩のお姉さん現ロピアー次期公爵夫人が、小説を書く為に集めた資料だそうだ。


けっこうオタク心をくすぐる資料に溢れているから、あの屋敷に行く楽しみの一つになっていた。


此処には国立図書館にも無いような、市井で出回っていた様な物まであるから、偶にエミール殿下とハーシーさんも資料を借りに来るらしい。


残念ながら、俺は資料館で会った事はないけど、あの人達とは話しが合いそうだ。


さて卒業式の後、夜に行われる卒業パーティーまではまだ時間があるな。
俺は男だし、着替えて寮からパーティーホールへ向かうだけだからな……


今の内にケイト先輩に、借りる資料の事を頼んでおこう。


卒業パーティーと言えば、【乙女ゲーム】でお馴染みの《婚約破棄》だとか《断罪》や《ざまぁ》だが、まさかこの後に及んで起こったりしないよな?


ここ…一応乙女ゲームの世界らしいし……


『皆んなが楽しみにしている卒業パーティーで、そんな事する奴が居たら、ぶっ潰して良い。』


とヤータ様達からお墨付きを貰ってる。
この時点で、フラグが立ってるんじゃないかと思うんだが?


気の所為だよな??









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