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第5章 婚約破棄編

主人公の話し 1

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やぁ皆んな♪随分久しぶりの登場、ジョナサン・F・チェイテス…通称ネイサンだよ!


皆んな忘れているかもしれないから、これまでのあらすじを説明しよう!!


俺とメリーナお嬢様は馬鹿な婚約者から婚約を破棄されて、彼女が王都から戻る途中、行き倒れているのを助けてもらったのが縁で知り合った。


この時死に掛けたショックで、俺は自分が転生者だと気がついた。


その後、メリーナお嬢様の好意で、従者として伯爵家で働いていたんだが、しばらくしてチェイテス公爵家から『もしかしたら、行方不明の本物の息子かもしれない。
王都の神殿で魔道具による【鑑定】を受けてくれないか?』と打診を受けて、旦那様である伯爵と王都に向かったんだ。


その結果、俺の顔を見た途端に公爵夫人に抱きしめられ、ここが某乙女ゲームの世界で自分がモブだという事を思い出した……


神殿での【鑑定】の結果、俺はチェイテス公爵家の嫡男である事が証明された。
実家で俺をこき使い、この国で一番大事な【最初の祝福】を受けさせず、自分達の子供と公爵家の護衛隊長の子供だったカイトを入れ替えていた伯母一家は、処刑された。


何故かその護衛隊長の子供ランディーと俺が更に入れ替えられていたので、余計に話しがややこしくなり捜索が難航……


結局護衛隊長の家族は一家離散。
元護衛隊長は実の息子だった、ランディーだけを連れて、冒険者になると言って出て行った。


他にも二人子供がいるのに……
成績優秀だった次男と幼い妹は公爵家の伝で、ユイナーダ王国の親戚に預けられる事になった。


面倒くさい事に公爵子息のランディー、乙女ゲーざまぁで第一王子が失脚した為に、急遽立太子する事になった第二王子の従兄弟で一番仲の良い側近だったもんだからたいへん!


ランディーと婚約中だった、現騎士団長の娘とはもちろん破談。
更にその兄貴も第二王子の側近だったから、ランディーの代わりに入った俺はそいつの目の仇に……


何で俺が睨まれないといけないんだ!?
文句は俺達を入れ替えた奴に言えよ!
こっちは寧ろ被害者だ!!


乙女ゲーざまぁの所為で俺だって、国内で婚約相手を探すのに苦労した。
そこで白羽の矢が刺さったのが、メリーナお嬢様


例の乙女ゲーざまぁの所為で婚約破棄されて、お互いちょうど相手が居なかったし、シナリオでも『婚約破棄後従者と駆け落ちエンド』というのがあったはず……


メリーナお嬢様には留学中もせっせと手紙やプレゼントを送っていたし、それなりに愛を育んでいたと思っていたのに、ちょっと目を離した隙にってどういう事だ!?


その駆け落ち相手が最悪な事に、【ラノベのハーレム勇者ヒーロー】に憧れるケン・ワタヌキという稀人のA級冒険者、更に女盗賊団のハニトラに簡単に引っかかる馬鹿ときた。


おまけにメリーナお嬢様もそいつに感化されて、いつの間にか頭の中はすっかりお花畑になっていた。


ありえねぇだろ!!
俺との愛は?


その後何とか円満解決しようとしたのに、お花畑二人は大暴走!
女盗賊団と一緒に罪を重ね、ついには国際指名手配。


こうなっては流石に、我が公爵家も庇う事も出来なくなり、せめてもの情けで賞金や商品を渡し、メリーナお嬢様を無傷で確保してもらう為、表向きは冒険者ギルドを通して、知り合いの伝でS級冒険者を集めた。


一応、ワタヌキを捕まえるべく、知り合いと出張ってみたけど流石はS級…俺が駆けつけた時には全て終わっていた。


後はこの目の前にいるお花畑脳ののメリーナをどうするかだ。
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